成功に導く、最強の引き寄せ力~【不器用リッチ 50の法則】②私が会社を立ち上げた理由

~28歳で創業し、49歳で会社を売却、52歳でコロナ禍のなかロンドンで新たな挑戦をする女性起業家の行動~
 
金沢で古い歴史をもつ金箔屋で生まれ育ち、その作業環境からヒントを得て、【まかないこすめ】という和コスメブランドを創業したことはすでお話しましたが、最初から【まかないこすめ】を始めようとしたわけではありません。
 
金箔というのは金という普遍的で価値のある素材を使っています。ただ実際にはそれは建築資材やお仏壇の他の材料と同じ。つまり金箔だけでは付加価値がつけづらく、その当時、99%以上の金箔を生産している金沢の金箔屋同士の熾烈な価格競争が行われていたのです。

そういう状況のなか、両親が懸命に守り続けてきた工房をなんとか存続させたい想いで、金箔の副産物として注目を浴び始めていた「あぶらとり紙」を商品化することを思いついたのでした。これが後に会社を創業するきっかけになりました。
 


それは将来を見据えて…ということはなく、目の前にはあぶらとり紙しかなかったから。
ただひたすらにそれをどうにか売るしかなかったのです。
その結果、どうなったかというと…。

ひとつのあぶらとり紙だけでは時間とともに廃れていきます。
でもあぶらとり紙しかなかった私は、同じあぶらとり紙でも表紙を老舗金箔屋風にしてみたり、表紙の色のバリエーションをつくったり、大きさを変えてみたり。
中高生向けに「ABLATOROZE」(当時大人気だったALBA ROSAというファッションブランドをもじっています)というネーミングにして、表紙もハイビスカス柄にしてみたり、透かし模様が出てくるあぶらとり紙には「リトマス的あぶらとり紙」というネーミングにしたり、香りつきにしたり、臭いも消せるあぶらとり紙として竹炭を配合したり、不織布を使ったり…。

販路としてバラエティストアやドラッグストアはもちろん、時には企業のOEMを作ったり…。企業の販促ツールとして使っていただいたり。
とにかくあぶらとり紙だけしかなかった私は、資金がほとんどないなかで、たくさんのアイデアと知恵を絞り出し、数々のあぶらとり紙を世の中に送りこんできたのでした。
そして、「プロ・業務用あぶらとり紙」シリーズはロングセラーになり、今でもあちこちのお店に並んでいます。

お金がなくても、商品が限られていても、その一つを一心不乱に考えていけば何らか道が開けることが、このあぶらとり紙だけで展開していた時期に実感できたのでした。

【不器用リッチ 50の法則】②
まず目の前のことに集中して全力で考えましょう。お金がないからこそ知恵は生まれます。

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