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クライマーの肩のケア2
前回の記事は肩甲骨周りの柔軟性についてでした。今回は肩関節についてお伝えしていきます。
肩関節は構造的に安定しにくいです。
肩甲骨の関節面に対して上腕骨の関節面は大きいです。適合する面積が狭いんですね。このような球状の関節では、動きの中心となる軸を作ることが必要になります。
肩の筋肉の柔軟性が失われると、軸が偏位してしまいます。その結果、肩甲骨の肩峰下や烏口下で衝突が起きるんです。
「筋肉は遊ぶ」を前提にコンディショニングする
ワイワイ、キャーキャーするわけでは無いです。
例えば車のハンドルを動かすとき、車の進行方向は変わらないけどハンドルが動く、わずかな範囲がありますよね?(説明下手)
あれが「遊び」というものです。工学の言葉になるようですね。
wikipediaによると、「接合部などに設けられた隙間や緩み。遊間とも呼ぶ」
東建コーポレーション建築用語集によると、「機械の作動や取り付けを円滑にする目的で、機
クライミングと肘の痛み2
以前、保持の主動筋である浅指屈筋が原因となる可能性がありますよ、という記事をあげました。
今回は、別の要因でも肘の痛みが起こりうるということについて記事にしようと思います。
まず、肘の内側に関して。肘の内側の靭帯は「複数の腱による複合組織」という特徴があります。
肘の内側を構成している筋群は「円回内筋」「尺側手根屈筋」「浅指屈筋」「上腕筋腱内側」 これらを総称して「屈筋回内筋群(FPM
クライマーの肩のケア
クライミングにおける肩関節の障害発生の頻度は、クライミングによる怪我の全体の約17.2%を占めているそうです。多いですね。
高所からの転落による外傷もありますが、慢性的なオーバーユースによる障害では「腱板損傷」「インピンジメント症候群」「上腕二頭筋腱障害」「スラップ損傷」が挙げられるそうです。
Comprehensive review of rock climbing injuries
クライミングホールドで懸垂すると何が良いのか。論文紹介
クライマーが「ボルダリング・クライミング」以外で行うトレーニングの代表格といえば、ビーストメーカーをはじめとするフィンガーボードを使用した保持力強化かと思います。
私は基本的に週1クライマーです(月1の時もあれば3ヶ月に一回になることもあり・・・)。ムーンボード3段を目標に、日々フィンガーボードでのトレーニングに励んでいます。そんなとき、ふと思いました。
浅いホールドと深いホールドで、筋
クライマーの指は慢性的に痛んでる
クライミングと指の痛みは、切っても切れない関係にあります。多くの方が経験しているのではないでしょうか。
クライマーの指の痛みで有名なものは「プーリー損傷」でしょう。いわゆる「パキり」です。
プーリーは長い屈筋腱の機能を落とさないように滑車のような役割を果たしています。
ただ、プーリー損傷ほど重症ではなくても、慢性的に痛みがある場合もあります。
そのような場合に考えられることは、腱
姿勢とパフォーマンス
今回は「姿勢」についての記事になります。
良い姿勢とは何か。いわゆる「理想的な立位姿勢」というものはありますが、何に対して理想的なのかは定義されていません。
個人的には、「目的に対して効率的で安全かつ、さまざまな方向の動きに対応できる」姿勢が理想的かと思います。
そして大事なことは、姿勢というのは基本的に、意識して作るものではありません。勝手に作られるものです。
例えば写真のような姿勢を気に