【7回目】辻堂正面 ~サーフィンにハマった日~
太平洋高気圧が梅雨前線を日本海に押し上げ、前線上の低気圧が発達しながら北日本に達したこの日。
辻堂海岸には猛烈なオンショアの風が吹き付けていました。その激しさといえば、飛んでくる砂が当たって痛いくらい。
この日はスクールの5回コース最終日でした。何度も何度もパドルしても前後左右から押し寄せる波に揉まれ、諦めて浜に上がってしまった私。するとそれを見たショップの常連さんから、力一杯怒られました。
海での姿=真の姿
確かに今思ってもなんでスクール開講したんだと思うようなハードコンディションでした。対応できないのにも無理はないと思います。
しかし良くなかったのはそれに対する態度。海の上では、より隠すことができない自分の姿が出ると言います。板以外何も持たない姿ですからね。
怒られたのは、「普段から苦しいことや格好悪い自分から逃げているだろ、できなくてヘラヘラしている。それが歯がゆい」ということでした。
顧みると当時は仕事がうまく行かず、更にそこから目をそらし続ける日々を送っていました。やるべきことから逃げ、失敗を失敗とすら思わない態度。
この態度が海の上での姿に現れていたのでしょう。その週末ずっと咀嚼して妙に腑に落ちました。
サーフィンと人生
それからはほぼ毎週海に通いました。フラットの日も猛烈なオンショアの日も。苦しさから逃げて、何をやっても続かなかった自分と闘いたくて。何度もパーリングしたり巻かれたりしながらも諦めずに波を追いかけました。
目の前の波や恥ずかしい自分から逃げずに、この一瞬一瞬を大切に生きる。
すると陸での生活にも変化が現れました。職場での評価が徐々に上向き、大きな仕事を任せてもらえたり、「急に頼もしくなった」と言ってもらえたり。
あの日からまだ1年ちょっとしか経っていません。まだまだようやく初心者を脱出するのが見えてきたかな?というようなレベルです。
でもサーフィンをやって人生良い方向に変わっていると心から感じます。
あの出会いと辻堂の海に感謝したいです。
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