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ほとんど人跡未踏の山に入る
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都市の一角やアクセス至便な郊外でも、ほとんど人が入らなくなった場所があります。
原因はいろいろあるでしょう。無住になった団地。開発行為で取り残された狭小地。また里山も放置されればそうなるでしょう。
何が言いたいかと言いますと、上記いずれの理由でもなく、ここ数十年、ほとんど人が入っていないのではなかろうかという山に行きました。都市の郊外ですが、車を降りてすこし歩かねばならない場所です。
なぜそんな場所に行ったのか? 山の幸の盗み目的や、犯罪がらみではありません。詳しくはここでは記しませんが、少しだけ言いますと、「郷愁」のような気持ちからです。ですので、そんなに長い時間いたわけではありません。
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山に分け入ると、ペンペンと草が生えていました。そのなかで、一輪の花が迎えてくれました。一輪は白。すこし疲れている様子でした。
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もう一輪は黄。こちらはいきいきとしていました。ほんとうに綺麗でした。
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そうかと思えば、なんだか毒々しい花も。気持ち悪かったです。
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山頂近くは、平らになっていました。何十年もほとんど人跡未踏のはずですが、草があまり生えていないのは、土地が痩せているからだと思います。つまり、山の土砂を採取した跡地だからでしょう。
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痩せた土地には松が育ちます。まだ小さいですが、こんなふうに、松の葉があおあおとしていました。
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明るい昼間なのに、ちょっとこわくなってきました。むき出しの一枚岩が、こちらを睨んでいる感じがしてなりません。
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見下ろせば、ダム湖がありました。この美しい景色からは想像できませんが、水底には沈んだ村が眠っているのです。
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ダム湖を跨ぐ自動車道を走る車からは、穏やかな山々しか見えないでしょうね。見えないから、橋の下の土地の歴史を知りようもありません。
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知らないことを悪いと言っているのではありません。そんなこと、いちいち調べていたらきりがありませんし。ただ、たまには、見える景色の奥に見えない景色を想像したいもの、と思うのみです。AR、拡張現実ですね(笑)
今日は一時雨との予報もありましたが、多少やわらいだものの暑さ厳しい一日となりました。
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郷愁に駆られただけでふらふらと分け入った山。しかもその郷愁は十分に満たされたとは言えません。そんな鬱々を記す自己中なブログでした。
次はもちょうとおもろいのを目指します。
2023.9.10