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【無料提供】桜花賞1週前追い切り診断

4/12(日) 桜花賞(GI) 阪神 芝1600m

今週はいよいよ桜花賞!

楽しみすぎて、ビックリマークをいきなり使ってみた。

今年は快速娘レシステンシアをはじめ、エピファ産駒の最高傑作たる声も聞かれるデアリングタクト、絶好調キズナ産駒のマルタ―ズディオサに、シルクの秘密兵器リアアメリアなど、話題に事欠かさない豪華メンバーが集結。

チューリップ賞のnoteを通じては、阪神JF優勝馬レシステンシアと、2、3着馬の着差は詰まると宣言していたうえで、本命◎マルタ―ズディオサから単勝、馬連、3連複と総取りできたわけだが、チューリップ賞で的中したからといって桜花賞が当たるとは限らない。

その辺は勘違いしていないので大丈夫だーということをお伝えしたうえで、さっそく桜花賞1週前追い切りの話に移りたい。

近年桜花賞で善戦した出走馬の追い切りパターンをみるに、坂路かコース追いかといった種別はともかく、目一杯追うことなくそれでいて、一定の負荷レベルに留めている陣営が結果を残している。

昨年のグランアレグリアにしても、一昨年のアーモンドアイにしても、化け物クラスなので、目一杯追わずとも上々の時計をマークできるというのは容易にご想像いいただけると思うが、要は2着、3着といった馬券圏内に顔を出すタイプも、たいていはL1で気合いをつけている程度。

追い鞭をいれて手綱をしごいてまで負荷をかけてくる陣営は論外ということになる。

牡馬と違い、牝馬は繊細といわれているが、それは気質的な部分だけでなく、カイバ食いひとつとってもそう。

今でこそ、サプリメントのおかげで腸内環境を整えやすくはなっているけれども、過度な負荷がかかるとどうしたって食欲は落ちる。

ただ、軽ければ軽いで、馬体を維持するために、強い負荷がかけられなかったのではと勘繰りたくもなる。

なぜならそういうネガティブな情報はまずわれわれ競馬ファンの元には届かないから。

例えば、今回のレシステンシアの1週前追い切りのタイムは正直驚いた。

前走時から良くなった部分もあるのだが、近年の好走パターンには合致せず、時計をセーブしてきた陣営サイドの意図を組んだうえで、再度最終追い切りの動きを注視する必要がある。

大阪杯で的中しているから言うわけではないが、本当に強い馬は絶好調の動きを求める必要はない。

何をもって絶好調と捉えるのか、それは人それぞれの判断基準によるところが大きいものの、単に時計が速いとか、動きがダイナミックとかそういうことではなく、適度に力を抜いた状態で、騎乗者が手綱を譲った際にパーンと弾けそうなエネルギーを追い切りの動きから感じとれるが重要だ。

実際、その手の話は騎手にも当てはまる。

大阪杯でいえば、ワグネリアンの福永騎手。

自分が欲しいポジションをラッキーライッラクに取られたこともあるが、結果を出したいという緊張感が少なからずワグネリアンに伝染していたように見てとれた。

一方のミルコはといえば、その直前の10Rで藤岡厩舎のセラピアに騎乗し見事1着に導いている。

さすがに前走1400mを勝利しての1800mということで、遅いペースに痺れをきらしたセラピアが口を割ったり、頭をあげたりと、正直3角手前で惨敗もあるなと思って見ていたら、あれよあれよとそのまま押し切ってしまったのだ。

この時、感じたのは、あわてんぼうのセラピアの気持ちを汲む余裕がミルコにはあり、完全に制御するのではなく、まさに子供を相手にするかのように、リラックスした状態でコンタクトをとっていた点。

大阪杯の直前で、これだけ平然としたリードができるのであれば、ラッキーライラックもまず大丈夫だろうと思っていたが、まさにその通りで、最後の直線走路において1頭分のスペースに突っ込んだ時点で勝利を確信できた。

