ライブハウスに行きたい

まずは謝っておく。自分がこれから記載する内容が、企画の趣旨と異なる「場所」であったなら申し訳ない。ただ、テーマが「楽しかった思い出の”土地”」ではなく”場所”であったこと、コロナが収束したら行きたい場所、すべてを考えた結果、自分にはこの場所しかなかった。


楽しかった思い出の場所は、ライブハウスだ。


0.はじめ


自分は30代前半で、人生の約半分にあたる15年間でいろいろな土地のライブハウスに行った。
なぜライブハウスに通うのか、どんな所が楽しいのか、皆さんに行ってみてほしいと思っている理由はなんなのか。それを投稿していく。

なお、ライブ中の写真は投稿できないので各地に行ったときの思い出写真などを間に挟む。

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▲愛知:名古屋といえば矢場とん。一人で飲食店に入るのは余裕である。


1.まず、おまえ誰やねん

 中国地方に住んでいる普通の会社員。
 中学生の頃バンドにはまる。高校生になりバイトを始め、ライブハウスに行くようになる。
 
 ライブハウスなんて、大人になったら多分行かなくなるんだろうな…
 今のうちに楽しまないと!(*´▽`*)と思った結果そのまま成人し、就職し、結婚し、今もライブハウスに行っている。

 むしろ自由に使えるお金が増えたため悪化(?)した。

 今は1年間で大体10箇所ぐらいライブハウスに行く。地元のライブハウスにも行くし、関東や九州などへも遠出する。
今まで行ったライブハウスは多分50~60箇所。その道を極めた遠征のプロたちからすると相当少ないと思う。
 
 3月には初めて仙台に行く予定だったが、コロナの影響でライブ自体が中止。悲しい。

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▲兵庫:パン屋のDONQ。朝から出発して食べに行った。


2.【結論】ライブハウスの何が楽しいの?

  ①アーティストを生で見れる(最重要)
  ②ライブまでの旅行部分が楽しい
  ③ライブの思い出補正込みで曲を聞く楽しさ
  

3.①アーティストを生で見れる(最重要)

  「アーティストを生で見れること」と端的に書いたが、その中にはさまざまな要因が入っている

  ・憧れの人を肉眼で見れる
  ・どういう動きや表情で歌唱、演奏しているか見れる
  ・曲やバンドに対する思いを直接本人の口から聞ける
  ・曲やバンドを最大限魅力的に見せるため、どのような演出をしているか見れる

  
ライブハウスは「加工されていない生の情報を受け取れる場所」だと思っている。

 例えば新曲を発売した時、CDや配信で曲を聴く。手元にあるのは極端に言うと音だけの情報。
「この曲はどんな思いで書いた歌詞なんだ…」
「このツインギターのかけあいは実際どうやって弾いているんだ…」
「この曲のベースがいい感じ…すき…」
「詳しいことはよくわからないが、好きだ!!!!」
という疑問や思いが出てくる。音だけなので、曲を作るうえでの思いとか、経緯とか、実際の演奏する動きとかはわからない。

そんな疑問も持ちつつ、インタビューなどが掲載されている雑誌やWeb媒体を見る。そこで、アーティストが曲へ込めた思いなどを初めて知る。ただ、雑誌やWebのインタビューは文字なので、ちょっとしたニュアンスを自分が正しくつかめているのか不安になる。
最近だとインタビューの様子を動画で配信しているケースもあると思う。ただ、生で直接見るよりも受け取れる情報量は少ない。

だから、ライブハウスに行く。

ライブハウスで初めて見て、「人(アーティスト)」と「音」がバチンと一つになる感じがする。(個人的に)

ライブは一人ではなりたたない。演者だけでも、客席だけでも成り立たない。双方がいるからこそ成り立つ空間なので、双方がその場所にいて一つの空間を作り上げているというのは割とすごいことだと思っている。

体ごと音を感じてもいいし、動かずにかみしめて音を聴いてもいい。

ちょっとでも「この曲いいよね!」と思うアーティストがいたら、ぜひ地元にそのアーティストが来たときなどにライブに行ってみてほしい。曲だけ聴くのとは印象が異なると思う。

