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ニューアルバム「MAP」について語る

こんにちは、ギタリストのまるやまたつやです。

本日4/22(金)、ニューアルバム「MAP」がリリースされました!!

多重録音のアルバムとしては2020年春にリリースした「Improvisation for spaces」以来なので、約2年ぶりですね。

今回のアルバムはこれまでの作品とは一味違った仕上がりになったと思っているのですが、今日はそれぞれの楽曲のこだわりみたいな部分を語らせてください。

まだ聴いてないという方は、聴きながら。すでに聴いたという方も是非聴きながら読んでもらえると嬉しいです。

●Spotify https://open.spotify.com/album/2dWFf30yTSqyDKDJF6L4n5?si=T5Y3BRyDRguVd-Jy7E0TsQ

●Apple Music https://music.apple.com/jp/album/map/1617489005

●Bandcamp https://tatsuyamaruyama.bandcamp.com/album/map
※BandcampでDL購入して頂いた方限定で、ボーナストラック「matou」がお聴き頂けます。

1.CYAN

今回のアルバムのリード曲。全楽曲の中でもダントツで制作に時間がかかりました、、!2017年にリリースしたアルバム「SOUND TRACK」に収録されている「UREI」とかなり似た構成になっています。

UREIが陰と陽の「陰」だとしたらCYANは「陽」。イメージとしてはUREIのアンサーソングという感じです。(何のアンサーかは不明)

東京の春の空をイメージした楽曲なのですが、コード感、メロディ、音色、全てにまるやまの「好き」をひたすらに詰め込みました。個人的には2回目のサビの裏に入ってるエレキギターのフレーズが超お気に入り。(2:16くらいから)

ちなみにドラムはLogic Proの「Drummer」という、AIにドラムを叩いてもらえる機能で作成しました。すごいねAI。

楽曲制作で「Drummer」機能を使ったのが多分「UREI」ぶりなので、そういう意味でも「UREI」に近いニュアンスが出せたと思います。

●使用ギター:YAMAHA SLG200N、Maton EBG808 Artist、Bacchus G6-HL

2.Route 36

札幌出身の人は「Route 36」と聞いてピンとくる方は多いのではないでしょうか?有名なすすきののニッカウイスキーの看板前の道路が国道36号線(通称サブロク線)で、この曲のモチーフになっています。

ここです。

ガッツリローカルネタで恐縮なのですが、僕は東豊線ユーザーなので飲んで帰るときは大体このサブロク線沿いにある「豊水すすきの駅3番出口」から帰るんですよね。

豊水すすきの駅3番出口。APAホテルが目印。

すすきの駅からだとちょっと歩くので寒空の下少し寂しい気持ちになりながらトボトボと帰るのですが、適度に人のいない感じがなんかとてもエモいんです。この「Route 36」はそんな曲。(伝われ)

かなり分かりにくいとは思うのですが、かすかに聞こえる外の音は実際にこの付近でiPhoneで録った音なので是非耳を澄まして聴いてみてください。

かすかに聞こえる信号の「ピヨ、ピヨ」という音がとても札幌っぽい気がします。(東京だと「通りゃんせ」だったりしますよね。)

●使用ギター:Bacchus G6-HL、Maton EBG808 Artist

3.Hakodate

タイトルの通り、函館をイメージしてガットギターで作った楽曲。

僕の両親や祖父母は函館出身なので昔よく行っていたのですが、函館って本当に独特な空気感があるんですよね。エリアによっては海外っぽいところもあったり。

曲の最後のほうに聞こえる波の音は「函館っぽい」波の音を探して入れています。(浜辺ではなく港って感じ)
意外とイメージに合う波の音が見つからなくて、これを探すのが一番時間がかかったかもしれない。

ちなみに僕が好きなラッキーピエロのメニューは「ラッキーエッグバーガー」です。

人気No.1であってほしかった。

●使用ギター:YAMAHA SLG200N、Ibanez AS83

4.Under the snow

この曲、シングルのアートワークや曲名から「雪降る札幌の曲かな」と思った方も多いかもしれませんが、実は「雪の下の地下街の曲」として作りました。(解釈としては別にどちらでもいいのですが)

