【ウマ娘】レースでの人気が決まる仕組み

こんにちは、t-snowと申します。ウマ娘はエンジョイ勢ときどき検証勢として遊んでいます。

突然ですが、皆さんはウマ娘をプレイしていて「何故このステータスなのにレースでこんな人気に?」と疑問を抱いたことはないでしょうか。

ガチ育成のブルボンの人気がデバフ役のグラスを下回る

例えば上の画像では、賢さ以外のステータスにおいてブルボンが大きく上回っているのにも関わらず、人気はグラスが上回っています。こういった不思議な人気を目にした経験のある方は、少なからずいるかと思います。
このように謎に包まれてきたレース人気の決まり方ですが、その多くの部分は実は解明されています。本記事では、その仕組みを紐解いていきます。

なお本記事の内容は、昨年に私を含む複数の方々が行っていた調査がベースになっており、当時の調査結果の一部はtwitterモーメントにまとまっています。その後も細々と検証を進めつつも、特に記事化などはしていませんでしたが、こちらのランカー向け競技場育成に関する記事で「競技場上位は低い人気で大穴ボーナスを狙う環境になっている」と知り、人気について分かっていることをまとめておこうと筆を取りました。
なので、「どうやったら低人気を狙えるんだろう?」という疑問をもっている人気固有ウマ娘ファンの方や競技場勢のニーズにも応えられればと思います。記事の最後には人気推定ツールも紹介するので、興味ある方はお試しください。

はじめに:記事のポイント

  • レースでの人気は、ステータスなどから計算される3つの人気値(それぞれ左中右の印に対応するため、左人気値、中人気値、右人気値と呼ぶ)から決まっている。それぞれの人気値には、以下のように一部のステータスのみが影響している

    • 左人気値:スピード、根性

    • 中人気値:スタミナ、根性、賢さ

    • 右人気値:パワー、賢さ

  • 3つの人気値それぞれの計算では、自身のステータスと他のウマ娘のステータスとの相対的な優劣が大きく影響。特に根性と賢さはその傾向が強い

    • 例えば、あるウマ娘の賢さが1150と高くても、他のウマ娘の賢さが全て1200だった場合、賢さ1150は大きなマイナス評価となる

  • 取得済みスキルに対応した補正値が、人気値計算の際に加算される

    • 例えば、左回り○はスピード30、コーナー巧者○はスピード20、円弧のマエストロはスタミナ60に相当

注意点など

  • 検証の多くが約1年前に実施されたため、その後のバージョンアップでロジックが変化している可能性があります(ただ最近に再検証した限りでは変化なし)

  • 結果の多くは地道な調査で解明されたものですが、一部箇所には解析情報を用いた計算が含まれています。忌避感を抱く方はお気をつけください

  • もし誤りなど発見されましたら、コメントまたはtwitterでご連絡いただけると幸いです

1. 人気計算の基本ロジック:3つの印はどう決まる?

まずはじめに、レースのパドックで登場する3つの印に注目しましょう。

これです

あまり情報もなく謎に包まれていた印の決定方法ですが、昨年までの調査により計算ロジックが明らかになりました。3つそれぞれの印は、ステータス等から決まる人気値(左人気値、中人気値、右人気値と以下では呼びます)に基づいて、上位5人までに◎、○、▲、△2つが順に割り当てられます。
この人気値の計算方法がこちらです。

$$
\begin{array}{l}
左人気値= \phi(スピード補正値 \times  \phi(根性)^{0.5} ) \\
中人気値= \phi(スタミナ補正値 \times  \phi(根性)^{0.8} \times  \phi(賢さ)^{0.6}  ) \\
右人気値= \phi(パワー補正値 \times  \phi(賢さ)^{0.5} ) \\
\end{array}
\\
 \\
ここで、\phi(数値) はその数値に関する出走ウマ娘の偏差値を表す。
$$

……何でこんなに凝った式にしたんですか? 検証の末にこの式を突き止めたときは「なんで0.8乗とか入れたの??」と思わずツッコミました。
ですが、式の本質は見た目ほど複雑ではないので、数式アレルギーの方もご安心ください。要点は大きく以下3つにまとめられます。

