![見出し画像](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/141250445/rectangle_large_type_2_9c08bdae6deee17a7453119fff6cb721.jpeg?width=800)
アート・リンゼイ ライヴ・レポート2000年@TONIC(NY) - 過去記事アーカイブ
この文章は雑誌「GROOVE」に書いた原稿(2000年10月号掲載)を再編集しています。掲載される前の生原稿をもとにしているため、実際の記事と少し違っている可能性があることはご了承ください。また、著作権等の問題があるようでしたらご連絡ください。
アート・リンゼイ ライヴ・レポート2000年@TONIC(NY)
アート・リンゼイ&ヴィニシウス・カントゥアリアのデュオ・ライブがあると聞いて、ダウンタウンにあるライブ・ハウス「TONIC」にいそいそと出かけてみた。ここがアバンギャルドなアーティストが多数出演することで知られる最先端のクラブである。7月はジョン・ゾーンがキュレーターを務めており、本人以外にもチボ・マット、マーク・リボー、ジョン・メデスキ、スージー・イバラと曲者ばかりのラインナップ。
この日(7/21)のライブは前座がなんと“眼帯男”モーマス! iBookにインストールしたチープな打ち込みに合わせて歌うという、何とも言えない不思議なステージを見せてくれた。
そしていよいよアートとヴィニシウスの登場。2人きりで呟くようなボーカルを交互に取りながらステージを進行していく。ヴィニシウスの安定したリズムを刻むギターを軸に、アートが時折静かに、そして強烈なノイズ・ギターを差し込んでくるところが非常にスリリングである。リラックスしたサウダージなボサノバが、急に緊張感のある実験的な音像に変化していく様は爽快であった。超満員の会場からはアンコールの声もあがり大盛況の一夜となった。
次の日(7/22)も同会場でライブを行ったアートとヴィニシウスは、ニュー・アルバムにも参加しているメルヴィン・ギブスやスクータ等を加え、よりノイズ色の強い演奏を披露していたらしい。とにかくニューヨークでのアート・リンゼイの実験はまだまだ続きそうだ。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?