20140329、その3

東京のライブに出るメンバーは、ご贔屓さんやおなじみさんが多かった。 
予想通り、シーチキン佐野さんの出番と重なってしまった上に、それは何があっても皆勤賞を 
守っていた「俺たちの舞台」という、漫才師ヤングが主催のイベントだった。 
佐野さんから予定を教えて貰ってたけど、ここで齋藤さんを見届けてきますなんて 
言おうものなら、口が軽いのですぐ本人にばれてしまう。 
いけないかも、とぼやかしてごまかしておいた。 
他の出演者に言っても、多分漏れるので、ひたすら話さなかった。 
引退試合参戦は、お笑い友達3人と、オムライスをお願いしたメイド・みるちゃんにしか 
言わなかった。 


29日、東京へ行く風の書き込みも一切しないで隠密行動を取ってた。 

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夕方、みるちゃんからTwitterのDMが。 
「東京行くの今日でしたよね?」 
「変装してる」と写真を送る。 
 

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「あかんwwwいかにも変装的変装www」 
でもマスクは花粉症と風邪でほんとに要るやつだしなあ…。 
髪の毛出したらいつもの私ですぐばれるし、 
 

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とかメガネ取ってみたら見えないか…とか 
近くのダイエーのトイレにこもりながら散々模索。 
やっぱり髪の毛はしまったほうが別人感あるという結論に。 

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携帯はケースでばれない?とか、財布でばれたらあれだから料金分出しておいて 
そのまま受付で渡すか…とか、ひたすら作戦会議してた。30分も。 
開場時間ぎりぎりをねらったけど、5分くらい前に付いてしまった。 
 
第一和室・千葉、で押さえられた会場。 

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で、そのタイミングで、顔なじみの数人とすれ違ってしまった。 
気づくな!気づくな…! 
声はかけられなかったけど、五人(という4人組)・いのDさんと目があった気がする…。 
みるちゃんとDMでひたすら作戦会議。 
「こわい!こわいよー」 
「人の波に紛れるのです…(=゚ω゚)殉教者のようにうなだれて…(=゚ω゚)ノ」 
そんなことをしてたらとっくに開場時間がすぎてたのと、家族連れの団体が 
きたので、どさくさに紛れて一緒に会場へ。 

うへー受付、おじまさんだよ!くっきーライブでよく受付してくれて 
がっちり顔なじみ! 
喋らないようにして料金を払う。 
「今日の出演者でーす(チラシくれる)」 
ばれてない!セーフ! 
どのタイミングで変装を解こうかな、と悩んだ結果、ラングレーズの出番後にきめた。 
前説始まった。 
…まさかの前説でラングレーズ出てきてフイた。早速か! 
「東京以外から来たひとー」 
誰も挙げない。 
ですよねー、と滞りなく進行した。 
ばれてない。 
昔、インディーズライブの前説で「誰か目当てがいるよって人~」と言ったのを 
おとなしくしてたら、「僕知ってます、あの人はシーチキン佐野のファンです」って 
齋藤さんにつっこまれたことがある。 
https://twitter.com/tachiaki/status/14956348452 
ばれてたら多分、同じパターンになるはず。 
開演したら客電がおちたのと、案外親戚お友達身内一同いっぱいきていて 
混んでたので、誰にもばれなかった。 

ラングレーズの最後のネタは、時代劇+太鼓の達人だった。 
安定の代表ネタ! 
うけてるなあ。 
そういえば現役時代(解散する前)、よく見てたな、時代劇ネタ。 
色んなネタを見ていたけれど、印象に残ってるってことは代表作扱いでいいんだろう。 
どんびきブラザーズは、最近はブリーフ男爵だけパンツ+ジャケット姿で、 
コンデンスみるく北川さんはちゃんと着衣だったんだけれど、そこは営業モード! 
二人ともぱんつー!ウヒャー 
端からべっぴんさん、べっぴんさん、的なアレ、どんびきバージョンで何パターンかあるけど、 
今日はどれだろうと思ってたら、「それ昔のAV女優やないかーい!」のやつ。 
日向まこの時点でゲラゲラ笑ってるの、私と友達くらいなんですけどw 
友達は、関東生まれ関東育ちだけど、数年前に単身赴任で3年ほど大阪住まいだったことがある。 
その頃、レッスンルームや上方亭のインディーズライブへよく来ていたお笑い仲間。 
どんびきさんのことは、関東へ戻って以来ほとんどみられてなかったから、 
3年ぶりくらいだったっぽい。 
「相変わらずひどい(褒め言葉)」 
わざわざこのネタを選ぶところも、どんびきさんらしくて好きだ。 
アホやなあ(褒め言葉)。 
子供も多いのわかってるのにね、期待を裏切らない! 