  1.  それぞれの人気値には一部のステータスのみが影響している

  2. 他の出走ウマ娘のステータスとの相対的な優劣(偏差値)が大きく影響

  3. スピード、スタミナ、パワーには補正がかかる

1点目は式を見てのとおりで、例えば左人気値にはスピードと根性のみが影響します。このことは何となく気づいていた方もいるかもしれません。
3点目の補正の説明は次の章へとまわして、ここでは一番重要な2点目の「相対的な優劣(偏差値)の影響」について説明します。具体例の方が分かりやすいので、中人気値と右人気値の式に登場する賢さの偏差値 $${\phi(賢さ)}$$ が出走メンバーの違いでどう変わるかを見てみましょう。

2つの出走グループ(9人立て)の賢さとその偏差値

上の2つの出走グループにおけるウマ娘AとBに注目します。どちらのグループでもウマ娘Aの賢さは1200、ウマ娘Bの賢さが1150であり、賢さ自体に大きな差異はありません。ですが出走グループ①と②では、ウマ娘AとBの偏差値に大きな差があります。出走グループ①では偏差値も大差ないのに対し、グループ②では倍近い差となっています。これが、相対的な優劣の影響です。グループ①のウマ娘の賢さはバラつきがある一方、グループ②では他ウマ娘の賢さが全員1200近辺という魔境なために、賢さ1150は低く評価されてしまうのです。

この人気値の計算ロジックを踏まえると、冒頭のブルボンとグラスの人気逆転現象もある程度理解できるようになります。チャンミでの実際の出走メンバーを元に、それぞれの人気値を計算してみたのが以下の表です。

冒頭のブルボンとグラスの人気値の計算例(※ステータス補正は0として計算)

ブルボンの賢さは1067もあるのに、偏差値は24.6と非常に低い値になっています。これは、他ウマ娘が全員賢さ1200越えという鬼な面子で、相対的に低い賢さだったためです。そして賢さ偏差値が低いゆえに、パワーが高いのにもかかわらず右人気値が32.7、中人気値も41.0と低い値になり、人気が低下したというわけです。
元の人気値の式を確認すると、根性と賢さは3つの人気値のうち2つに影響するため、これらのステータスが他のウマ娘を大きく下回る場合は、人気が特に下がりやすい傾向になるといえます。

このように、人気の計算においては、各ステータスが他のウマ娘と比べてどれくらい優劣しているかが大事で、1人だけ大きく上回っていると人気が跳ね上がります(逆も同様)。以下の画像に見られるような、短距離マイルのチャンミでたまにある「スタミナが高いデバフウマ娘が何故か1番人気」現象も、この理由によるものです。

マイルFなのにスタミナがぶっちぎりのため1番人気のフラッシュ


Tips:低人気を狙う際の活かし方1

さて、ここまでの情報を用いて低人気を狙う方法を考えてみましょう。
周囲の根性が全員高い環境であれば、1人だけ根性を低いウマ娘を出すと、根性偏差値が低くなり、非常に人気評価が低くなります。競技場のNPCは根性高めなので、この方法は有効でしょう。ただし、低い根性のウマ娘が2人、3人と増えていくと、人気が下がりづらくなっていくので、増やしすぎには注意が必要です。一方で賢さについては、NPCの賢さが低めなため、自身の賢さを下げることでの人気低下は狙いづらいと思われます。他のステータスだと、1人だけスタミナやパワーを低くするのもありかもしれません。

ただ、人気値はステータスだけでは決まらず、スキルなどによる様々な補正が関わってきます。補正値を計算できれば、低人気はより狙いやすくなるでしょう。次の章ではスキルが人気値に与える影響について見ていきます。

2. 人気計算とスキル:スキルの影響はどれくらい?

この章では、前章で出てきた人気値計算式における、スピード・スタミナ・パワー補正値について説明します。

まず、それぞれの補正値は以下の式で計算されます。

$$
\begin{array}{ll}
スピード補正値 = (スピード+スキル補正合計値)\times 距離適性係数 \times やる気係数\\
スタミナ補正値 = (スタミナ+スキル補正合計値)\times やる気係数 \\
 パワー補正値 = (パワー + スキル補正合計値)\times 距離適性係数 \times バ場適性係数 \times やる気係数
\end{array}
$$

