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あの頃の青を覚えていますか?


○:じゃ仕事行ってきます


??:行ってらっしゃい

○:(なんか素っ気ないなぁー)

僕には付き合って6年目の咲月という彼女がいる。
大学の時から彼女とは同居している。
卒業後はお互い就職して、最初の方は
互いの帰りを待ってご飯を食べたり、
今日あったりしたことを話していたが
最近は仕事が忙しく口数も減り、
ご飯を食べるのも別々になっている。
そして最近非常に素っ気ない...
もしかしたら僕に飽きてしまったのかも知れないと思ってしまう...

ーー

○:おはようございます...

??:○○くんおはよー


○:和先輩おはようございます

この人は井上和先輩
僕が新人の時に教育係をしてくれた人だ。
すっごい美人で男性社員からの人気が凄い。


和:なんか最近元気なさそうに見えるのは気のせい?


○:やっぱ気づかれてましたか笑
和先輩当たりです。


和:挨拶に張りがなかったからね
もし良かったら私に話してくれる?


○:前に彼女の話したじゃないですか?


和:咲月ちゃんだったよね?


○:はい。それが最近素っ気ないというか
付き合った時のような感じが全然ないんですよね...


和:なるほどね...


○:また付き合った時のような甘酸っぱい青春を感じる関係に戻したいんです


和:○○くんならさ、2人の思い出の場所に行くのはどう?


○:思い出の場所ですか?


和:そうそう!2人が初めて行ったデートの場所とか、いつも行ってた場所とかね。
そこで1回○○くんの想いを伝えたら、またいい感じの関係に戻ると思うよ!


○:(思い出の場所...あっ!)


ーー

あれは僕たちが高校2年の時
まだ咲月と付き合う前
春が終わって夏に入る5月の半ばのことだった


咲:○○くん今から暇?


○:暇だよ、どうした?


咲:ならなら〜海行こ!


○:海?いいよ


咲:いいの?!よっしならまず駅に行くぞー!


僕は海行くってなって胸が落ち着かなかった。
なぜなら咲月ちゃんに恋をしているから。
学校のマドンナと海に行く。
今までにない経験だ。

咲:ねぇ○○くんって茉央といろはとはいつも喋ってるのに私とはあんまり喋ってくれないよね〜


僕の横に座り、僕に問いかけてくる。


○:いやみんな同じように接してると思うけど...


咲:えっ?ほんとに?でもなんか私の時だけ会話が堅苦しいような気がするんだけど...?


○:気のせいじゃないかな...笑
(あの2人言ってないよなぁ...)



ちょうど咲月ちゃんが居ない時に


い:○○くんってさっちゃんのこと好きでしょ?


○:フェッ///な、なんでわかったの?


茉:分かりやすかったな〜笑
うちらと喋ってる時は普通なのに
さっちゃんと喋ってる時だけぎこちないもん笑


い:どこに惚れちゃったの?

○:絶対咲月ちゃんには言わない?

い:うん!言わないよ!

○:咲月ちゃんの無邪気な可愛い笑顔と何事にも必死に頑張る姿かな?
凄い咲月ちゃんの魅力を感じるようになって、だんだん咲月ちゃんがすっごい可愛く見えて喋る時少し緊張するようになったんだよね笑


い:○○くんさっちゃんのこと大好きじゃん笑

茉:顔赤くなっとんで〜笑


○:もうやめて〜


って言うことがあったからもしかしたらバレてるのかも...



咲:そうなのかな?でもさ、目も合わせてくれないよね〜


咲月ちゃんが覗き込んでくる


○:ちっ、近いよ///


咲:照れてる〜笑○○くんってかっこいいけど
照れると可愛いね〜


○:もうやめて〜///

僕は茹でたこのように顔が真っ赤になっている

咲月:ごめんね笑ちょっと意地悪したくなっちゃった笑


舌を少しだけ出して反省してるのか分からない感じで謝ってくる姿はとても可愛らしく子供みたいだった。
そこからはお互いの話をしながら降りる駅に着いた。



咲:着いた〜ほら行くよっ ギュッ


○:え? うん///


咲月ちゃんは僕の手を取って走り出した。
この子は他の子にもこんなことをするのか、
それとも僕だけにしているのか気になった。


咲:うわー海だ〜綺麗だね!


