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【セントライト記念】過去の追い切りパターンから導き出した揺るぎない本命馬◎ガロアクリーク。

昨年は日本ダービーで大逃げに打って出たリオンリオンが再び主戦・横典に戻り後の菊花賞2着馬サトノルークスに2馬身差の完勝劇を演じたセントライト記念。

3着に上がり馬のザダルが食い込んだとはいえ、日本ダービー組強しの印象を与えたレース結果といえる。

そのリオンリオン、最終追い切りは栗東坂路コースを単走馬なり、かつ外ラチ一杯の進路をひた走り5F67.3→3F39.7→1F12.5といったラップ構成でフィニッシュ。

助手の手が動き出したのがラスト1F地点で左手前に切り替えたのはゴール板手前100m地点なので、相応に余力が残っていたはずで息遣いの良さが画面越しで把握できるレベル。

通った進路は馬場の7分どころでかつ3頭併せの最内に位置していたとはいえ、これと瓜二つの追い切りメニューを消化していたのが2着のサトノルークス。

手前を替える地点はまさにゴール板手前100m地点のタイミングで、今回栗東・CWコースで最終追い切りを行った出走馬を評価するうえで、ひとつの物差しになると見ている。

3着のザダルにも触れておくとこちらは地元関東圏の所属馬とあって美浦・南Wコースで追い切られているが、こちらはなんと最後の最後まで手前を替えずに右手前で完走している。

競走馬が手前を替えるトリガーは大きく分けて二つ。

馬自身が同じ手前で走ることに疲れて、自らの意思で手前を替えるパターンと、乗り役の指示を受けて手前を替えるパターン。

昨年の上位3頭に通じることは、右手前で走りきれるほどのコンディションにあったということ。

そうした経緯をおさえた上で、今週の最終追い切り映像を見返してみると、このパターンに該当する出走馬がなんと0頭。

サトノフラッグ、ガロアクリーク、ココロノトウダイ、フィリオアレグロといった人気サイドが漏れなく美浦・Wコースで最終追い切りを行っているが、直線走路でわりとあっさり左手前にスイッチしている。

コース対象を坂路に広げてようやく、バビット、ラインハイトの2頭が手前を替えずに登板しているといった状況。

がしかし、ここで今一度前記した手前替えのパターンを思い返していただきたいのだが、乗り役の指示で手前を替えている有力馬がいる。

ガロアクリークとココロノトウダイがまさにそれ。

前者のガロアクリークは皐月賞3着、日本ダービー6着たる実績をもち、このメンバーで屈指の安定感を誇る1頭といえる。

また、後者のココロノトウダイは皐月賞、日本ダービーには顔を出しておらず、実績比較では一枚も二枚も劣る存在だが、春先は骨折に骨膜炎などで調整に狂いが生じた経緯がある。

デビュー当初から丸山騎手がその素質を高く買っていたことからも、順調な調整メニューで仕上げられた今回ノーマークにするわけにはいかない1頭といえるのではないだろうか。

そして、ここが試金石といえるサトノフラッグが1人気濃厚であるからこそ、皐月賞3着の実績を持つ◎ガロアクリークを中心に馬券を組み立てたい。

先手を奪うであろうバビットはデビュー以来栗東・坂路コースで稽古を積んでおり、脚元に不安がなくなったにも関わらずCWコースを一度たりとも使わぬ調整メニューに一抹の不安を覚える。

前走の内容を受けて、内パクがスタミナを絶賛しているとのコメントも聞かれるが、当時は53キロで平坦福島コース。2着にパンサラッサが粘っていることからも前有利の展開であったことは間違いなく、圧巻のパフォーマンスとは対照的に、それこそ福島1800mがベストといえる条件だとみている。

いかんせん強い勝ち方を目にしてしまうと盲目的になりがちだが、シャープな馬体をみても昨年のリオンリオンやサトノルークスとは異なる体型をしており、よりタフな条件とされる中山2200mで逃げ切れるほどのスタミナがあるのかどうか。

今回はライバル勢からのマークもきつくなることが予想され、ピンかパーとなる公算が高い。

馬券を買うなら単勝1点で十分。

紐で抑えるかどうかは予想者の購入スタイルによりけりといったところだろう。

内枠の3頭の出方次第とはいえ、ガロアクリークの川田は順当にサトノフラッグマークの競馬に徹するはず。

とりわけダービーの乗り方に不満の声を口にするサトノフラッグ陣営は今回ばかりは積極的な競馬に転ずるとみている。

有力馬のなかで一番懐疑的にみているのはフィリオアレグロ。

これまでのレース振りからも道中の反応がすこぶる悪く、不器用なタイプに映る。

サトノクラウンの下だから中山は問題ないといった意見は一理あるのかもしれないが、今週は追い切りをスマートにこなすサリオスと併走していた分、余計に幼さが際立っており、春先からさほど馬が変わっていない。

というか成長していない。

勝ち負けのデキにならないのであれば、ミルコも腹を括って先々を見据えた競馬に徹するだろうに、新潟記念のジナンボーではないが、よくわからないタイミングで動いて自滅するバッドシナリオは頭に入れておきたい。

そうした前提を述べた上で、セントライト記念の最終結論に入りたい。

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