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Ingress : パスコードの発見/解読方法の例(翻訳記事)

 Ingressにはパスコード(passcode)というのがありまして、時折ネット上に流通する文字列を入力(iOSスキャナーには未実装ですが、iPhoneユーザーでもIntel map上から入力できます)すると、対応するアイテムが入手できます。パスコードには使用エージェント数上限が決まっている物があり、基本的に昔の物はもう使えないようです。

 このパスコードは、Niantic Projectのツイッターアカウント( https://twitter.com/NianticProject )を初めとして、Ingressに関連するあらゆるネット上の情報から見つけ出す事ができます。ただし、それらは巧妙に隠され、また暗号化されています。世界中のデコーダー(パスコード解析班)は、新しい資料が公開されるたびに、どこかにある筈のパスコードを探しているのです。

 Ingressの情報を集積しているDECODE INGRESSでJack Truong (SQL)さんが連載しているパスコード解析記事が面白かったので、最近投稿された物を翻訳してみました。皆さんもこれを機にパスコード解析を初めてみませんか?

(注:土屋は翻訳における一切の責任を負いません。また、勝手翻訳なので翻訳内容について本家DECODE INGRESSに問い合わせたりしないようお願いします。また、画像は元エントリの物を借用しました。Jack Truong (SQL)さんを初めとした全てのデコーダーに感謝を)。

※以下の記事は"Code Breaking 101"という連載の最新回で、パスコードの中に含まれる"keyword"を推理する回です。その為、初心者向きな訳ではないのでご留意下さい。

元記事
http://decodeingress.me/2014/09/24/code-breaking-101-keyword-substitutions/

コードブレイキング講座:キーワード置換編(Code Breaking 101: Keyword Substitutions)

 コードに変換メソッドを適用して答えを出し、最終的にパスコードフォーマットに適合した「なにか」を獲得した後、パスコードをredeemしようとすると“Invalid passcode”が戻ってくるだけ。それ即ち、キーワード置換(keyword substitution)の時間がやって来ました!

見る所(Where to look)

以下がキーワード変換をする際のアイデア元になります。

Niantic Project Wiki( http://niantic.schlarp.com/start ) : 私が置換時に通常最初に探す場所です。変換したい言葉をsearch boxにすぐ入力してなにが起きるかを見ます。Nianticキャラクターのフルネーム、彼らが代表を務める会社、など、一般的なキーワード変換のための有益な資料を見つけられます。

グリフ:キーワードがとても短い場合、それはグリフである可能性があります。私はダニエル・ボードイン(Daniel Beaudoin( https://plus.google.com/+DanielBeaudoin/ ))のGlyphtionary( http://glyphtionary.com/ )を好んで使っています。

グーグル/ウィキペディア:置換が必要になった単語(単語群)がある時、間違い無く検索の頼りになります。有名なな科学者/作家(訳注:の、名前)はキーワード候補に含まれていますし、あなたが調べている単語は彼らの実験や著作かも(訳注:すみません適当)

辞書/類語辞典:時々、言葉の定義や同義語を知りたい時、置換の役に立ちます。

他の言語:パスコードフォーマットに適合するようにコードを変換できても、キーワードの部分が英語でない場合、それを英語に翻訳する事でキーワードとできる場合があります。

常識:特にキーワード置換と絡む場合には、物事を複雑にすることはデコーダーにとって究極に最悪の悪夢です(訳注:「必要以上に考えすぎると、泥沼に嵌る」くらいの意味かと思われます)。

文脈:コードがどの場所で見つかったかは有益な情報です。コードがプレフィクスとサフィックス(訳注:キーワードの前後)しか無い場合は特に。

(訳注:ここから本編スタートです)

 過去の置換が必要なコードの幾つかを、例として見てみましょう。全てのコードは以下のフォーマットになっています。

    [2-9][a-z][a-z][a-z][2-9]keyword[a-z][2-9][a-z][2-9][a-z]

(訳注:上の表記は所謂正規表現で、"[2-9]"は「2~9の数字のうち1文字」、"[a-z]"は「a~zの小英字のうち1文字」を意味します。また、キーワードのフォーマットには他に以下の物があります。文字数については常にこのパターンに限定されるわけでも無い模様(後の正解例に注目)

keyword[2-9][a-z][a-z][2-9][2-9][a-z][a-z][2-9]
[a-z][a-z][a-z][2-9][2-9]keyword[2-9][2-9][a-z][a-z][a-z]


グリフ(Glyphs)

https://twitter.com/NianticProject/status/488462417245249536

(訳注:Niantic ProjectのアカウントがG+の記事更新を通知していますが、謎の数字文字列が含まれています。これが解読対象のコードです)

    4435263044532644124318

文字のペアとして見ると:

    44 35 26 30 44 53 26 44 12 43 18

 このコードには11の数字のペアがあります。パスコードフォーマットの数字の位置に注目してみると、真ん中のペアを除き、他の位置の物より数字が大きいことが分かります。

(訳注:n=数字/c=文字/k=キーワードだとしたら
44n/35c/26c/30c/44n/53k/26c/44n/12c/43n/18c
となっています。「真ん中のペア」はキーワードに対応する物。数字の大きさに注目しているのは後述するASCIIコードへの変換可能性を見出しているからです)