○:そうだね!


海は太陽が反射して綺麗な青色だった。


咲:ちょっと遊ぼうよ!靴下脱いで!


○:濡れたら着替えないけどいいの?


咲:大丈夫少しだけだがら!えいっ!


○:やったな〜!ほらっ!


海で遊んでいる咲月ちゃんの笑顔は水のように爽やかで、海のように綺麗で、
僕はその笑顔にどんどん吸い込まれて行った。


咲:多少濡れちゃったけど乾くから大丈夫でしょ!

○:これくらいなら乾くよ

少し遊んだ海は先程違い夕日によって赤くなっていた。

咲:○○くん私の我儘に付き合ってくれてありがとね!

○:うん!僕も楽しかったし、綺麗な海見れたから良かったよ!こちらこそありがとう!

咲:なんかドキドキするね...

○:う...うん

咲:私ね...実は聞いてたんだよね〜あの時の会話...

○:えっ?マジかよ...

咲:私の話してるからなんだろ?って聞いてたら聞こちゃったんだよね...

○:そうなんだ...///

咲:だから私と話す時ぎこちなかったんでしょ?

○:うん///

咲:分かりやすかったよ〜笑

○:バレてたの恥ずかしい...///

咲:○○くん。今日私が誘った理由はそういう事だよ...
私も○○くんの事が好き///

その時の咲月ちゃんの頬は赤くなっていた。
僕も赤かった。それもそうだ。
だってマドンナと両想いだったからだ...

○:っ...!

咲:○○くん。もし良かったら私と...付き合ってください!

○:はい...お願いします!

咲:やった!ギュッ

○:ちょっと咲月ちゃん、急にハグは心臓もたいないよ〜///

咲:ちゃんじゃないでしょ!なんて言うの?

○:...咲月///

咲:よろしくね!○○!

○:よろしく!

咲月と付き合った。これは映画じゃない。
咲月との夏が始まった合図がした。

ーー



付き合ってからは毎年あの時行った海に行っていた。
就職してからは行ってないと言うのを思い出した。


○:和先輩ありがとうございます!
思い出しました!ここに行けば大丈夫だ!って言うとこがありました!

和:見つかった?なら良かった!

○:明日休みだから誘ってみます!

和:さぁ仕事しますよー

○:はーい笑

そして○○はある人に連絡をした。


○L:こんな感じで話してもらっていい?


??:了解!


ーー


私は咲月。
高校の時から付き合った彼氏の○○と同居している。
今日私は仕事が休みなので高校から仲良しの
いろは、茉央とご飯を食べに来ていた。


咲:また今日も素っ気ない感じで接しちゃったよ〜


い:ちゃんと接しないと○○くんのことだから
引きずるんじゃない?


咲:それはそうだけど、最近冷たすぎるから
もしかしたらって言うのを考えてしまう。

茉:さっちゃん考えすぎやで〜
○○くんのことやから何かサプライズでも考えたりしてるかもよ〜


い:そうだよさっちゃん!
あんなにさっちゃんのことが大好きな○○くんがそんな裏切るようなことは絶対しないと思うよ!またあの時みたいにすっごい甘酸っぱい青春を感じる2人を私たちは見たいな〜


咲:甘酸っぱいね〜...あーーー!


い茉:ビクッ!? どうしたのさっちゃん大っきい声出して?


咲:思い出した!あの海だよ!あの海!

い:あの海って2人が付き合った時の?

咲:そうそう!毎年行ってたけど最近行ってなかったんだよね!

い:○○くんと話してみたらもしかしたら同じこと思ってるかもよ!


