狭山池/日本最古のため池
[狭山池] sayama-ike
[狭山池]
位置 大阪府大阪狭山市
貯水量 280万m3
満水面積 36ha(ヘクタール)
周遊道路 2.85Km
大阪狭山市にある「狭山池」は、日本最古のダム式ため池である。
今、狭山池の北堤の上から町を見晴るかすと、住宅がびっしりだ。
そういう場所に池はあるので、四周の堤は公園としても利用されていて、たいそうな人出があるという。
周囲の整備道が一周3kmで、ランニングに手頃なコースでもあるのだろう。
管理施設附属のガレージかな? ガレージ利用の直売所を発見しました。
かき氷300円。つべて~氷、ほしいななあ。今日も暑っついからね。
でも、本日の目的は、狭山池の北堤に隣り合う「狭山池博物館」です。グループ見学することになっていて、その約束の時間にぎりぎりなので、先を急ぎます。
「狭山池博物館」
こうして、博物館の入口に至ります。
[館内展示]
狭山池の歴史
誕生(水田用水の確保) 616年ごろ
行基の改修 731年
天平宝字の改修 762年
鎌倉~室町時代の改修
慶長の改修 1608年
江戸時代の改修
明治・大正・昭和の改修
平成の大改修(治水ダム機能付加) 1986~2001年
このたびの平成の大改修では、旧い堤を断ち割って、強度を高め、さらに高くする工事が行われました(治水ダム機能付加)。
この工事に並行して行われた発掘調査により、初期の池の築造年代が明らかになりました。
616年ごろですから、聖徳太子の時代ですね。このころ大阪平野の大開発(新田開発)が進められたのでしょう。
今、我々が目にする狭山池は、規模は多少でっかいかもしれないが、普通のため池にしか見えません。でも、実はこんな歴史があるんですね。
旧い堤防を剥ぎ取って、それを博物館の館内に現物展示している。
これがため、博物館の建物は倉庫みたいにしたのかな。
しかし遠くからの外観は倉庫であっても、実は水が溢れる外壁や屋上、さらに館内造作はユニークで芸術的ですらある建築物です。ここもまた、安藤忠雄氏の設計です!
[末永雅雄先生像]
池の技術者として、狭山池を知らないことには始まらない。そんな思いで、狭山池に来ました。
さ、帰ろ。
かき氷まだ売ってるかな?
[おまけ]
平成の改修のときの発掘調査成果の現地説明会資料(ごくごく一部)
日本書紀(崇神紀)、古事記(垂仁紀)に「狭山池」「狭山」「池溝」の文字あり。
改修された新しい狭山池は、今はすっかり周囲の景観になじみ、人々の憩いの空間(公園)となったようである。目の前のその景観に1400年の歴史空間を重ねて観ることは、かなり難しくなった。
ちょっと淋しくもある。
おしまい
2024.8.24
投稿2024.8.27