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みにくいあひるのこ〜大賀蓮のある池
曇り空です。暑さは、少しマシになりました。
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大きなため池にやってきました。
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池のまんなかに島があって、数本の木が生えています。何の木かまでは、わかりません。
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よく見ると、木の枝に白い鳥が何羽か留まっています。営巣の可能性があります。
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この池の一角には、大賀蓮(おおがはす)が植わっています。大賀蓮は二千年以上前の地層から発見された種子が発芽したハスです。この池のものは、むろん分根してもらったのでしょう。
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しかしもう大賀蓮の花は終了しておりました。残念です。池面はだいぶさみしくありました。
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お、カモが泳いでいます。マガモのようです。北へ帰らずの居残り組? いますね。群れのなかには、時々変わったのが。
陸にあがったカモもいました。二羽はマガモ、一羽はカルガモです。
ともに大変に人なつっこい。ちっとも怖がりません。普通のカモとはちと違います。
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と、このとき、池面を泳ぐビックリな水鳥を発見しました。黒い鳥です。しかも嘴が真っ赤。
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カモより大きく、首も長い。あひるでしょうか。
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いや、あひるとは思えません。
その姿は、まるでハクチョウ。でも違いますね。
グーグルさんに訊いてみると、どうもコクチョウ(黒鳥)のようでした。オーストラリアやニュージーランドに分布するというコクチョウが、なぜこの池に?
その理由はわかりません。たぶん逃走したペット?
見渡したところ、この大きな池に、コクチョウは一羽だけのようでした。ここにも変わり者がいました。
一羽ではさぞさみしかろ。とも思いましたが、いや、案外、居残り組のマガモやカルガモと仲良くしているのカモ。
みにくいあひるのこ、というお話が思い浮かびました。このお話では、白(ハクチョウ)が美しくて、黒か灰色(あひるのこ)がみにくい色として描かれていましたが、いえいえ、そんなことはありません。黒のままで十分美しい。このコクチョウ見ればわかります。
人間でも同じかもしれません。たとえ人と違っていても、群れになじまなくとも、自分になりきってこそ輝くのだと思います。
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美しいコクチョウの泳ぐ姿を見ながら、くれぐれも性悪な人間のいたずらには警戒してほしいと願いました。なので、この池のある場所は伏せておきます。
2023.9.11
おしまい