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6秒間の軌跡〜花火師望月星太郎の憂鬱〜第9話感想・ネタバレ有り

私も一応母親であり息子が1人居る。
バツイチなので望月親子とそこは同じだけれど息子と2人暮らしではないし、私の両親と妹も居て(私の父は11年前に他界)そこそこ賑やかな家庭だったと思う。
息子は「おとんとは別に良い思い出ないし別に今更会いたいと思わない」とは言ってはいるけれど、それが息子の本心かどうかなんて母親の私にもわからない。
「会いたくなったらいつでも会いに行けばいいよ」とは言ってるけれど

前置きはさて置き、ロクキセ9話。
母親が実は別れた父親と長年愛人関係だったと言うショッキングな展開で、星太郎さんが母親へ復讐すると物騒なセリフで終わった第8話。

その割には山ほどのデリバリーをひかりちゃんと食べ尽くすと言う可愛らしい展開も挟みつつ。

星太郎さんとひかりちゃんのコンビは最強に可愛い。
久々に永遠に見ていたいコンビが私の中で誕生した感じ。(1位は勿論政次さんとおとわ2位は志村さんとキリコ3位は日高さんと彩子ちゃん、星太郎さんとひかりちゃんは同率3位)

そしていざ復讐となると何とか理由を付けて回避しようと必死になって、またひかりちゃんに突っ込まれ。
意を決して家を出るもお母さんの旦那さんの個展会場の前で入れなくてウロウロ。
そこに通りかかったお母さんに見つかって名前を呼ばれてハグされて固まる星太郎さん。
そして結局振り切って何も言えず逃げてしまう。

家に帰って「抱きつくなんて信じられない」と言葉で憤るもまたもひかりちゃんに「嬉しそう」と突っ込まれる星太郎さん。

最早様式美。

そしてひかりちゃんにも告げずお母さんの喫茶店を訪ね、初めて対峙する星太郎さん。
30年自分をほったらかしてた癖に、普通の顔で迎え入れ多分星太郎さんの好物であったのであろうオムライスを作り「何処かに行こう」と誘う母親。

静かにそして堰を切ったように母親に30年分の思いをぶつける息子に「30年を言葉で語って分かり合えるの?」と問う母親。
そして「それは分かり合えた気になるだけ」と言う母親。
「星太郎とはこれからの事を話したい」と、当時母親に捨てられたと思った9歳の少年にはきっと理解し難い残酷な言葉であったと思う。

何故何も聞かないと、自分の30年を聞いてくれないのと、ごめんの一言もないのかと9歳の少年に戻り大きな目に一杯涙を溜めて母親の話しをただ黙って聞いていた星太郎さん。

家に帰ると待っていたお父さんの幽霊。
唐突にアドレス交換はしたのかと聞き「写真を送ってやれ」と言う
そして自分の携帯の暗証番号も教えたお父さん。
星太郎さんが開けるとそこには星太郎さんのアルバムがあって一杯の星太郎さんの日常の写真があった。
2人の世界に自分は居ないはずだったけれど、ちゃんと自分は存在していた。
自分は忘れられた存在では無かった。
きっとそれだけで星太郎さんはお母さんを許す方向に舵を切ったんだと思う。

勿論両親のやった事は決して許される事じゃない。
置いてけぼりになった子供は被害者だと私も思う。
9歳の心を封印したまま大人になって中年に差し掛かろうとしている星太郎さんにしてみたらちょっと酷い所の騒ぎじゃないと思う。
でも母親がこの30年葛藤も何も無かったのかは母親にしかわからない。
苦しんで涙にくれた夜もあったかもしれない。
ただ言葉にしなかっただけで。
航さんが送ってくる息子の写真に救われる日もきっとあったんじゃないかなあと同じ母親としては思う。

30年たってそれを語った所で言い訳にしかならないとそう思ったんじゃないかなあと私個人的には思います。

まあそれも星太郎さんには向いた話しでは無いんだけれどね。

星太郎さんが自撮りをして(それも連写)ひかりちゃんに「どれが良い?」と聞いて「どれも同じ」と安定の突っ込みを貰い、お母さんに散歩に誘われていそいそとひかりちゃんに見咎められつつ出かけ、お母さんに選んで貰ったであろう赤いマフラーをつけて帰ってまたひかりちゃんに「デートですか?」と怪訝な顔をされると言う安定の流れに微笑んだ9話ラストでした。

あと1話で最終回なんて嫌です!
永遠に見ていたい望月親子とひかりちゃんです。

今回も長文&駄文にお付き合いありがとうございました。
文中のお母さんの台詞は私の記憶で書いたのでちょっと違ってたらごめんなさい。

今週よいよ最終回。
きっと皆が笑顔で終われる最終回になると信じて。



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