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阪神牝馬S最終追い切り診断

4/11(土) 阪神牝馬S(GII) 阪神 芝1600m

昨年は川田騎手騎乗のミッキーチャームが好位の外目から混戦を断つ押し切り勝ち。

最終追い切りは芝コースでL3に重点をあてた内容だったと記憶しているが、この週に素晴らしい動きを披露していたアマルフィコーストが2着。

桜花賞のレシステンシアやここに出るシゲルピンクダイヤも同じダイワメジャー産駒に該当するが、まぁこの血筋は一叩きされてピシッとする馬が多い。

桜花賞馬レーヌミノル(父ダイワメジャー)も使われつつ良化していった印象が強く、ここ最近はぶっつけ本番で重賞勝つ馬もチラホラ出ているとはえいえ、血統によっては裏目に出るタイプもいるわけで、やはり馬ごとのキャラを見極めることは何より重要な作業だと思う。

さて、ダイワメジャー産駒の取捨が何より重要になりそうな今週末ではあるが、この阪神牝馬Sの最終追い切り診断から新しい試みにチャレンジしようと思う。

どうしたって、調教というと時計というものすごい分かりやすい数字がセットでつきまとう分、動きそのものより時計で判断しがちだろうし、その気持ちもよくわかる。

ただ、その時計も少し視点を変えてあげることで、捉え方も変わる気がしている。

栗東坂路で50秒をマークといった全体時計や最後のL1の時計に捉われることなく、全体の負荷レベルを掴む意味では、平均ラップは押さえておいて損はないはず。

以下は阪神牝馬S 最終追い切り時の調教時計と平均ラップ(AVE)を一覧としたもの。

63.0→48.8→36.9→12.1(AVE/12.60)
51.4→36.9→11.7(AVE/12.85)
51.9→37.5→24.4→12.2(AVE/12.98)
52.0→37.9→24.0→12.1(AVE/13.00)
52.3→37.9→24.5→12.3(AVE/13.08)
52.5→38.2→24.8→12.3(AVE/13.13)
53.1→38.0→24.5→12.4(AVE/13.28)
53.2→38.4→25.0→12.3(AVE/13.30)
54.0→39.3→25.2→12.2(AVE/13.50)
67.6→53.4→39.4→12.7(AVE/13.52)
54.1→39.0→25.0→12.6(AVE/13.53)
54.6→39.6→25.7→12.5(AVE/13.65)
55.5→40.5→26.4→12.9(AVE/13.88)
83.4→66.7→51.8→38.1→12.2(AVE/13.90)

平均ラップの速い順に並べており、有料スペースにて馬名とともにフル開示している。

私が書く追い切り診断では、主に「走行時のフォーム」「ハミ受けの程度」「騎乗者の重心」「騎乗者の手の位置」「手前替え」「利き脚」「馬体」について言及することが多い。

機会があれば、過去公開した幾つかの追い切り診断は無料でご覧いただけるので参考にしてほしい。

その上で、今回分より平均ラップを記したのは、調教時計特有のバイアスを平準化するため。

もちろん、馬場状態、天候、コース追いであれば馬場の何分どころを通ったかで時計は変わる。

だからこそ平均ラップとともに、肝心の動きについて、これは定性情報に分類されるものだが、今回でいえばダノンファンタジーのように時計は出ているがガッツリハミを噛んでいる馬もいれば、適度にリラックスした状態で同じような負荷レベルをかけられている馬も存在していることをこのnoteを通じて把握してもらえれば幸いだ。

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