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紀ノ川の郷土料理「じゃこ寿司」


車で和歌山へ行きました。昼食に時間をかけていると、仕事の開始時刻に間に合わないので、道の駅に寄って、弁当を買うことにしました。



車内で食べるので、食べやすいもの、片付けしやすいものがいいですね。



和歌山らしく、柿の葉寿司や鮎ずしのパックが並んでいます。めはり寿司もあります。



目移りする中で、おっ、と思ったのが、これ。

「紀ノ川名産 じゃこ寿司」



じゃこ寿司5個で650円。量の割にそう安くはないです。が、珍しいものだしいっぺん食べてみようかな、と買っちゃいました。

そして車の中で食べました。



じゃこは、海のちりめんじゃこなどではありません。鮎でもありません。正真正銘、川のじゃこ。雑魚です。



じゃこ寿司のじゃこは、オイカワやハヤだそうです。オイカワもハヤもコイ科の魚です。

[オイカワ]
15センチほどに育つ淡水魚。関東以西に分布。小さい昆虫を食べる。産卵は5月頃。食べてもなかなかうまい。

[ハヤ]
ハヤは、ウグイ、アブラハヤ、タカハヤ、オイカワ、カワムツ、ヌマムツなどに代表される中型の魚の総称。(要は、じゃこ、ですか)
雑食性で、水中のあらゆる動植物を食べる。味はたいして優れているとはいえない。

※「末広恭雄著『川の魚』、ウキペディアより

全国的に、今は、じゃこあんまり食べませんよね。たぶん。



こんな紀ノ川のじゃこ寿司ですが、その料理方法は、じゃこを焼いてから甘辛く煮ます。そして鮨飯にのせて柿の葉で包んで、出来上がりです。いたってシンプル。一度焼くところがミソですかね。

淡水魚ですが、味は全くもって、臭くありません。

じゃこには骨もあるにはあるのですが、気になりません。身がほろほろ崩れます。

今でこそ「紀ノ川名産」「郷土料理」といってますが、そのまんまではどうしようもないじゃこを、創意工夫でもって食べられる、かつ短期間なら保存できるよう、すしにしたのでしょう。川の流域に住む先人の知恵ですね。



このじゃこの甘すぎる甘さは、さあ仕事に頑張るぞ、と言わせる甘さでした。

そんなわけで、これから仕事に向かいます。




おしまい


※本記事は某blogの過去記事(R5-7-13)を改稿したものです。