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競馬をやめようと思った日

みなさんは競馬をやめようと思った事はありますか?

はい、ありますよね(決めつけ

理由は馬券がハズレて負けるからやめる!
Twitterしてると毎週やめてる人いるような…まあ競馬は難しいです。

ここから昔話。

競馬にハマったきっかけが2011年の日本ダービーでした。

5月の末、降り続いた雨で例年稀に見る不良馬場となった。
直線で力強く伸びてきたオルフェーヴル
暴力的な強さとスター性で見るものをファンにさせた。

今でもはっきりと覚えてる。最高にかっこいい。

その後の活躍は知っての通り。
それまではなんとなくレースを見てたけど馬券は当たらんし、競馬の魅力も分からないままだし、そのうち飽きて自然にやらなくなるだろうなぐらいには思っていた。
ただこの馬の走りは若造が競馬にハマるには十分すぎた。
それから寝ても覚めても競馬をやっていた。
毎週ウインズへ行き、全レース観て、競馬新聞を隅々まで見て、馬券を買って一喜一憂した。
私はすっかり競馬の魅力に取りつかれていた。

数年後の2013年。
引退レースとなった有馬記念ではゴールドシップをはじめに豪華メンバーになった。

4コーナーで先頭に立つと後続に差を付け圧勝。

その圧倒的な強さで時代を築いた金色の暴君。
最後のレースで魅せたパフォーマンスはあまりに強すぎて言葉が出なかった。

その時にこう思った。

「もうこれ以上に良いレースなんてないのかもしれない」

そのレースの後、競馬から距離を置いた。
寝ても覚めても競馬をしていたはずなのに次の開催から競馬新聞を買うのをやめ、ウインズに行くのもやめ、レースを見なくなった。
しばし時が流れた後にその理由に気が付いた。

この後、どれだけの競争馬が走ってもオルフェーヴル以上の馬なんて現れないだろうな…

そう思ったからだ。
たった数年間、競馬を観ただけなのにこの達観ぶり。
でもそうさせるほどに魅力的だった。
それに、競馬にハマるきっかけになった競争馬と共に私の競馬ライフも終わるなら、こんな素晴らしいレースを最後にやめるならそれも良いか…と。
リアルタイムでその走りを追えたのは今でも私の競馬人生に強く影響を与えている。

競馬の魅力としてひとつ言えるのは、競争馬が数年しかない活躍の期間に魅せるドラマが素晴らしい、という事。


タイトル否定なんですが、結果的にその後も競馬はやめませんでした。(おい
まだライバルだったウインバリアシオンゴールドシップジェンティルドンナが走っていたからです。
それでも毎週競馬やっていたのがG1だけになって、そのうちG1もやらない日が出てきて…熱が冷めるのを自分で感じていました。
そしてそれらライバル達の引退の後、本当に競馬から離れました。
オルフェーヴルがすごすぎたのもあって下の世代に全く興味なくなったんですよね…なのでこの後に活躍するキタサンブラックとかドュラメンテとか全く思い入れなし。

ヒトの興味って初めてすぐじゃなくて「ハマリ始めた」時が一番印象に残ると思います。
初めて打ったパチスロがジャグラーだったら「パチスロつまんねぇ!」って思いますよ。
でも実際はその後に打った機種の方が印象深くなるでしょ?
なので「なんとなくおもしろさが分かってきた」ぐらいの時が一番楽しい時期ではないでしょうか。
そんな時期に出会ったこの馬とライバル達と共に、私の競馬に対する熱量は今もここがピークだったと思っています。

ありがとうございました。

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