電車の窓開け

「そんなに開けるなよ、冷房が掛かってるんだよ」
車内に響く、おっさんの怒号。

昼を少し過ぎた13時ころだっただろうか。
乗車率でいえば5割くらい。座席のみ8割くらいの混雑率の車内を想像してほしい。

さて、怒号のほうに戻ろう。
そんなに開けるなよ。
これについて、見てみよう。

電車の窓サッシには、矢印のついたシールが貼ってあり、
矢印の指し示す場所に、「窓開けの目安です。」
なる記載がある。

つまり、これ以上窓を開けても、換気効率は悪くなり、車内に入ってくる音、風の巻き込みは、デメリットとなる可能性が高いという鉄道会社の実験結果であろう。

しかし、怒号が飛んだ近くの窓は、窓の高さに対して3割程度開いていた。
そう。目安の矢印を大幅に超えた開度で、巻き込む風、音ともに、なかなかである。

昔の車両なら、ブラインドを下すことで、風の巻き込みは低減できる可能性があるも、その車両は、1990年代の次世代車両試験により、ブラインドは不要という結論が出され、以降、この鉄道会社の普通車両へのブラインドは、設置が省略されている。つまり、3割ほど空いた窓の付近の方は、不快に思うものが過半数になりやすい状況である。

そんな中で、おっさんは爆発したのだろう。

この日は、日差しも強く、確かに気温も高かった。
怒号を飛ばしたおっさんは、外回りなのだろう、汗をばみながら、乗車直後は、座席に座らずに立ち、ある程度汗が収まった段階で着席していた。

そんな中、後からの乗車してきた初老の男性が、窓を先述の通りに開けた・・・

で、この文章の一行目である。

今の時代、空調装置から換気されているため、窓を開ける必要性も乏しい。
そして、どうしても窓を開けたければ、目安の開口具合まで明記されている。
そして、空調が寒い場合は、弱冷房車の用意もある。

なぜ、そこまで大きく窓を開ける? そのおっちゃんの前で・・・

公共交通機関と、人間の出会いというのは、タイミングとマナーだね(笑)

価値観はまた人それぞれ違うので、公共交通機関では対立するのだけど・・・

まぁ、電車遅延に発展しなかったのは、唯一評価できる点であった★

とある東京都の有名路線にて。

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