また用語がいくつか出てきました。このうち、各係数はステータスの計算に出てくるものと同じなので説明は後回しにして、スキル補正合計値について見ていきます。
まずスキル補正の考え方は非常にシンプルで、取得しているスキルに対応するステータスに人気補正値が加算されます。例えばコーナー巧者○を取得していると「スピードに補正値20加算」、円弧のマエストロだと「スタミナに補正値60加算」といった具合です。
このスキル毎の対応ステータスと補正値データは解析案件で、mee1080さんによる公開資料があります。最近のスキルについては載っていないのですが、上記資料を見る限り、各スキルの対応ステータスは概ね以下のような傾向があります。

  • 速度スキル:スピード

  • 回復スキル:スタミナ

  • 加速や視野スキル:パワー

  • 速度加速複合スキル:スピード&パワー

  • デバフや緑スキル:各スキルに関連するステータス

また、補正値は白スキル20、金スキル60であることが多いです。つまり金スキルは白スキル3つ分ですね。進化スキルの補正値は資料には未記載ですが、少し検証した限りでは金スキルと同じ60です。
このような特徴があるため、資料に未記載のスキルについても、対応ステータスと補正値の見積もりは大体可能です。

(5/19追記) 上記の資料を更新していただいたので、記事記載時点の全スキルの補正値が明らかになりました! 進化スキルの補正値は上述のとおり60でした。

で、取得済みスキルそれぞれのスキル補正値を合算したものがスキル補正合計値となるのですが、この際にいくつか処理がはさまります。まず、条件が合っておらず発動しないスキル(例:東京コースでの右回り○、逃げ指示での先行コーナー○)は計算から除外されます。また、固有と緑スキル以外は、スキル発動率による補正がかかります。賢さが低くスキルが発動しにくいと、その分だけ人気への影響も小さめになるというわけです。
以上を踏まえ、スキル補正合計値の計算式は以下のようになります。

$$
各ステータスのスキル補正合計値= (対応するスキル補正値\times スキル発動率) の和\\ 
\\
※ 固有と緑以外のスキル発動率 = 1 - 90 ÷ 賢さ
$$

例として、賢さ1200(スキル発動率92.5%)の通常セイウンスカイが以下スキルを取得して中山のレースに出走する場合のスキル補正合計値を計算してみましょう。

  • 固有:アングリング×スキーミング(パワー, 補正値60)

  • 右回り○(スピード, 補正値30)

  • 左回り○(発動しないので補正なし)

  • コーナー巧者○(スピード, 補正値20)

  • ウマ好み(スピード, 補正値20)

  • 中山レース場○(スタミナ, 補正値30)

  • 円弧のマエストロ(スタミナ, 補正値60)

$$
\begin{array}{ll}
スピードのスキル補正合計値 = 30\times 1.0 + 20\times 0.925 \times 2 &= 67 \\
スタミナのスキル補正合計値 = 30\times 1.0 + 60\times 0.925 &= 85.5 \\
 パワーのスキル補正合計値 = 60\times 1.0 &= 60
\end{array}
$$

スキルの影響が結構大きいことが分かるかと思います。例えばスピードが1600のウマ娘同士でも、速度関連の金スキル4つをとるか、加速関連の金スキル4つをとるかで、スピードの補正値は200以上違ってきます。このようなスキル種類による補正の差異も、人気を意識して育成する際には大事になってきます。

なお、上で載せた補正値データでは根性や賢さにも補正値が設定されていますが、何故か人気計算では反映されません。そのため、根性補正値のみが設定されている「晴れの日○」や、賢さ複合補正の各種デバフは、他のスキルに比べて人気を上げにくいと言えるでしょう。
一方で、緑スキルで人数条件がある「対抗意識○」「シンパシー」「一匹狼」あたりは、人数が合わずに発動しない場合も常に補正値が加算されます。『スキルPt少し余ったからシンパシーでも取っとこう』、こんな考えは無駄に人気を押し上げてしまいます。
この辺りは地味知識ですが、ガチ勢にとっては役に立つこともあるかもしれません。

最後に、後回しにしていた他の係数の説明をしておきます。まず、距離適性係数・バ場適性係数は、チャンミなどで話題になる中距離Sや芝Sに関係する係数です。距離やバ場がAならば係数1、距離Sならばスピードの距離適性係数が1.05、バ場Sならばパワーの距離適性係数が1.05、だけ覚えておけば大体問題ないです。
やる気係数もステータスにかかるものと同じで、絶好調1.04、好調1.02、普通1.00、不調0.98、絶不調0.96、となっています。絶好調と絶不調の違いで補正値に約8%の差が出るので、やる気の影響もかなり大きいと言えるでしょう。

