電車内のベビーカー事情

電車内で、ベビーカーに関する今時な光景を目撃したので、ここに記しておきます。

路線の名称は伏せておくが、東京のほうで走っている緑色の路線で、
ベビーカー・車いすなどが乗りやすいように、座席を設置しないでフリースペースになっている部分があるのが、そこにて。

とある駅で、1組の家族がベビーカーにたくさんの荷物と子供を乗せて、電車に乗り込んでいらした。ここまではよく見る光景で、何も思わず。

次の駅で、今度は母親とお子さんだけのベビーカーが、そのフリースペースに乗り込んできた。 スペースを融通しながらもなんとも言えない空気が漂う。 電車の車内は、そこそこの乗車率である。周囲の乗客たちも、50代以降の乗客たちの顔は、明らかに雰囲気が変わっていたが、言葉にはなっていない空気感。何を言いたいのかは、この後わかることになる。

さらに、次の駅で、3組目のベビーカーとその家族たちが車内に乗り込んできた。
フリースペースも、さすがにベビーカー3台を収容するスペースはなさそうだった。

その時、ついに50代以降の乗客の一人が声を上げる。

ベビーカー、あんたら畳めよと。
そうすれば、3台乗るだろ。と。

ベビーカー毎の各々の親たちが、困惑した顔で見つめあっていた。
おそらく、荷物の関係、子供たちが起きたら車内がうるさくなる関係、ベビーカーがそもそもたためない構造。これら諸事情があるのだろう。

50代以降の声をあげた人は、ベビーカーは車内で畳むのが当然だろという自信満々の表情である。

その間に、短い駅間を走り、電車は次の駅に到着した。

最後に乗ってきたベビーカーの家族たちは、電車から困惑した表情で降りて行った。ホームにとどまったまま次の電車を待っていた様子であった。

さて、ベビーカーを畳んで電車に乗るのが正しいのか。
複数台のベビーカーが同時に乗った時、どうすべきか。
なかなか難しい2課題を目の前で見てしまった。

自分の利益・他者の利益。いろいろ人それぞれで観点があるので難しいが、お客さん方のマナーに頼ることなく、価値観が多様化している現代、鉄道会社もある程度の通達を出すべき頃なのかもしれない。

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