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「湯沢町ってクソだよね」って湯沢の子どもたちに真剣に話してみた

こんにちは。湯沢町にUターンして小学生向けプログラミング講師として勤務する腰越です。
今回は教育者として使ってはいけない言葉を連発した問題回、湯沢町内で行われている民間学童で外部講師としてぶっ込んでみた時の記録を残します。

湯沢町の民間学童とは

町内には公共の学童教室とは別に、学校の長期休み期間限定で開かれる民間学童があります。

学童クラブや託児所とはまた違う、
「各業種のプロ」を招き、
アクティビティを提供する教育団体。
その名も「湯沢ローカルキッズラボ」

私も有難い事に春休み中の活動で先生としてお声掛け頂き「湯沢町の魅力を考えよう」という授業回で、湯沢と都会で暮らした者代表として話をするミッションが与えられました。

非常に素晴らしい取組ですが、最大の問題点が1つ。
「私はそこまで湯沢町が好きでは無い」
…という事です。
#この時点でオファー辞退しろよ

・教育(選択肢の少なさ)
・医療(耳鼻科無いとか…)
・観光(温泉もっと推せって星野リゾート代表が仰ってたぞ)
etc…

と、町の不満を挙げたらキリがないのですが、こんな私から町の魅力を聞いても薄っぺらになるだけなのは明白なので、ここは思い切って「湯沢の暮らしなんて終わってるぜ?」と正直な気持ちをぶつけてみることにしました。

大人たちよ…これが湯沢っ子の現実だ!

冒頭の掴みパートだけ脳内台本作って臨んだので、一部抜粋しつつ、生徒のリアクション含めて残します。

腰越「みんなに聞きます、湯沢大好きな人ー?」
生徒「はーい!🙋‍♀️🙋‍♂️🙋‍♀️(全員挙手)」

腰越「ありがとう!今日はみんなと湯沢の魅力を考えようと思うのですが、実は先生、湯沢が大…………嫌いです!!クソだと思っています!このままじゃまずいと思います!」
生徒「えーっっっ!」

生徒たちの湯沢愛に真っ向から対立。
イカれた発言に、一瞬場が凍る。

腰越「だって子どもの数少ないし、駅にあったゲーセンも潰れたし、遊ぶとこは山と川しか無いじゃん?」

…と私が発言したその瞬間。

生徒たち「いや、そこがいいんじゃん!!!!!!!!!」
と食い気味で反論が。
私の湯沢愛の無さに対して、まぁまぁ怒られました。

私も馬鹿じゃないので、ただ文句を言うだけじゃなくて、本当はこの後に
「でも、子どもの数が少ないからこそ、1人1人と密接に関われるのがいいって人がいる」
「ゲーセンは無いけど、スキーやキレイな川ですぐ遊べる環境っていいって人もいる」
「自分にとって当たり前で魅力に感じない事も、他人にとってはとても魅力的に感じるものがあるんだよ」
って話す展開に持って行こうとしたら、上記回答は全て子どもたちがもう持ち合わせていて、フルボッコ反論されました。

…すごくないっすかこれ?
私は彼らの湯沢愛を舐めていました、本当にごめんなさい。

子どもから見た湯沢町とは?

序盤でボコボコに反論されたのち、本編では湯沢の魅力探しをしてもらったのですが、本当にすごかった。

「いい所」の数が圧倒的。
「ダメな所」の倍の意見が。

いい所は
・スキー、お米、温泉、観光、人との関わりetc…

ダメな所は
・雪、寒さ、学校、不便、獣害etc…

という意見が出ました。
1人で8個くらい良いところを書く生徒もいれば、「千葉より湯沢は授業時間が長いらしいので嫌だ」という、移住者が多い湯沢だからこそ得られる知識を発表してくれた生徒も。
また、ダメな所に関しては「いい所を引き出すためには必要なのかな?」という話にも。
例:寒いのは嫌だけど、だからこそ温泉に入ると気持ちいいetc…

いやー、この子どもたちのリアルな声は、移住に関するHPとかに載せた方がいいんじゃないかと思います。マジで。

授業後の感想

失礼ながら、生徒全員が真っ直ぐな目で「湯沢大好き!」と言ったのは予想外でした。

彼らの事を考えると、教育や医療を充実させて、彼らが都会に出たとしても「湯沢が大好きだから戻りたいです!」と言える環境作りはしたい所ですね。

未来ある子どもにもっと投資を!
町長に彼らの湯沢愛よ届け!

と、願いつつ私は現実に戻ります。
ではではまた。

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