見出し画像

3/3 禁止カードについて考える

本日、日本では第2回目となる禁止改定がアナウンスされた。
2024/4/1より、新たに3枚のカードが禁止カード(デッキに1枚も入れられない)に設定された。

後日公式からの案内文が発表され、そこに今回の禁止改定における公式の見解が載せられることになるが、先んじて記事にまとめる。

前回の記事では、禁止制限カードを予想していたが、果たして結果は。



新しく禁止になるカード

①リーダーサカズキ
②排撃
③大噴火

1枚ずつ考察していく。

①リーダーサカズキ

敗北者じゃけぇ…

まさかのリーダー禁止。
サカズキに弱体化が入ることは世界選手権を見ていれば誰もが分かっていたが、関連パーツの禁止ではなく直接の親玉を禁止にする結果となった。

初の2つのリーダー効果を持ち、そのどちらもがゲームを有利に進めるものであった。

毎ターン、先攻後攻問わず1ターン目から使用できる手札入れ替え効果は、小型サーチャー・除去札・ブロッカー・フィニッシャーを探すのにこれほど便利なことはない。しかも捨てたカードはレベッカで回収できたりモリアで釣ったりと、ほぼノーコストでドローをしているようなものだった。

アタック時のコストを下げる効果も、基本的に毎ターンアタックすることが肯定されるワンピースカードでは、毎ターンノーコストで相手にカウンターを切るかキャラを守るか、ブロッカーであればブロックさせるかの判断を迷わすものになる。そして、この効果によって3コストのキャラクターの評価が軒並み落ちていたのも挙げられる。犬噛紅蓮との組み合わせは強力であった。

しかも、これらの効果には何らデメリット・制約なし。強いて言うならばライフが4であることだが、サカズキデッキにしてみれば相手の盤面を空にし、ブロッカー(レベッカ、ボルサリーノ、サボ)を立てることができるのでそこまでの弱みではない。レベッカはブロッカーになりながら、トラッシュのカウンターを回収できるので、見た目以上に堅い。

前回の記事では、犬噛紅蓮が禁止制限になると予想していたが、リーダーが禁止になったので、犬噛紅蓮も禁止になったといってよいだろう(?)。

規制を免れたと言っていい…のか?

単色デッキで使う場合は、黒のコスト下げがないので純粋に2コスト以下を除去するだけなため、大幅に弱体化となる。青ハンコックで使えなくもないかも。

なお、効果を調整したリーダーサカズキの配布が発表されているので、そちらにも触れておく。

効果はというと

【起動メイン】【ターン1回】
自分の手札から特徴【海軍】を持つカード1枚を捨てることができる。相手のキャラ1枚までを、このターン中、コスト-1。


なるほど、これは重症だな。

従来のリーダー効果と比べると、

・コスト下げに手札1枚が必要
・特徴【海軍】を持つカードに限定
・カードが引けない

と大幅な弱体化となった。

しかし、無理もない。

これが例えば、手札入れ替えの能力がそのまま残って、今後の大会で結果を残そうものなら、何のための規制だったんだと言われるのが目に見えている。

アタック時のコスト下げが残った場合は、手札入れ替えと比べるとさすがに弱そうだが、今のカードプールならやりかねない。

誰も文句の言わない弱さに調整することで、その危険を避けようとしたのだろう。

まあ、大噴火も禁止になっているので厳しいだろうが。

②排撃(リジェクト)

器用すぎました

サカズキを規制した後は、黄色系デッキの台頭が予想されるためそこへのメスが入った。今の環境では、ライフが1になると、排撃とアマルのコンボで簡単に死ねる。どの黄色系デッキにも採用が検討できるカードパワーを持っている。


こいつもギリギリ規制を免れた。

これまでも、モードを2つ選べるカードは存在するが、このカードはそのどちらもが強すぎた。

例えば、緑ウタに採用される【逆光】と比較しても、(リーダー指定の条件はあるが、)コスト5以下の条件は共通にして、排撃はアクティブのキャラもKOすることができる。


そして今までにない効果である相手へのダメージは、4ドンで確実にライフを削ることができる。つまりは、4コストパワー∞の速攻キャラでアタックしているのと同じである。どうせそのターン中に勝敗が決するので、盤面にキャラクターがいようがいまいが関係ない。そう考えると、このカードの強さがよく分かる。禁止になっても納得の強さである。