人馬一体という言葉があるように、いくら馬の出来がよくても、騎手とのコンタクトがきちんととれなければ負ける。

その差がぐるっと周ってハナ差に終わることもざらにあるので競馬は本当に難しいしと思うし、だからこそ面白い。

終わりなきゴールを目指している感がたまらないのだ。

さて、先週月曜からスタートしたリモートワーク生活も本日が8日目。

お陰様で体重は前日比-1キロと順調に絞り込めている。

コロナさえいなければ最寄りのジムでガンガン脂肪を燃焼したいところだが、ステイホームの方針に反することなく、自宅での腹筋運動とスクワットに勤しむ所存だ。

そんな、私の調整内容はさておき、注目の桜花賞1週前追い切り診断。

結果も大切だが、こうした地味な工程を踏んだうえで、毎週末結論を導き出している一面に少しでも共感してもらえれば嬉しい限りだ。

イズジョーノキセキ 牝3
4/1(水)栗東 CW 良
83.8→68.3→53.3→39.0→12.5
・華奢な馬体のせいもあり、脚捌きは軽く映るが力強さは皆無。
・非力なため現状では高速馬場専用機たる扱いで良し。
・L1で時計を詰めるも、騎乗者が追いだしてからのものであり手応えに余裕なし。
インターミッション 牝3
4/2(木)栗東 CW 重
84.8→68.3→52.9→38.9→12.0
・木曜日のCWコースは重馬場のため時計の補正は必要。
・馬場質を考慮しても負荷レベルの低い最終追い切り
・全体時計が緩い分、さすがにL1は馬なりで12秒フラットをマークしているが、追ってこれ以上伸びる気配は感じられず。
ウーマンズハート 牝3
4/1(水)栗東 CW 良
81.3→65.3→51.3→37.7→12.0
・馬場の8分どころを僚馬の内から追走。
・時計を出し始めたのは4F51.3の地点から。
・その後の平均ラップ12.82は字面上からも強い負荷がかけられていることが分かる。
・L1は肩鞭を入れビシバシ追っての12秒。その間手綱を引っ張り我慢させていたわりには弾けず。
・1完歩ごとに力んで走っている分、見た目ほど脚がたまらず、使える脚は短い。
ギルデッドミラー 牝3
4/1(水)栗東 坂路 良
・松永幹厩舎でオルフェ産駒ということで、ラッキーライッラクの後釜候補。
・鼻面をビッシリ併せる形で、馬自身の前進気勢に委ねてマークした時計。
・序盤は右手前から入り、やや右にもたれる場面もあったが、L3から左手前にスイッチすると体全体を上手く使い終始楽な手応えで登板終了。
・率直に言っていい馬。利き脚の兼ね合いから本質的に右回りコースもあう。
・ただし、1週前追い切りを馬なりに留めたということは1着に固執しないという陣営サイドの意思の表れ。
・実際、先々良くなりそうな雰囲気のある馬で、ここは経験値を積むことに価値を置く選択でいいと思う。
クラヴァシュドール 牝3
4/1(水)栗東 CW 良
82.0→66.0→50.7→37.2→11.9
・馬場の7分どころを僚馬の内から追走し直線にかけて併せ馬。
・馬体を伸びきって走らせぬよう終始手綱を絞り上体を起こして走らせるあたりはさすが中内田厩舎のスタッフといったところ。
・トモを使って走らせることに主眼を置いており、その過程を経てこの時計は優秀。
・L1で集中力を切らさぬよう肩鞭を一発いれていたがグリップの位置は変わらず。追えば弾けるだけの手応えにある。
サンクテュエール 牝3
4/1(水)美浦 南W やや重
82.1→66.3→51.8→38.2→12.3
・馬場の8分どころを僚馬を外に置き、内から追走する形での併せ馬。
・騎乗者の重心はやや低め。馬なりで手綱も絞ったままだが、重心位置からしてある程度エンジンを吹かして走らせている様子が見てとれる。
・僚馬と鼻面を併せてからもムキになることもなく、精神力の高さが伺える。
・前年の覇者グランアレグリアと比べると、動きの俊敏性はやはり物足りない。
・藤沢ブランド、牡馬混合重賞のシンザン記念優勝馬という実績から過剰人気しそうな分、最終追い切りの場で慎重に見極めたい。
スマイルカナ 牝3
4/1(水)美浦 南W やや重
64.0→48.9→36.9→12.0
・馬場の8分どころを僚馬を大きく追いかける形での併せ馬。
・コーナーワークは長手綱で終始馬なり。ほぼ単走といえる雰囲気で気分よくストライドを伸ばして駆けている。
・直線に向いて、騎乗者の重心はさほど変わらずもハミを掛けなおし事実上このアクションがゴーサイン。
・やや内にもたれる場面も見受けられたが、すぐさま態勢を戻し最後まできっちり伸びていた。
チェーンオブラブ 牝3
4/2(木)栗東 CW 重
81.2→65.3→50.6→37.4→11.8
・こちらは木曜追いのため重馬場での1週前追い切り。時計面での補正は必要。
・馬場の9分どころを単走追い。
・まだ体幹が弱いせいか直線追われてからブレブレの動きで騎乗者が重心補正をしてなんとか真っ直ぐ走らせている状態。
・それなりに時計は出ているため、息持ちはいいはずだがトップスピードでこの重心のブレはいただけない。
デアリングタクト 牝3
4/1(水)栗東 CW 良
