余所風

そよ風 夜風は他人事

誰も知らない方角から吹いてくる。四月から一線を越えたなら風は殆ど鮮烈に、彼の体温を引き連れて、誰もが知る方向に吹いて行く。
行方知らずの体温は、彼のものではなくなって、残念ながら余所のもの。
纏わりつかない。割に合わない。

足音、未知の音
最前、余は音

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