イメージとしてはこんな感じ↓

夜の地下歩行空間(チカホ) / 「UREI」MVより

はじめはビートやサンプルを足そうと思っていたのですが、アンビエントな雰囲気を出したかったのでギターのみの作品になっています。

イントロのハーモニクスが実はバイノーラルパン(立体音響的なやつ)になっていて、よ〜〜く聴くと左右から前後に音が動いているように聴こえます。

かなり分かりづらいとは思いますが、是非イヤホンでよ〜〜く聴いてみてください。

●使用ギター:Bacchus G6-HL

5.Mall

その名の通り、ショッピングモールの曲。休日に一人でショッピングモールにをぶらついてるような、そんなイメージです。

ショッピングモールはいつだって僕たちを暖かく迎えてくれる。

自分の癖として、曲を作る時にどうしても足し算で構成してしまう癖があるので、この曲はなるべく引き算を意識しながら制作しました。

音の密度を薄くすることで、どことなく寂しい感じが表現できた気がします。(ショッピングモールって一人で行くとどこか寂しい気持ちになったりしませんか?)

2本のギターを中心に構成していますが、バッキングがMaton、メロディがGodinのパーラーギターを使用しています。

●使用ギター:Maton EBG808 Artist、Godin Rialto JR

6.City Lights

「ザ・都会の夜」という感じですね!

僕は「東京来たな〜」みたいな感覚になるので、東京の中でも東京駅(丸の内)とか表参道みたいなキラキラした東京の空気感が割と好きなんです。

下町の雰囲気も東京っぽくて好きなのですが、北海道は多分ほとんど下町文化みたいなのがないので、アメ横みたいな場所に行くと自分の居場所がないような感覚になるんですよね。

この曲は「セレブがひしめく街、センターオブTOKYO」という感じの曲です。(怒られそう)

普段はメインでアコギを弾いてますが、エレキを持つとこういうフレーズを弾きたくなります。

●使用ギター:Bacchus G6-HL、Maton EBG808 Artist

7.Sofa

今回のアルバムで唯一のソロギター曲。

Godinのパーラーギターにダダリオのノンコーティング弦(カスタムライト)を張って録音しました。

小さいボディならではの優しい音色をしっかりと出したかったので、普段使わない弦を張ってみたのですがこれが個人的には大正解。イメージ通りの音を出してくれました。

どうしてもノンコーティングなので長持ちはしませんが、この組み合わせがとても気に入ったので多分今後も色んな楽曲で使っていくと思います。

チューニングも実は新しいものを試していて、「DADGCD」という今まで使ったことがないチューニングを使っています。とはいえ普段使っているチューニングが「DADGCE」なのでほとんど変わらないんですけど。。

ただ1弦をDにするだけで意外と出せる音のニュアンスが変わったので新しい発見でした。このチューニングでアップテンポな曲も作ってみたいな。

ちなみに我が家のソファはIKEAです。

●使用ギター:Godin Rialto JR

8.Daydream (Lo-Fi Remix)

久しぶりのLo-Fi Remix。2年前に出したアルバム「SOUND TRACK2」に収録されている「LOVE YOU (Lo-Fi Remix)」の続編という感じです。

これが結構お気に入りだったので、久しぶりに似たような手法で作ってみました。

Daydreamの原曲はMartin DMでレコーディングしていますが、よりLo-Fi感を出すために今回はGodin Rialto JRを使用しています。

この曲は6弦をCまで下げるのでパーラーギターのテンション感が心配でしたが、意外としっかり鳴ってくれました。やっぱりLo-Fiにはこういうサウンドが合うなぁ。

既存曲をLo-Fi化するみたいの、意外と楽しいので今後もうちょっとやっていきたいなと!

●使用ギター:Godin Rialto JR、Ibanez AS83

さいごに

今回のアルバムはどの曲も、それぞれのギターの持ち味が発揮できるような使い方が出来たんじゃないかなと思います。

特に、最近我が家にやって来たBacchusのエレキギターとGodinのパーラーギターが大活躍してくれました。

次の新曲はちょっと先になると思いますが、今回のアルバム制作で多くの学びがあったのでこれからの制作が楽しみ。

「MAP」が誰かのお気に入りアルバムになってくれればとっても嬉しいです!

【余談】
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