Tips:低人気を狙う際の活かし方2

この補正値の計算を利用して低人気を狙う方法を考えます。まずスキルについては、補正値が小さなスキルを狙うのが良いです。ためらいやけん制などのデバフスキルは補正が他スキルより小さいため、狙えるなら狙った方がいいでしょう。他だと、継承固有は他の白スキルよりも若干補正値が小さいので、発動率や取得コストの問題をクリアできるなら悪くないです。
また、どのステータスに紐づくスキルを取得するかも大事です。前章で述べたように、人気値は他のウマ娘との相対感で決まるので、いずれかの人気値が他のウマ娘を大きく下回るように偏らせるのが良いかと思います。

スキル以外の要素については、距離Sやバ場Sは1.05倍の補正係数がかかり人気に結構影響するため、人気下げたいときは非推奨です。一方で脚質Sの賢さ補正は反映されず、人気に全く影響しないため入れ得です。とはいえ狙うのは大変なので引けたらラッキーくらいでしょうか。
また、やる気の影響も大きいので、多少やる気高めでも低人気を狙えるくらいにステータスやスキルを調整できると、低人気を引きやすくなるでしょう。

3. 人気計算のディープな世界:最終的な人気の決まり方は?

さて、これまでに人気に影響する3つの人気値の計算ロジックを説明してきました。基本的には、この3つの人気値が高いほど、最終的な人気も高くなります。では具体的に人気がどう決まるか、その計算式ですが……

まだ完全には解明できていません! 調べれば調べるほど闇が深くてですね……人気値を単純に足すだけじゃダメだったんですか……?

ですが、人気に影響する要素はこれまでの検証の積み重ねで大まかに分かってきており、大雑把な人気推定まではできるようになりました。この章ではその各要素について簡単に説明していきます。結構ディープな領域なので、「どうやれば人気下げられるかだけ知りたい!」という方はTipsまで読み飛ばしてください。

印ボーナス

名前の通り、◎や○の印がついていると人気にボーナスが加算されることが確認できています。ボーナスの正確な計算方法は解明できていませんが、印と対応する人気値が大体4くらい加算される傾向があることが分かっています(例外あり、後述)。
また、◎や△といった印の違いの影響はあまり大きくなく、印の有無の影響が大きいです。「◎◎−」のウマ娘よりも「▲△△」の方が人気が高い現象を結構見かけるのは、この印補正が効いています。 

70overボーナス

各人気値が70を超えた場合、大きなボーナスが加算されます。不可解な1番人気が現れた際の大半はこいつが原因です。例えば途中で紹介したエイシンフラッシュはこれに該当しており、中人気値が70を超えていたために大きなボーナスが加算され、1番人気になっていました。このような人気値70overは、1人だけスタミナが突出したときに現れやすいです。ボーナスの大きさは未解明ですが、相当大きいことまでは確実です。

55の壁

各人気値が55を超えると、最終的な人気への影響の伸びがなぜか大きく低下します。ちょっと分かりづらい現象なので、例を使って説明します。

ウマ娘Aの左人気値はウマ娘Bを大きく上回るが、Bの方が人気が高くなる

人気値が上の表のような2人のウマ娘がいたとしましょう。左人気値はウマ娘Aが5.0大きく, Bは中人気値が0.5大きいだけなので、ウマ娘Aの方が最終的な人気は高くなりそうに見えます。ですが実際はBの方が人気が高くなります。左人気値はどちらも55を超えているために人気への影響がほとんど変わらず、中人気値は55以下なので、中人気値が高いウマ娘Bの人気が上回ることになるのです。
人気値55までは大きいほど人気が高くなるのに、55を境に明らかに挙動が変わるため、「55の壁」と呼んでいます。謎現象ですね。

さらに55の壁の類似挙動として、「54の壁」が印ボーナスに働いているらしいことが確認できています。これは以下の表のように、人気値が大体54以上の場合、印ボーナスがほぼ加算されないという現象です。人気値が54未満の場合も、ボーナス加算後の人気値は54付近が上限になっているようです。

「54の壁」の例

この辺りの挙動は非常に複雑で分かっていないことも多いです。解明してみたいと思う新たな奇特な検証勢の方、お待ちしてます! 

