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「頭のいい人」ってのはどんなイメージなんだろう

 今、電車に乗っている。目の前に広告がある。

頭のいい人
が話す前に
考えていること

全国書店ランキング続々1位!

 「実は、結果は話す前に決まっています」との謳い文句と共に掲げられている。なんとも味わい深い。
 あぁ、もう乗り換えてしまった。愛おしい広告看板はもう都心に向けて旅をしていることだろう。

 この本はどんな人をターゲットにしているのだろう。「自分は頭が良くない」と思っている人なのだろうか。それとも「自分は頭がいい」と思っている人が答え合わせ的に買うのだろうか。
 「自分は頭が良くない」と思ってる人が買った場合、その人にとっての「頭がいい人」とはどういう人なのだろう。こちらの言いたいことを瞬時に理解してくれるとか、話し方が簡潔でわかりやすいとか、やたらとたくさんの物事を知ってるとか...。いい大学を出てるとかいい会社に勤めてるとか、複数言語を話せるとか...?
 「頭がいい人」のステレオタイプは、だいたい上記のどれかな気がする。もちろん、他にもある気がする。そういった思い込み上の「頭がいい人」になるために必要なことが書いてあると思って、そして自分もそうなれると思って買うのだろうか。

 またこれが全国書店ランキングで1位を獲得しているらしい。とても売れていらっしゃる。それだけこの世が頭がいい人で溢れていくのかもしれない。
 頭はよくても悪くてもいいから、歩きスマホとか自転車スマホとか、一時停止で止まらないとか、ポイ捨てするとか、そういうことをしない人が溢れてほしいな。僕はそういうことをしない人が頭がいい人だと言いたい。

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