98.3→82.5→66.1→51.0→37.6→12.3
・馬場の7分どころを3頭併せの最内から立ち回る。
・7F追いと長めから時計を出してきた分、L1も極端に時計を詰めるのではなく、折り合い面と心肺機能の強化に重きをおいた調整内容。
・走りのバランス、力加減ともに絶妙で現時点の完成度は高い。
・併走パートナーの2頭はL1でしっかり追われた分、先着を許す形になったが、その後1角入り口までには併走に持ちこんでおり、今回の遅れは陣営の意図通りの内容とみている(最後の直線はセーブ)。
ナイントゥファイブ 牝3
4/1(水)栗東 坂路 良
55.1→39.9→26.2→13.3
・右手前一本での登板
・全体時計が遅く、今週の最終追い切りをみてみないことには何ともいえないほど平凡な動き。
フィオリキアリ 牝3
4/1(水)栗東 坂路 良
52.0→37.8→25.2→13.0
・清水久厩舎らしい攻めの姿勢が伺える全体時計。
・前進気勢が豊富でL2までは馬の気に任せた形でこの時計。
・さすがにL1で騎乗者の手が動きラップを落とす。
・目一杯やってこの時計、それなりの評価に留めざるを得ない。
マジックキャッスル 牝3
4/1(水)美浦 CW やや重
63.0→49.3→36.6→12.5
・馬場の3分どころと極端なほどに内目を通っての単走追い。時計が速いのは当然。
・馬体の張り艶は申し分ないデキなのだが、肝心の動きがいまひとつ。
・直線に向いてからは終始騎乗者の手が動きっぱなし、それでいてピッチが速まらないのは不満。
マルターズディオサ 牝3
4/2(木)栗東 CW 重
80.2→65.2→50.3→36.9→12.1
・チューリップ賞の本命馬◎マルタ―ズディオサの登場。
・栗東留学中とあって、どんな走りを披露してくれるのか楽しみにしていたが、併走に持ちこんだ直線で右手前→左手前→またまた右手前に戻してしまった点が気掛かり。
・やや前のめりな状態で駆けていたのは単に重馬場に脚をとられていたからか、全体を通じて負荷レベルが高かったせいなのか、いずれにせよ前走がかなりいいデキだっただけに苦しくなって手前をかえていたのだとすれば、反動を含めて最終追い切りでもう一度状態面を確認したい。
ミヤマザクラ 牝3
4/1(水)栗東 CW 良
81.9→65.4→50.5→37.2→11.7
・馬場の8分どころを僚馬の内から追走し、直線にかけて併せ馬に持ち込む。
・コーナーワークの走りからみても、ストライドが大きい馬で馬場は良に越したことはない。
・手前替えもスムーズでデアリングタクト同様走りのバランスが良い。
・ゴール手前でようやく福永騎手が手綱をつめてゴーサイン。鞭は一度も使っておらず、馬の気勢を生かしたなかでそれなりの時計をマークしているあたり状態は良好と受け取っていい。
・おそらくゴール後も時計を出していたと思われるが、映像からは確認できず。
・今回マークした時計以上の負荷はかけられている。
ヤマカツマーメイド 牝3
4/1(水)栗東 CW 良
81.9→66.1→51.5→37.4→11.8
・映像としてはL1の場面からしか確認できず。
・池添騎手にビシバシしごかれており、右手前に戻していたほど。
・桜花賞に向けての意欲は伝わるが、ここまで目一杯追ってのこの時計は平凡と言わざるを得ない。
リアアメリア 牝3
4/1(水)栗東 CW 良
98.2→81.7→66.1→51.7→38.3→11.6
・こらちも映像としてはL1からしか確認できず。
・馬場の8分どころを外から併せての全体時計と考えれば、それ相応の負荷はかけれている。
・実際追いだしだのはL1地点から。鞭は使っておらず、川田騎手が手綱を僅かに緩めると即反応。
・グンと重心が沈み込み併走相手を一瞬で置き去り。やはり秘めたるポテンシャルは相当で状態面より精神面に注意を払う必要がある。
・その点は最終追い切り診断の場面で言及したい。
レシステンシア 牝3
4/1(水)栗東 坂路 重
56.0→40.8→26.3→13.0
・本来、強い負荷をかけるべき1週前追い切りで56秒はさすがに軽すぎる。
・しかしながら、チューリップ賞時にこの馬の弱点としていた手前替えの多さについては、見事なまでに修正が図れていた。
・豊マジックなのか、序盤こそ右手間でのスタートだったものの、L3以降は終始左手前一本で駆けており、走りのバランスが格段に良くなっている。
・時計が遅かったこともあるが、無駄な仕草も一切なく心身ともに良いコンディションにある様子が伺える。
・とはいえ、時計が時計なだけに、今週の最終追い切りである程度強めの負荷をかけてくるはず。そこで判断したい。

桜花賞の1週前追い切り診断は以上。

最終追い切り診断はもちろん、大阪杯に続きGI展望もレース当日に公開予定。

皆さん、こういう時期だからこそ健康第一に自身を律してお過ごし下さい。

ただの競馬好き@tadanoke1bazuk1
競馬に1万時間以上費やしてきたただの競馬好き。ローテとレース選択から陣営の意図を汲み取り、馬体重の変動・調教・馬体から勝負度合いを判断。騎手心理を読むのが得意。

いつもありがとうございます。感謝。