咲:そうだね!今日話してみる!


ーー


その日の夜


いL:さっちゃんにはちゃんと言っといたからね
頑張って!


○L:ありがとう!頑張ります!


持つべきものは友達だ、いろはに感謝。


咲:○○まだかな〜

○○の帰りを待つ咲月

○:ガチャただいま〜

咲:おかえり!○○!

○:ただいま!

咲:ご飯作ってるから先風呂入って来て!

○:分かった(いつもの咲月だ!)


風呂に入った後


○:ふぅ〜気持ちよかった〜ご飯なんですか?


咲:今日は○○の好きな唐揚げです!


○:やった!咲月の唐揚げだ!


咲:さっ食べよー!


咲○:いただきます!


○:アムッ!ん〜美味しい〜やっぱ咲月の唐揚げ好きだな〜


咲:やった!いつもより愛情込めて作ったからね
どんどん食べね!


○:うん!


沢山咲月の唐揚げを食べた後


咲○:ごちそうさまでした!


○:美味しかった〜


咲:美味しかったなら良かった!


○:ねぇ咲月、明日休みでしょ?
だからさ明日久々に海に一緒に行きたいなーって思ってるけど、どう?


咲:○○も同じこと思ってたの?
私も今日いろは達にね、海最近行ってるの?
って言われたから久々に行きたいなーってなってたから行く!


○:よっし!決定だね!
久々にお出かけ楽しみだな〜


咲:そうだね!


少しだけ距離がまた近づいた気がした。

翌日


○:こうやって電車に乗っていくの懐かしいね。


咲:そうだね。あの時から6年たったのが信じられない笑


○:時の流れってすごいよね〜


咲:あの時に繋げてくれたのが海だからね
感謝しないと!


○:だね!


昔の話をしながら降りる駅に着いた。


咲:着いた〜行くよっ!ギュッ


○:うん!


あの時と変わらない感じで咲月は僕の手を取り海の方へ向かっていく。


咲:相変わらず綺麗だね!


○:いい青さしてる。


あの時と変わらない。
太陽が反射して綺麗な青色だ。

○:今回はさ、遊ばないで話したいことがあるから話していい?


咲:うん。


○:最近ね、思うんだよね...
咲月、今の僕のことどう思ってるんだろ?って
最近ちょっと僕たちの間に壁を感じがして
もしかしたらってこと考えたらちょっと心が痛くなる、
だから咲月が今僕に思うことを答えて欲しい。


咲:○○...ギュッ 心配させてごめん!


○:ん...?


咲:全然そんなことないよ...○○は最高の彼氏だよ!私が最近素っ気なく接してたから考えこんでたんだよね...ホントにごめん!


○:え...?素っ気なく接してたの自覚してたの?


咲:うん...笑だから全く○○から離れることは無いし、これからも○○と過したいって思ってるよ!


○:良かった〜考え込んで損した気分だよ笑
でも咲月これからもよろしくね!


咲:私こそよろしく!


○:じゃ...僕から伝えたいことがあります!


咲:え?

○:これからも昔のように咲月と甘酸っぱい青春のような関係で楽しく過ごして行きたいです!
だから僕と結婚してください!パッ


咲:○○〜〜グスッ ギュッ
はい!よろしくお願いします!


○:ちょっと苦しいよ笑


咲:今はこのままがいい!


○:ハイハイ笑

ーー

僕たちを繋いでくれた場所はこの海。

そしてそのさらに上まで連れてってくれたのも
この海。

あの頃の青は今も昔も変わらない。

苦い思い出が重なっても光ってる。

割に合ってないけどこの場所は認めてくれる。

僕はこの海のことを愛してる。



そして僕はあなたのことを愛せている。


end...



いかがでしたか?今回は咲月ちゃんで書きました!

ちょっと、ん?ってなるとこがあるかもしれないです。

そして今回はあるアーティストの曲の
歌詞をタイトルにしてます!

分かった方は質問箱などに送ってください!

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