「また今度」と思っていたら、その今度はいつあるかわからない。
今回のように外出自粛になり開催自体がなくなるケースもあれば、演者側が表舞台から去ってしまうことだってある。できれば、いけるタイミングがあるならば行ってほしい。音楽は生ものだと思う。

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▲広島:車でライブに行った帰り。台風が来ていて帰れないかと思ったが高速道路が止まらなかったのでなんとか帰ってこれた。間に休憩したSAのラーメン。ライブ後のラーメンおいしい。


4.②ライブまでの旅行部分が楽しい

 県外のライブを見に行くとき。自分はライブまでの時間は旅行としていろんな所を回ったりする。それを計画するのがまず楽しい。ライブに行く前からすごい楽しい。
そこからライブ当日、実行するのも楽しい。さらに、最後に憧れのアーティストを肉眼で見れて直接曲を聴いて、一日が終わる。こんな幸せあります????

自分は「この県のライブ行くなら、この場所に行きたい」というのをGooglemap上でまとめている。情報源は主にTwitterやInstagram。遠征している友達から聞いた情報を参考にすることもある。ライブで色々な場所に行くようになってから、情報を受け取ることがどんどん楽しくなった。

「ライブに行く」という目的以外にも、こんなに楽しいことがあるのだ。

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▲兵庫:友達のススメで行ったどうぶつ王国。動物からのレスをもらう

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▲山口:せっかくなので交通費ケチりまくってみようとテーマを立て、鈍行で移動する。ライブじゃないと絶対降りないであろう、知らない駅で乗り換えまち。


5.③ライブの思い出補正込みで曲を聞く楽しさ

ライブに行ったあと、再度手元にある曲を聴く。
すると、最初に聴いたときの印象と全然違う。ライブハウスでの地面から響く重低音や、曲への思いを重ねて聴くため、曲から感じ取れることや、連想することが増えている。

ライブハウスという場所に今居なくても、ライブハウスに過去行ったことで幸せが継続している。

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▲奈良:はしゃいでいろいろ回る。ライブ前に2万歩ぐらい歩いてライブ時にはすでに足が棒になっていた。


6.で、音楽の何がいいの?


「ギター」とか「ベース」とか、昔からあるであろう楽器だが、曲を作る人や弾く人によって弾いたときに出る音の雰囲気が違う。おもろい。
優しい~感じもあったり、めっちゃとげとげしかったり。おもろい。

そんな楽器が複数に重なりあうと、一つの楽器だけで聴いていた印象とはまた変わる。さらに演奏する人が複数人いれば、それぞれの人の思いが入ってさらに曲の印象が変わる。

ひとつの楽器の音だけ聴いたときはぺら~っとした印象だったのに、たくさん重なった結果、ガチガチに装備されてムキムキな感じの曲になる(語彙力)

さらに定番楽器以外にも、さまざまな楽器や機械が増えている。名前すら知らない楽器がたくさん。

たくさんある楽器・技術がある中で、メンバーそれぞれの感性で組み合わされる音を聞くのが楽しい。ライブに行けば、音だけではなくて照明やスモークなどの演出までついている。「音」を最大限生かすために「視覚」からも様々なアプローチしてくる。いろいろ計算されて構成されているライブハウスという空間…すごない?


7.さいごに

あるアーティストが言っていた。
「ライブは、英語で『LIVE』って書く。だから、ライブというのは生きる(=LIVE)そのものなんだ」と。
すごく良いこと言ってる…!と思ったけど、そのアーティストはブリーフいっちょに法被を羽織った恰好でライブしていた。そんなカオスもライブハウスならではなんだと思う。

以上の記事を書いて思うのは、自分の「行きたい場所」はいろいろな人が守ってくれていたのだと思う。アーティスト、アーティストスタッフさん、ライブハウスのスタッフさん、音楽や映像などを作る技術職の方。

本当にありがとうございます。今、自分ができることをして場所を守る一員になりたいと思う。

一人の人間を魅了した「音楽」と「ライブハウス」には、ぜひ少しでも興味がある方は行ってみてほしい。