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続、過去一大食漢な話

RJ20年の歴史に燦然と輝く
大食漢チャンピオンの話、です(笑)

RJはライヴハウスで、
現在は月のスケジュールの9割以上
ライヴやイベントが入っています。

が、
RJを立ち上げた20年前は
ライヴなんて全く入らなくて😅
今とは真逆の9割以上
キッチンバーがしめていました✨

その頃のお客様はもちろん
ライヴ目当てではなくて、
BARご利用の方々ばかりでした。

RJはガッツリお食事もできる
キッチンバーでもあるのですが、
ライヴハウス、って謳ってるし、
店舗が三階にある事、もあって

『一軒め』

と言うよりは

『二軒目、三軒目』

でご利用のお客様が多い店でした。


その頃のお話しです😊


ある日のキッチンバー営業中、
程々に遅がけの時間、

カウンターに3人程のお客様。

みんなでワイワイ
カウンタートークを楽しんでいると…

そこに、初めてご来店の
若めのカップルが入って来られました✨


『2人いける?』


『はい、どうぞ😊』


テーブル席にご案内して
カウンターに戻りました。


この日は自分以外のスタッフはおらず
一人での営業。


この時間からのお客様だし、二軒目?
でもあの感じじゃ三軒めくらいかな?


一杯ずつ飲んだらサッと帰られる
そんなパターンだろう、
って気楽に考えていました。


お二人の会話が聞こえて来ます。


『いやぁ!さっきの店美味かったな!』


男性がそう言うと
相手の女性も満足げに


『ほんま!美味しかったわぁ!』


すると、男性が、


『それにしてもお前よう食べたなぁ!』


『だって美味しかったんやもん』


『いやいや、美味しかった言うても

   あれはなんぼなんでも食べ過ぎやで!』


『そお?』


『そお?、てオレもう腹一杯やわ!』

やっぱりな。
二軒目のお客様か。
さて、そろそろオーダーを…、
と思った辺りで

『すみませーん!』


『はい、お伺いします』


『オレ、ジントニック、お前は?』

『じゃあ一緒でー』


『はい、ジントニックお二つですね…。』


と、オーダーを書きとめて
下がろうとすると女性のお客様が、


『あ!ちょっと待ってくださーい!

     食べ物もいけますか?』

『は、はい…。』

それを聞いた男性が

『え?お前、食べ物て

        乾き物か?』

そりゃそうでしょ…
そう思いながらオーダーを待っていると
フードメニューをマジマジと眺めていた女性が

『えっと…、オムライス』

『…!』(男性のお客様)

『は、はい…💦』(ボク)

え?たらふく食べて来たんじゃ?!
あ、
ライヴハウスのオムライスだからって
そんな量が無いと思ってるな…。
ちょっとアテに、なんて
RJの量をなめてたらえらい目にあうで!
ここはちょっと一言…


『RJは一品一品量が多いので…、』


そう言いかけると


『と、』


『と?!』(ボク)
『と?!』(男性のお客様)


『キムチチャーハン』


『お、おいおい💦

      と、て何やねん?!

        しかもキムチチャーハン?』


完全にナメられてるな!
これはキツく嗜めてやらないと!
それが彼らの為や!


『は、はい💦え、えっとですね、

          りょ、量が…、』

『と、』

『と!とー?!💦💦💦』(ボク達)

『チキンバスケット』

『…!』

『揚げ物やとーーー!!!』

『お、お前…、

  オレ、もう食えんぞ💦』

『大丈夫!ワタシ食べるから』

ドン引きの男性をよそに
落ち着き払った女性。

ここまで来ると
ボクの食べるの大好き精神が
黙っちゃいません!

よ、よっしゃ!
やったろかいっ!
食えるもんなら食てみぃ!
RJの量ナメんなよ!
目にもの見せたるでー!


まずはオムライスからじゃー!


とばかりに
厨房に入りました。


そして、オムライスをテーブルへ、


更には少し間を置いて
チキンバスケットをテーブル…、へ…。

『な…💦』

オムライスがありません💦

も、もう食べ終わったのか?!

チキンバスケットを置いて
続いてキムチチャーハンを作り
そしてテーブルへ…、


『な…、な…💦』


チキンバスケットも…。


お皿を下げようとすると
キムチチャーハンを頬張りながら
ボクの服を掴む女性…


『ふみまへん…、追加で』


『…!』


つ、追加!
ま、マジか?!


