成功に導く、最強の引き寄せ力~【不器用リッチ 50の法則】⑤営業せずに次々と成約。その理由は…。

~28歳で創業し、49歳で会社を売却、52歳でコロナ禍のなかロンドンで新たな挑戦をする女性起業家の行動~

営業らしい営業もせずに。

 これまで【まかないこすめ】以前の商品にしろ、三越本店からまだ何もなかった時オファーを受けるにしろ、【まかないこすめ】を拡大するにしろ、新しい販路を広げるために相手先になんらかのアプローチはしてはいますが、ストレートな営業という形を取ったことはほとんどありません。

この話をするとみなさんとても驚かれるのですが、少し知名度が上がってからは別にしろ、無名の会社で無名の社長、そして何も実績がないなかで営業的なことをしないで成約するなんて、私自身も、えっ!?本当に取引してくれるの?というぐらい一種の魔法のような感じがして、とても不思議でした。

「営業とは自社の商品を売り込むこと」ではない⁉︎

 というのも会社を立ち上げる前には営業の仕事もしていたのですが、「営業とは自社の商品を売り込むこと」と思っていたからです。

それが、初めてオリジナルのあぶらとり紙をつくって、問屋さんという存在も知らないまま、アポイントもとらずにいきなり店頭に行き、「これを取り扱ってほしいんですが、どうしたらいいですか?」どうしたらいいですか?」とその場にいらした店員さんに聞いたところスタート。
その後は、相手先のお話した方とはすんなり取引しましょうというお返事をいただくことが増えてきました。

まだ何も商品の話をしていない…、うまく商品のことも伝えられていない…、業界のこともまったく分かっていない…。
ほとんど素人にちかい私が売り込みもしないのに、なぜか契約にすんなりと結びついていったことで、そこから「営業は自社の商品を売り込むことじゃないのかも」となんとなく気づきはじめたのでした。

「あなたならタワシでもホウキでも売れるわよ」

ある先輩女性からはまだ会社を始めた当初の真っ暗いトンネルのなかをさまよっているとき、「あなたは何でも売れるわよ。タワシでもホウキでも…」と言われたことがありました。
それってどういう意味なんだろう…ずっと疑問でしたが、今なら少し意味が分かります。

これはテクニック的なことではなく、本当に私自身が無知で、すがる思いでお相手のお話を聞いていたことが、この魔法を生みだしたのでした。

これまでやってきたことがないことを自分が始めなければいけない…そのためには何でも見て、何でも聞くことが唯一私にできること。

そのため私は知っているふうなカッコつける余裕もなく、必死でお相手に素人丸出しの質問をしてきました。

「これはどこに行けば扱っていただけるのですか?」、「掛け率って何ですか?」、「どのぐらいの掛け率で卸すものなのでしょうか?」、「伝票ってどういうふうに書くものですか?」、「他の会社はどんなことをして商品をつくっているのですか?」などなど。

今となってはそのぐらい調べて営業にいかなきゃ、と諭すような気持ちですが、その当時は何から何まで分からず、質問攻めにするしかなかったのです。

そうすると相手の方は、「そのぐらい勉強しておけよ」という反応ではなく、むしろ「それはこういう仕組みでね…」というように丁寧に教えてくださいます。その答えに対してさらに質問していくと、さらに詳しく業界のことや扱っている商品のことをお伝えいただけるのです。

「なんでも見てやろう!」の好奇心

こういう経験を重ねていくと、人って「なんでも見てやろう!」「あなたの話に興味があります!」っていう好奇心がある人に教えることがうれしいのかもしれない、それによって心を開いてくれるのかもしれないことに気づいたのです。
 

人は他者の役に立てることに幸福を感じます。

私の場合は、知らず知らずのうちに、相手先の方が何かを売り込まれているというちょっとマイナスな感覚ではなく、その方が私からの相談に答えていくことで誰かの役に立つことができたという幸福感を感じるようになったのではないでしょうか。

注意する点は、この質問の基になる部分。

知識をベースにした質問では、自分よりも経験のあるスペシャリストに叶うはずもなく、すぐにメッキが剥がれ、逆に助けてあげようという気持ちになりません。私の場合は、好奇心をベースにした質問を投げかけたからこそ、親身に答えていただき、共感し取引が広がっていったのだということが、今になってようやく理解できるようになったのでした。
 
 


【不器用リッチ 50の法則】
⑤なんでも見てやろう!という精神で、相手に飛び込んでいきましょう。
知識をベースにせず、好奇心をベースに質問をすれば、必ず相手は心を開いてくれます。

 
 
 

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?