コーナー・ネタ前半・コーナー・ネタ後半、ときて、最後のコーナーは 
お客さんから参加者を募るものだったので、客電がついた。 
私のすぐそばにいた人が立て続けに当てられた。 
ご贔屓さん達、ここで多分わたしに気がついた。へへへ。 


終演後、ロビーは出演者とお客さんの挨拶合戦になってた。 
いのDさんと一番最初に遭遇した。 
「タチアキさ~ん…!なんでいるのー(笑)!!!まさか居ると思わないから 
びっくりしましたよ!」 
聞いてみたら、開場前にすれ違ったとき、気づかれてた模様。 
折角、皆さんに見せたことないリュックおろして新しいスカートで来たのに! 

齋藤さんからは佐野さん専属だと思って話しかけるのあきらめられてたこと、 
話してみたら多分5~6年前から私のこと覚えててくれてたっぽいことを話した。 
「5~6年くらいもじもじしてくれてた人の引退試合ですよ、くるに決まってるでしょう。 
しかも今日は、その佐野さんの出番を蹴って来たんで恩返しになったかなあって」 
いのDさんはソレを聞いて、「なにちょっと~、ええ話やん…」ってしんみりしてくれた。 

次にびっくりしてくれたのは、どんびきブラザーズのコンデンスみるく北川さん。 
「ちょ、ちょっと、なんで来てるんですか~!」 
へへへ。全然わかんなかったよ~って、でもびっくりしつつ喜んでくれた。 
ここにもいつもお世話になってるからなあ。 
同期(コンビ名)のお二人ともお話しした。 
ぽかんとしてるおじまさんに、「なんでおまえ受付やのに気づいてへんねん… 
いてはる…!って俺がコーナーの時に教えたもんなあ」とポセイドン橋本さんが 
おっしゃって。 
「受付、私の時じゃないでしょ…?」って言うから、「変装してたんだよ、ベレー帽に 
髪の毛入れてマスクしてた」って言ってようやくわかったくらいだった。 
最後のコーナーで私が居るのに気がついた演者さんたち、騒然としてくださったらしいw 
へへへ。ありがたいやらなんやら。 

最後の最後で、ラングレーズのお二人と対面。 
まさか来てるとは、とか、最初からいました?とか散々さとぅーさんに聞かれた。 
「前説からちゃんといたよ!」って言ったけど、本当にばれてなかった。 
Tシャツ着てくれてて、下に重ねた7分袖Tシャツ、いつもは黒だけど赤だった。 
「ピンクと合わせた色にしましたよ」って言ってくれた。 
出てきたときに、あ、合わせてくれたんだなって思ったから、当たってて嬉しかった。 
これで本当に3人揃うのは最後の最後。 
引退試合にあげたTシャツ着てくれてるし、記念に1枚残しておきたくて 
シャッター係は友達にお願いした。 
 

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本当にお元気で、と手を出したら、持ってた手紙とかを持ち替えて握手してくれた。 

もしかしたら私はこの日、泣くかも知れないと思ってたけど、案外大丈夫だった。 
じゃあまた、と笑って手を振れた。 
青森大阪間なんて、しょっちゅう来られる距離じゃないけれど、それでも 
また大阪も行きますし、と言ってたのは本当にやってくれそうな気がするし、 
普通の人に戻った後もきっと、会える気がするから、さようならじゃなくて 
また会いましょうって言えた。 

贔屓にしたりなじみにしてる人の生み出す作品がもう見られないというのは、 
本当に残念で寂しい。 
引退しますって聞いてからの約3ヶ月は、あっという間だった。 
ずっと先のことだと思ってたのに。 
3月なんて終わらなければいいのに、と思ったけれど、3/29は終わってしまった。 
もっとちゃんとお話ししてみたいけど、話しかけられるのあんまり好きそうじゃないなと 
遠慮してた人だった。 
引退ツイートを見て、寂しくなりますねって思い切ってDMしなかったら、きっと話せないまま 
終わってしまったかも知れない。 
もっと早く、ちゃんと言えば良かったけど、最後の最後で話せて良かった。 
14年ほどの芸人生活の中で、私が見てきたのはほんの5~6年くらいだったけれど。 
そしてちゃんとお話しできたのは、今年になってからだったけれど。 
ありがとう、ザ・ラングレーズ。 
ありがとう齋藤さん。 
また会う日まで。

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