『お、お前、ちょっと待て…💦』


『いいやんか、あ、追加でぇ…』


『は、はい💦』


『ナスとベーコンのパスタ』


『…!』


『と、』


『…!…!』


『ツナとブロッコリーのパスタ』


『…!…!…!』


『と、』


『…!…!…!』


『も、もうええ加減に…💦』


『ピザで!』


『ピーーーーーー!!!』

こうなりゃヤケです!
よっしゃ!その腹オレが満たしたる!
そんな気持ちで
急いでオーダーを作り出しました!


その異様な雰囲気を察した
カウンターのお客様が
心配そうにボクを見ています😅


オーダーを作っていると、
たまたま店に遊びに来た
今日は休みのはずのスタッフが
店に入るや否やのこの雰囲気を察して


『ど、どうしたんですか?

   なんか大変そうですね💦』


と、厨房を覗きに来ました。


『今めちゃめちゃ忙しいねん💦

   さっきまで暇やってんで💦』


『そうなんですか?💦

       何か手伝いましょうか?』


『頼むわ💦』


『はーい、あ、そうだ』


『何?』


『テーブルのお客様が、

   サラダとオニオンリングと

    フィッシュ&チップス追加ですって』


『つ…、追加ーーー?!!💦』


『はい、そう言われましたけど💦』


『そ、そのオーダー表見てみ💦』


『わ、結構入ってますね。』


『いや、結構とか言うレベルちゃうねん💦』


事情は後で話すとして、
次々オーダーを持って行くと

ジントニックをガブ飲みしつつ
ピザを片手にパスタを頬張る女性💦

その様は今風に言えば
完全にフードファイターです💦

全て出し終え
ま、まさかこれ以上は、と
テーブルを離れようとすると

また、むんずっと腕を掴まれ


『ジントニックおかわり』


『と、』


『チャーハンと豚キムチとナンカレー』


『と、ペンネにペペロンチーノも!』


もうここまで来ると
だいぶ心臓強くなって来るもんですね(笑)

とりあえず、

うん、


うなづくと厨房へ。


その食べっぷりに始めは驚いていた
カウンターのお客様からも


『ええぞー!もっと行けー!』


の声援が飛びます(笑)


それに応えるかのように
ピザを振り上げる女性。


とりあえずスタッフに
カウンターを任せて
こっちの激闘は続きます💦


そしてオーダーを出し終え…
たかと思ったら
まだメニューを見ている女性
そしてボクに


『野菜が沢山入ってるのあります?』


と聞いて来られたので


『そ、そうですね、

    五目あんかけ焼きそばですね💦』

『あぁ…。』


『?』


『ワタシあんかけ嫌い』


『…、』


ここに来てまさかの好き嫌いかよ…。
あ…、
ホンマや、天津飯頼んでないわ…。


『それ以外はもうサラダしか…

 サラダは先程ご注文いただきましたしね』


『えー、じゃあどうしようかなぁ…』


『…、』


『お、おい…💦』


ここでようやく
さっきまでドン引きして
声も出なかった男性が
ついに口を開きました😅


『もう、さすがに…💦』


『え?何?』


『オレもうそんな金持ってないぞ💦』


そう言うと


『す、すみません…、

      ここカード使えますか?』


ボクに尋ねます。


『ざ、残念ながら使えません💦』


『そうですか…💦』


『お、おい、もう金無いわ💦』


『えー!うそー!』


『いやいや、うそー!て

      お前がウソみたいやわっ💦』


た、確かに…💦
そして男性が


『今のところまででナンボですか?』


すぐに計算してお伝えすると


『良かったぁ!なんとかあるわ💦』


ホッとして言うと
それを聞いた女性が


『じゃあ!じゃあ!あと一個だけ!』


『何言うてんねん!

  もう散々食たやろ!ええ加減に…!』


『お願い!お願い!もう一個だけやから!』


『ほ、ホンマに後一個やぞ💦』


『わかってるって!しつこいな!

     後一個だけ!やから!』


そう言ってまたメニューを眺める女性。

『…、』

店内が静まりかえり…

この爆食劇、
最後のメニューは一体何になるのか?!


その答えを


ボクもスタッフも
そしてカウンターのお客様も
もちろん男性も
固唾を飲んで見守ります。

そしていよいよ女性が
ボクの腕にそっと手を掛け
そのラストオーダーを!!!




『すみません…』





『は、はいっ!』







『ここって』





『は、はい…』




『…、』






『鍋料理ありますか?』





『…、』



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