新型コロナ死者は水増しされている?デマです ※訂正あり
ネットに蔓延るデマを斬ります
今回のお題は「PCR陽性であれば死因を問わずコロナ死者として集計されている」です
もちろんデマです
結論から言うと、日々公表されている死亡者数とは「コロナによる死者」ではなく「陽性の死亡者」であって、「新型コロナによる死者」は別途集計されています
以下で細かく解説します
その根拠とされる文書がこちら
https://www.mhlw.go.jp/content/000641629.pdf
2P目を抜粋しました
特に取り上げられている部分がここです
新型コロナウイルス感染症の陽性者であって、入院中や療養中に亡くなった方については、厳密な死因を問わず「死亡者数」として全数を公表
とあります
この部分だけを読んで
「コロナ死者は陽性なら死因を問わず集計されたものだ」
とか
「陽性なら他の死因でもコロナが死因にされる」
と解釈しています
日本語が苦手なんですか?
「新型コロナ陽性で、亡くなった人」を死因問わず集計し、それを「死亡者数」として全数を公表と書いてあります。
どこにも「新型コロナによる死亡者数として」なんて書いてません
わかりやすく言い換えると「死亡者数」とは「陽性で死亡した人を死因問わず集計した数」です
大事な事なのでもう一度言いますが
どこにも「新型コロナによる死亡者数として」なんて書いてません
そもそも「死因を問わず集計」なんだから、そこにカウントされても「コロナが死因」とはなりません
文章をよく読んでください
そもそもその部分(問2)は「都道府県等の公表する死亡者数」の話です
「新型コロナによる死亡者数の集計方法」ではありません
それは問1に書かれています
タイトルから判る通り、2月7日・2月14日の事務連絡に関する質問への回答です
「新型コロナウイルス感染症患者が死亡した時」に、速やかに厚生労働省に報告するとあるが、どのような状況に報告すべきか
上から順に解説します
一番最初に「新型コロナ感染症が原死因の死亡数」は人口動体調査で集計する、と書いてあります
これは通常の手続きです
人口動態調査とは、日本の全ての人口動態(出生や結婚、死亡など)の調査です
その中の、死亡票を集計して「新型コロナが原死因」の数を集計する事で「新型コロナが原死因の死亡数」を出します
その統計が出るのが、集計月の5ヶ月後になります
5ヶ月も経ってからわかるのでは遅いので「陽性の死亡者を死因問わず集計して公表」と言う措置を取っています
よって、「日々公表される死亡者数」は「陽性の死亡者」の数と言う事になります
「実際のコロナ死者よりも多いのではないか」と言う指摘に対しては、YESです
では、「実際のコロナ死者との差はどれくらいか?」を調べてみました
これは人口動態調査の結果である「人口動態統計」の死因別の死者数のページです
最新は2021年6月です(記事作成時点
2021年1月〜6月末までの合計が12280人
これが「新型コロナが原死因の死亡数」になります
次に、2021年6月末時点の「死亡者数(陽性の死亡者・死因問わず)」を見てみましょう
東洋経済オンラインのコロナ感染状況のページがとても便利です
厚労省が公表しているオープンデータ(CSV形式)をチャートにしてくれているので、過去のデータも参照しやすいです
2021年6月末時点の死亡者数は14776人です
これは去年からの累計なので、去年の12月31日時点の3459人をひきます
よって11317人
原死因:12280人
陽性の死者:11317人
およそ+8%の差になってます
この様に、それぞれは別々に集計されています
そもそも、なぜこんな通達が出されたのでしょうか?
問1にある「2月の通達」を発見しました
要約すると「新型コロナ患者が死亡・重症化したら速やかに厚労省に報告してね」って事です
それに対して「新型コロナが死因の死亡数」だけを報告していた自治体があり、情報が混乱していました
この齟齬があったので、6月の通達で「新型コロナ患者が死亡した時」の定義を明確化した形です
わかりやすく並べてみました
マスコミが公表している「死亡者数」もやはり「死亡した感染者」であって、「新型コロナによる死者」ではありません
書いてある事を書いてあるまま解釈しましょう
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