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行き当たりばったり人生⑤音響編後編

あろう事が3話目に突入してしまった
行き当たりばったり人生

『音響編』

です(笑)💦


親父さんのコネをフルに活用して
高校生の頃にもバイトさせてもらっていた

『舞台照明』

の仕事に就く事が決まり、
ボクも親父さんも一安心✨

心なしか親父さんとも
普段より親近感を感じたりして(笑)


でも!

もちろん主軸は音楽を続ける事!


いつか音楽の表舞台に立てるその日まで
とにかく照明の仕事をがんばろう!
そう心に誓い初出勤の日までの
束の間の学生気分を味わっていました。


そして、明日から初出勤!
照明のバイト経験はあるものの、
職人の厳しい世界!
やっぱり前日ともなると
自分にやっていけるのか…と
不安な気持ちが高まっていました。


ちょっと緊張感でもほぐすか!

いつもの楽器屋さん(家のすぐ近所)に
ギターの弦を買いに家を出ました。

そして…、

楽器屋さんの前まで行った時の事、
向こうから
バンドメンバーの兄さんが歩いて来ます。

これはまた奇遇、と


『あ!〇〇さん!久しぶりです!』


と、声をかけました。
すると、


『だ、誰やと思たら夛田かいなぁ』


『は、はい…。』


これはヤバそうなくらい
酔っ払ってないか?😅


『お前こんなとこで何してんねん?』


『あ、ここ家の近所なんです💦

      ギターの弦を買いに来たんです。』


『そうかぁ、なるほど。』


『何だかご機嫌な感じですね💦』


『近所で呑んどってん。』


『でしょうね😅』


『ところで…、』


『はい…。』


『お前もう卒業やろ?

      進路は決まったんかいな?』


『ありがとうございます!そうなんです!

    何とかかんとか進路、決まりました!』


『そうか、ほんで、何するねん?』


『はい!親父のコネですが

        舞台照明の仕事をします!』


『舞台照明?!』


『はい!そうなんです!』


『お前なぁ…、』


『は、はい…💦』


何やら急に雲行きが怪しくなって来ました。
明らかに不機嫌になるお兄さん。


『本気か?お前、

  ほんまに舞台照明マンになるんか?!』

『は、はい💦そのつもりです💦

         い、いけませんか…💦』


『お前、音楽わいな?』


『あ!それはもちろん続けます!

        照明の仕事やりながら!』

『お前…』

『は、はい…』


『お前はそやからいつまでたっても

      アホやアホや言われるんじゃ!』


『え、ええ💦
  
  そんなん言われてるのか?!(心の声)』

『いや、でも、自分さえちゃんと

       強い気持ちでいれば…、』


『甘い!甘いわ、お前は甘いねん!』

『で、でもがんばろうと思っ…、』


『お前には無理や!』


『そんな💦やってみないと💦

     でも、なんで無理なんですか?!』


こっちもちょっとカチンと来つつ
質問をぶつけてみました。
するとさっきまでの厳し表情から一転、
何か後輩を導く良き先輩の顔になり


『あのな、照明の世界っちゅうのは

      めちゃくちゃ厳し世界なんやで』


『はい、それはバイトしてたから

        わかってるつもりです』


『そこや、そこが甘いねん、

     バイトと本業は全然違うんや。』


『は、はぁ…、それは、そうですね。』


『そんな厳しい世界でいて

        音楽出来ると思うか?』


『も、もちろんやるつもり…、』


『ほら、お前はそこがわかってない。

 そんな厳しい世界で朝から晩まで働いてやで

 仕事から帰って来たらもうバタンキューや。』


『い、いや…、そそ、そんな事は…💦』


『仮に睡眠時間削って出来たとしよ、

    それでそんな厳しい仕事できるか?』


『高いとこ登ったり、危険な仕事やで。』


『そ、それは…💦』


『その内気付いたら音楽辞めてるわ。』


『そ!そんな事は…!』


『それなら仕事辞めれるか?

        お父さんのコネやろ?』


『あ…💦』


『音楽辞める未来しか無いわ。』


『…。』


『な、悪い事言わんから…。』


『じゃ、じゃあ!

 音楽続けるにはどうしたらいいんですか?!』

『そうやなぁ…、』


『…。』





『オレとPA(音響)やれ。』




『…。』



な、なんだ?!
この理不尽な口説き文句は?!

照明はダメでPAやれ?

ど、どう言う意味だ?!

まだギリ高校生の自分には
戸惑いしかありません💦

『な、PAやろうぜ!』


『…、』


『ずっと音楽に携わって行けるで!』


『そ、それなら照明だって!』


『そうや、そうやけどな、

         その頻度が違うねん』


『…、』


『それにな…、』


『は、はい…』


『空いた時間にオレと』


『は、はい…』



『セッションしよ…』
  
   『ッションしよ…』
     
     『ョンしよ…』
 
       『ンしよ…』


         『しよ…、しよ…、しよ…、』


『…!!!』



悪魔の囁きです💦
もう心は崩壊寸前。

そ、そうか、
照明の仕事より音楽に携われる、
確かにそうだ…。

しかも先輩と一緒なら
毎日セッションが出来る…。

より一層ミュージシャンの道に近いじゃないか!


でも、
やっぱり気がかりな事はある。
なぜそこまで
照明はダメでPAはいいんだ?!

あともう少し
決め手があれば…、
それは何なんだ?!

ええい!
自分で考えても埒があかない!
ここまで来たら全て聞くしかない!


そうして
決定打を先輩に委ねました。

『ここまでは理解しました!

           だ、だけど…』


『だけど?』

『な、なぜ照明はダメでPAはいいんですか?!』

『ええ質問や、それはな…、』

『は、はい!!!』

『PAって日本語で何て言う?!』

『お、音響…?ですか?』


『そうや!それや!』


『そ、それやって…

        何が関係あるんですか?』

『わからんか?』

『わ、わかりません💦』

『ほんまアホやなぁ。』


『う…、』


『それはな!』


『は、はい!!!』





『名前に、音、が入ってるやろ。』





ず、ずっきゅーーーーーん!!!


今考えると馬鹿げてますが、
ギリ高校生のボクには


『音』


だけで、
充分過ぎるほど充分でした(笑)

『やるか?!PA!』

『はい!やります!』

『ほんなら明日履歴書持って

       目の前の楽器店行け!!!』


『わかりました!!!』



なんとまぁ…、
そんなこんなで
そのまま家に帰り、

『照明やめて、音響やる!』

そう親父さんに告げ、
せっかく決めてもらった照明の仕事を
全てキャンセルしてしまいました💦


今考えたら
ほんっとに申し訳ない事をしました💦
親父さんが謝りの電話入れてくれ
電話越しで何度も何度も
頭を下げてくれていた姿は
今でも忘れられません…。

そこからだろうなぁ…😅
親父さんとの関係が
現在に至ったのは…💦


でも、この事がきっかけとなり、
音響の世界に入り
今へと繋がって行くのです。


ちなみに、


その先輩は
その時の事を


全く覚えていないそうです…(笑)

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