11年目

緊急事態宣言中ですが皆さまいかがお過ごしでしょうか。

とりあえず僕はライブが全部なくなったため、とりあえずひたすらバイトとネタ考えたり、そんな日々です。

芸歴11年目。

この4月で芸歴11年目を迎えました。

ホントにそんなたったのか?というのが正直なところ

「芸歴7年目になります、ピン芸人のフタムラです。よろしくお願いしま〜す」

この挨拶してたあの頃。(孤独、怠惰な自分、地獄)

だいたいこの辺から芸歴の感覚が止まっているように感じる。まだ7,8年目みたいな。

5年目くらいの後輩に挨拶されると、

「オレと2,3年違うのか、、、いや違うわだいぶオレの方が先輩だわ」と現実に戻る。

なんで芸歴の感覚がここで止まってる?

確かこのあとオレ的に最後のチャンスだったトリオ「1110円」を仮で組んだ。

でもオレのネタ作ったネタが泣かず飛ばずで。全然うまくいかなくて

そんなはずない、オレはウケるネタが書けるはずだ。と舞台に出て行ってもウケない、結果が出ない。


結果、クビ。

これが現実。


え?どうすんのオレ。

もうオレと組んでくれるような人、

っていうか同期に喋りかけれる人、残ってないけど。。。

もちろん先輩も後輩も絡み全くないし

どうする?

そして同期で唯一声をかけることができた(ナメてた)同じくピン芸人だったバラキに声をかけた。

なんで声をかけたかって?オレと同じくらいネタがウケてなかったから笑

この人ならオレなんかでも組んでくれるかもってそう思って数回バラキのライブを見に行った。

そして「ほぼ喋ったことないけど、ダメ元で今日コンビの話をしてみよう。ダメたら諦めよう」

バラキの出番表を確認し、無限大ホールのライブ終わりに緊張の中、バラキに声をかけた。

「おつかれさま〜。同期の二村だけど今日ライブ観たよ。実はねオレコンビ組みたくて相方を探し、、、」


「いいよ」


即答。

思わず「早っ!」っとツッこんだ。

いや普通もっと咀嚼するだろ!

クレイジーすぎだろ!

え、、、ほんとにいいの?笑

後から聞いて驚いたのだが、バラキはこの頃限界を感じていてこのライブで芸人をやめようとしていたそう。



そんな中オレ達はまずライブに出ることにした。

とりあえずネタは書いた。漫才。

最初は驚いた。

やってもらうんだけど、喋りもテンポもまるでなっちゃいない。言葉を粒立たせたりすることなく、ボケのフレーズも流れた感じで言ってしまう。(できてないオレが言うのもなんたが)

やっててわかる、ウケない。これはマズイ。

自分なりにわかりやすく説明しても返事はするがやってもらうとできてない。

「違う、もう一回。違う、もう一回」

彼女自身に成長してもらうことを待っていても、オレらの芸歴はもう立ちすぎている。待ってられない。オレが教えて覚えてもらうしかない。。。



このまま、今の今まで来てしまった気がする。

そして2021年3月〜4月。

オレは怒っていた。

「なんでできていたネタができなくなってる!?」

「これくらいできるでしょ!(わかるでしょ!)」

フルーツコウモリはそうやってギスギスするたびにウケなくなっていった。

前はこれぐらいウケたんだから今回もそれくらいウケるはず、、、

その願いもむなしく結果の出ない日々が続く。

どうする?どうすればいい?バラキのセリフを極端に減らすか?

でもアクションを起こしてもらわないとオレ1人ではなんにもできない。

どうする、どうする、どうする。。。

バラキに対する態度は日に日に悪化していく。

正直、あんまり言いたくないけど何回か泣かせてしまったこともある。(本人も言われたくないと思う、ごめんなさい)

申し訳ない気持ちとでもただウケたいんだという気持ちが入り混じって

自分が、なにをしたいのかわからなくなっていた。



漫才が、楽しくない。

「…こいつじゃないかも?」

「え、うそ?解散?…解散ってことは…オレ引退?!」

大事な事務所ライブの前日、オレはそう思っていた。


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