…そう言っていてなんだが、正直なところ禁止になるとは予想していなかった。

なお、このカードは第6弾出身で、第6弾の発売日が11/25、使用できた期間は100日しかない。

ルール改定が今のところ毎年3月の年1回なため仕方ないが、あまりにも早すぎる禁止であった。

③大噴火

使えば使うほど強さが分かる

ストラクチャーデッキ出身のカードが禁止となった。

このカードの強さは、特徴が海軍であるため各種サーチカードに対応している、1コストでそこそこのコスト減少ができる、そして何より手札の損失がない、ところである。

いまの環境では、コスト4~5のキャラが横並びすることが多く、そのタイミングでルッチヤ天叢雲剣で複数除去をすればかなり勝ちへとつながる。

その複数除去を用意にしているのが、大噴火・ヒナ・アイスエイジである。

大噴火はそれらに比べて手札損失がないため、相手のコスト4のキャラ2体であれば、大噴火2枚+リーダー効果や大噴火+ヒナ・ヘルメッポ・アイスエイジで容易にコスト2と1にまで下げることができる。

大噴火の良いとことは、仮に対象がいなくてもキャントリップとして使用可能なところで、後半に必要な除去やフィニッシャーを探すことができる。1コストも支払う余裕がなければリーダー効果で入れ替えればよい。そうして物凄い速さでライブラリーを掘り進めていくことができ、デッキの安定性に貢献していた。

おまけでついているハンデス効果も、相手の手札が少ないタイミングで打てればカウンター値やフィニッシャーを削ることができ、相手の思惑を崩すことができる。

(実際に、相手が黒黄ルフィで手札一枚が少年期エース、ライフに5エースを仕込んでいたが盤面のキャラで先に殴ったため大噴火が捲れてライフから登場できなくなり試合に勝ったことがある。)

サカズキ、黄色系デッキの次に控えているのが黒モリア、黒ルッチといった黒系リーダーで、そこへの弱体化も意図していると思われる。

エラッタ後のリーダー効果を見ると、大噴火のスペックの高さが見てわかる。

今後の環境について

巷ではTier0、TierGODと呼ばれるサカズキがインペルダウン行きとなったことで、環境は大きく変わることが予想される。

まず考えられるのは、目の上のたんこぶであったサカズキがいなくなったことで、もともとTierも高かったエネルや、黒黄ルフィが台頭してくるであろう。エネルは排撃を失ったもののアマルは健在で、最新弾からは10エースも獲得して今後の環境トップに居座るであろう。

従来サカズキに有利がついていたカタクリも、排撃を失ったもののブン回りが期待できるデッキで、7リンリン→10リンリンを連打し、ライフ5という堅さも相まって環境に残ることが予想される。

しかし、従来小型を並べる赤緑ローはサカズキに蹴散らされていたが、禁止となったことで復権が期待できる。エクストラブースターからはキャベンディッシュも獲得し、初期のころの強さを見せつけてくれるかもしれない。

黒モリアは、大噴火を失ったことで安定性がやや欠けると予想する。序盤の盤面処理は大噴火もしくはアイスエイジ+アブサロム、ルッチで捌いていたが、今後は大噴火の代わりにヘルメッポ、つるを使うことになり手札消費が激しくなる。海軍型であってもブランニューのヒット率が下がり、安定性は下がる。しかしながら、4ペローナによるハンデスや、4クザンでハンド消費なしに盤面展開・相手への圧をかけながら最強フィニッシャー8モリアで盤面展開と処理が強力なためTier1~2には残り続けるだろう。

ちなみに3月いっぱいはこれまでのリーダーサカズキが使えるため、フラッグシップに参加される方はご注意を。もし使用される方は最後有終の美を飾ってほしい。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?