 数字を0123456789から9876543210に変えてみましょう。

    55 64 73 69 55 46 73 55 87 56 81

(訳注:以下の変換をしています
0->9/1->8/2->7/3->6/4->5/5->4/6->3/7->2/8->1/9->0)

 10進数からASCIIコードに変換するとこれが残ります。

    7@IE7.I7W8Q

 「64」は、文字「A」となりうる「65」から一個だけずれています(訳注:「@(ASCIIコード64)」はパスコードフォーマットの仕様から外れています。つまり、このアプローチは間違いだったのです。この後から正しいアプローチの説明になります)。

 正しいアプローチは、それぞれの(数字)ペアを100から引くことでした。前の手法は事実上それぞれのペアを99から引いていたのです。

    56 65 74 70 56 47 74 56 88 57 82

    8AJF8/J8X9R

 前半部と後半部はパスコードになっています。しかし、キーワード部は「/」になっています。Glyphtionaryでこの形状を探すと、これになりうる多くのグリフがあります。

(訳注:「/」に見えるグリフの例(これは"Advance")。他に"Create(Creation)"/"Lose(Loss)"/"See"がある)

5個の言葉全てを試すと、「/」がLossを意味することが分かります。

    8AJF8LOSSJ8X9R

(訳注:この文字列がパスコードとして正しかったわけです)

グーグル/ウィキペディア(Google/Wikipedia)

https://www.facebook.com/permalink.php?id=252073761543572&story_fbid=663194803764797

(訳注:上記のエントリはG+のヴォクダノヴィッチ博士のエントリをfacebookにシェアした物なのですが、引用の中にG+の記事には存在しない「q573v6391nosredna2hw5」という暗号が含まれています)

    q573v6391nosredna2hw5

 このコードは逆さまではありますがパスコードフォーマットのように見えます。なので逆さまにしてみましょう。

    5wh2anderson1936v375q

 「Anderson 1936」を検索しなければいけません。検索すると、Wikipediaが1936年ミュー粒子(Muon)を発見したカール・デイヴィッド・アンダーソンのページを示します。Muonはキーワードとして知られています。

    5wh2muonv375q

(訳注:これが正解なんでしょうが、「7」がパスコードフォーマットから外れているような……? 必ずフォーマットに従うわけではないって事でしょうか)

常識(Common Sense)

https://plus.google.com/u/0/107849663787965375687/posts/PHxf1B5ENWQ

(訳注:G+のヒューロン・トランスグローバル社のアカウント。この会社についてはあまり情報が無いようです。矢印の場所に注目)

この用紙の色のついた所にコードが2つあります。

上部コード

(訳注:会社ロゴの中に文字列があります。画像が劣化して見えないかも)

    2cwq3@&$#!g5m8n

 シンボル(訳注:「@&$#!」のこと。後でもう一度出てきます)をQWERTYキーボード上の対応する数字に置き換えます。

    2cwq3 27431 g5m8n

 この数字を検索しても有用な事は分かりません(訳注:つまり、「QWERTYキーボード置換」というアプローチは間違いだったのです)。キーワードとして知られているリスト(訳注:こちらを参照 http://tools.decodeingress.me/#/keywords )を見ていくと、「symbol」がキーワードであることがわかり、これが通ります!

2cwq3symbolg5m8n

下部コード

(訳注:レポートの右下部に文字列があります。真ん中に書かれている3つの記号はグリフ文字です。対応する単語に置き換えると以下になります)

    9utk5(chase/pursue)(new)(discover)n5z6r

 これらの3つのグリフ/単語がから答えを見つけ出そうとする通常のやり方は時間がかかり、十中八九我々をウサギの穴(rabbit hole)に誘うでしょう。代わりに、キーワード「glyphs」に変換すればパスコードが通ります。

    9utk5glyphsn5z6r

文脈(Context)

https://plus.google.com/+MartinSchubertPHD/posts/5sprKEfbCMh

(訳注:マーティン・シューベルト博士が上昇してしまったXM減衰率を元に戻す方法を提示したエントリ(いわゆる「700MMUチャレンジ」)。画像の中に文字列が隠れています。マーティン・シューベルト博士はポータルウィルスをバラ撒いてイングレス世界を大混乱に陥れたデヴォラ・ヴォクダノヴィッチ博士と対立している人)

    5zsy9
    m6c3d

 キーワードへの言及がないので、キーワードを見つける為に与えられたコードの破片の周囲から手がかりを得なければなりません。このコードはエンライテンドのスコアを示す緑のバーの上にあります。「Green」および「Enlightend」はキーワードです。

    5zys9greenm6c3d

次回は?

 次はより多くのキーワード置換に注目してみましょう(訳注:翻訳するかどうかは未定としてみましょう。超大変だったよ!><)

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