70kgオーバーと出産
前回妊娠に触れたが、今回は出産。
まぁちょっと肥えたことと関係ないことも書くけど、出産なんて誰もが語りたいこと色々の大イベントなので、お許しください。
私は、産むなら楽に!と無痛分娩を希望し、産院も無痛やってまっせという所を選んだ。
他がどうなのか知らないが、ここは産院に麻酔科が隣接されており、無痛分娩の際にはそちらから医師が派遣される。
私は予定日の9日ほど前にNST(ノンストレステスト)を受けた。子供の心拍の検査だ。
特に問題なく、じゃまた次の検診で、と家に帰されたがすぐに電話がかかってきて、
「すーごく考えたんだけどね?やっぱ今日産もう。今日だと麻酔科の先生いるんだけどさ、明日はいないのよ。お盆休みじゃん?何かあって産む!ってなっても呼んでから来るの時間かかるし、今日のが安全だよ。今日産もう。」
と産院に呼び戻されたのである。ちなみに医師のこのフランクな口調はほぼ原文ままである。
えーパスタ食べてるんだけどぉ
ご飯食べてからでいいから、と説得され、準備をして産院へ。
このあとパスタは薬の力であえなく排出された。
さて、準備万端分娩台へ。
無痛分娩は脊髄の近くに麻酔を投与して、痛みの感覚を無くす(はず)。背骨と背骨の間に針を通すために、横に向いて丸まった体位をとる。
医師の話によると、「プツっ」っと「入った」感覚が分かるそうなのだが…
しかし私の背中で麻酔科の先生が「入らへん…入らへん…」とすごく焦っていらっしゃる。
そんなまさか。我が子で大きくなったお腹を、こんなにがんばって丸めているというのに…。
あ、そうか腹肉も付いてるのか。
腹肉のせいで十分に丸まれていないのである。そして背肉も医師の感覚を邪魔する。
何たる小悪魔ボディ
いや麻酔の邪魔は小悪魔じゃないな。悪魔だ。
アホなことを考えている間も、麻酔科の先生は頑張ってくださっていた。
そう、麻酔入らないと分娩始まらないから、この場の全員が「麻酔科の先生待ち」なのだ。
わー、申し訳ない!私の肉が!
「お、お手数おかけ致します」
あまりの申し訳なさについ出た言葉だったが、
「フヒッ! ブフッフ …だ、大丈夫 フッ! 笑わせないで…」
と余計麻酔科の先生を困らせることになってしまった。他の先生や看護師さんたちも肩を震わせていた。
何とか入ったが、下半身だけの麻酔のハズが切開の時点で朦朧としてきて、記憶が途切れ途切れになった。
子供が出てきた後は「はい!お子さんだよ!顔見たね!じゃあ洗ってくるね!」と体感2秒で連れて行かれた。ちなみに医師のだっこの角度がイマイチで、我が子初対面はお尻しか確認できなかった。
ここから先も記憶が切れ切れで、状況を鑑みるに麻酔…入っちゃいけないトコまで入ったんじゃ…?とちょっと疑っている。
まぁホントにそうだったら説明してくれてると思うし、入っちゃいけないトコまで入ったら、こんなもんじゃ済まなかったかもしれないし。ホントの所はわからない。
その後私は産後ハイで、まだ歩けとも言われてないうちから、我が子見たさに1階下の新生児室まで歩き、看護師さんにウッソ!?歩いてる!!とお褒めの言葉を頂いたりしていた。
母乳もめちゃくちゃ出たし、我が子はゴクゴク飲むしで結構問題なく入院生活を終えることができた。
私としては次回があるならまたここで、と思ったのだが、退院時医師からは「次は20kg痩せてから来てね」とお見送りされ、事実上の「次は他所にいけ」をくらって帰ったのである。
ちなみにその後も我が子はゴクゴク母乳を飲み、体重はガンガン減り、人生初のどれだけ食べても太らない!を体験するのだが、
まさか授乳を終えて食べる習慣だけが残り、再び体重が増加していくとは、このリハクの目を持ってしても見抜けなかったのである。
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