最終的な人気計算式(推定)

上で紹介したように不思議ロジックがいくつもあるため、人気計算式の解明には至っていません。ですが、これまで集めたデータから、以下式で表される人気推定値が高いウマ娘が実際の人気も高くなる傾向にあることが確認できています。

$$
トータル人気推定値 = f(左人気値) + f(中人気値) + f(右人気値) \\
 \\
ここで、f(x)は下のグラフで表される関数
$$

3つの人気値を最終的な人気に変換する関数。グラフが凹んでいるのは「55の壁」の影響

人気推定値のベースになっているのが上のグラフです。グラフ左側の白い部分を見ると、人気値が上がるにつれて傾きが大きくなっていることが見てとれます。そのため、均等型(例:人気値が「45,45,45」)よりも特化型(例:人気値が「40,40,55」)の方が人気はやや高くなります。このグラフの形状は、多くのデータに基づいていて、まあまあ正確だと思います。
グラフの凹みは上述の「55の壁」の影響、70でジャンプしているのは「70overボーナス」の影響です。70overボーナス大きすぎに見えますが、実際このくらい影響でかいです。ただ、人気値55以上の部分(赤い領域)は推測も多く混じっており、今後の調査が待たれる部分です。

Tips:低人気を狙う際の活かし方3

上記の要素の中で、低人気に大きく関連するのは印ボーナスです。1個でも印がつくと人気値が上昇するため、印を極力つけずに印ボーナスを取らないことが大事です。3つの人気値それぞれがなるべく上位5位以内にならないよう気をつけることで、印がつかなくなり低い人気を取りやすくなります。70overボーナスはもし取ってしまうと致命傷ですが、滅多に起きないので考えなくていいでしょう。一方、「55の壁」は結構大事です。人気値55以上70以内の間なら、どの値でもほぼ人気が変わらないので、左中右の人気値のうち高いものを1つ〜2つに偏らせた方が低人気を狙いやすいです。意図して偏らせるのは大変ですが、スキルをなるべく1種類に寄せると良いかもしれません。

さらに、もし他の出走ウマ娘の大体のステータスが分かれば、3つの人気値を計算しやすくなります。チャンミなどでは他ウマ娘のステータスがバラバラなので厳しいでしょう。ですが、競技場ではちょっと話が変わります。
まず、競技場NPCのステータスやスキルはランダムですが、値の大体の範囲は決まっているかと思います。また、対戦相手のステータスを知ることは普通は難しいですが、競技場のランカー環境では「殴られ編成」という存在がいるようなので、殴られ編成のウマ娘のステータスとスキル構成が分かっていれば、その殴られ編成と当たったときにどういう編成を組めば低人気を取りやすいかをある程度計算できるでしょう。同様に殴られ編成をする側も、低人気を取ってもらいやすくするにはどういうステータスとスキルの編成が良いのかを計算できるのではないかと思います。

4. おわりに:人気を推定してみよう

以上が、ウマ娘の人気計算について現状分かっていることのまとめになります。多くの方には実用性薄そうな情報ですが、人気関連の固有スキルをもつウマ娘を育成する際などには、意識しておくと役立つかもしれません。

計算式だけだとなかなか取っつきづらいと思うので、実際に人気計算を試してみたいという方向けに、人気推定の簡易ツールを用意してみました。(サンプルとして入力してある数値は、競技場の上位や殴られの方を参考にしたステータスや補正値です)
出走メンバー全員のステータス・スキル補正・やる気・適性を入力することで、本記事での説明に基づいた人気の推定値を計算することができます。入力の際はスキル補正値の計算がやや大変ですが、金スキル60、白スキル20、でざっくり計算でも大きくはズレないと思います。スキルが10個20個とあるようだとズレるかもしれませんが……。

印ボーナス関連の計算など推定箇所も多いので、実際の人気から多少上下することはあります(特に上位人気側が荒めです)、その点はご了承ください。8番人気以下になるかの大雑把な見積もりなどには、きっと役立ってくれるはず。

最後に、ベースとなる検証を当時一緒に進めていた方々に感謝を。皆で少しずつ謎を解き明かしていく楽しさが、初期の原動力でした。

それでは、長文お読みいただきありがとうございました!

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