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毒と幸福のスズラン

気持ちよく晴れた今日、スズランの群落を見てきました。場所は奈良県の大和高原某所です。ここは自生スズランの南限地だそうで、天然記念物に指定されています。

標高400m以上とおぼしき高原の田んぼは、ほぼ田植えが終わっていました。

日本の原風景。←手垢のついた言葉。でも、実際そんな風景でした。

スズランはこの奥。山の中にひっそりと咲いているようです。期待に胸が膨らみます。

案内板見つけました。「この先P」とありますが、歩いて行きます。細い農道ですし、今は農繁期ですからね。

「天然記念物向渕スズラン群落」
咲いてるかな?


ここから杉(檜?)の植林の道になります。

空が開けて明るい空間が現れました。群落は近い。

着きました。
……
そしてスズランの茂る斜面の、柵のある遊歩道を周遊したのでした。

でもね、花期の盛りが過ぎたのか、それともこれから咲くのか、あるいは普通にいつもこんななのかはわかりませんが、花(数)は少なかったです。

それだけに一つ見つけた花は稀少といいますか、愛らしかったですね。←ポジティブ(笑)

ただしスズランは有毒植物で、重傷の場合は死に至るということです。食べたらあかんです。

「スズランの花期は5月から6月で、高さ20cmから35cmの花茎を出します。花は鐘形で純白色、5個から10個が下向きに開き、芳香があります。果実は球状となり、秋には赤く熟します。当地のスズラン群落は、自生の南限地として学術上、貴重であるということから天然記念物に指定されています。」(案内板抜粋)

ふうん…

こんなスズランでしたが、花言葉は「再び幸せが訪れる」というものだそうです。

さてはスズランを愛し、スズランを贈るのは、幸福だったあの頃がもう一度訪れることを夢見てのことでしょう。たとえその幸福の思い出が一回しかなかったとしても。

否、一回だからこそ?

※観賞用に出回っているスズランはドイツスズランらしいです。


2023.5.24