とあるRTA界隈の小競り合いの話

2020年5月の頭に、ある動画が投稿されました。

これはとあるRTAプレイヤーの不正を糾弾しようという目的のものらしいです。動画の投稿者をHさん。糾弾された側をCさんと書くことにします。

以後、Cさんはこの動画に対して反論(と呼べるものかはともかく)します。生放送で話したり、反論動画を投稿したり、ブログを書いたり。それに対してHさんが続編批判動画を投稿するなどの応酬が何度か続きました。

私はドラクエ2RTAの知識が無く、テクニック面での正否を判断することはできません。ただ、このほんの小さな小競り合いに、少し気持ち悪さを感じていました。

感情が乗りすぎている。

「こうこうこういう理由であなたは不正していると思います」に、「いえあなたの指摘したことにはこういう理由がありましてね」が割と冷静なラリーだと思うのですが、この両者のやりとりには相手を批判、あるいは中傷したいという気持ちの部分があまりに前に出すぎています。

さらにヒートアップした段階になるとお互い「あいつはクズだから不正をしているに違いない」といったような論理展開まで始めてしまいます(それは論理ではない)

気持ちは内にしまっておいたほうが説得力があると思うのですが、もしかして説得させる気がないのでしょうか?


★対処法を考える

私は以前コンボイの謎のRTAで遊んでいましたので、同一タイトルで記録を持っているCさんを以前から認識はしていました。

私はCさんのことを勝手に自己愛性パーソナリティ障害だと思っています。

ネット上の見知らぬ人を病人呼ばわりするのは大変失礼な話だと思うのですが、大事なことなのでこの前提で話を進めます。

上の漫画のような極端な人を見ると特殊なように思えますが、症状にも幅はあるのでしょう。ざっと調べた限りだと、自己愛性パーソナリティ障害の人の割合は1%以上、MSDには最大6%と記述されています。かなりの割合です。石を何投かすれば当たりそうです。

そうなると広大なネットの海を漂っていてこの病気の人間に遭遇する確率も低くはないのでしょう。症状からしてアピールが激しそうなのでなおさらです。

私が病人扱いしたのは、これに対するベターな対応を見出したいからにほかなりません。

時代が時代なら一個人の性格と片付けられてしまうところ、わざわざ病名が付くということは、それに対する対応法や治療法が模索されており、また悩んでいる人の体験談などがある程度報告されていることを意味します。

これらからヒントを得ましょう。

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と調べ始めたのはいいのですが、治療法に関しては医者に掛かる前提で書かれていることが多く、あるいは家族など身内の人間がどうすべきか、といった視点から書かれているものも多いです。

これをネット上に放たれている人間に適用してよいのか迷いますね。医療機関に連れていくことも、投薬することもできませんから。

ただ、いくつかの記事を総合してみると、症状を持つ人の主張に対しては肯定も否定もしないというのが一般的なようです。

妄想性なども併発しやすいようで、肯定や否定をすると本人の中でそれが増長するんだという話。

Cさんに当てはめてみましょう。「お前は不正をしているんだ!」という糾弾動画は否定です。おそらくCさんの中では事実の正誤は問題ではなく、自分を否定されたくない、見下されたくないという感情が強烈に湧き出て、自分を守るための論理が構築されていきます。

Cさんが一貫して主張しているのは「Hさんのほうが不正をしている、不正をしていないというのなら証拠を出せ!」というものです。これでCさんは優位に立ったと錯覚し、自己愛は保たれました。

Hさんを攻撃的な悪人だと認識するのが最優先なのですから、そのための材料はいくらでも都合よく受け取ります。ただ注意されただけのことを「いじめられた」と感じる人がいるように、悪い受け取りかたをすれば自分は被害者になれるのです。


★どうすればよかったのか?

今回のRTAの件に関して上記のことを当てはめれば、Hさんが糾弾動画を出した時点で悪手だったのではないかと思っています。

周辺人物によると「以前からCさんに配信を荒らされたり被害に遭っている」(真偽不明)という話もあります。そういった人たちからすれば、溜まりに溜まったフラストレーションもあったのでしょう。

ですが、そういった障害を持つような人から身を守るために、本人と話し合うというのは適切なのでしょうか?

例えば、街を歩いていたり電車に乗っていると、ちょっとおかしい人に出会うことがあります。だいたい独りでぶつぶつ喋っていたり、感情がノってくると大声で喚き散らしたりします。こういう人を見かけたとき、うるさいですよと注意して解決すると思いますか?できるだけ近づかないようにして回避しませんか?

Cさんが問題のある人物でそれに何かしらの対処をしたいと思ったら、その対処法をCさんに知られてはいけなかったのです。外堀から固めるほうが近道だったのかもしれません。

今回の糾弾動画は内容的にRTAの不正を暴くというものです。ですが前例もあるとおり、これが視聴者にとっておもちゃにしかならないことは、投稿前から目に見えていたはずです。結果、実被害を受けていない無関係な人すらもイジりだして、より病状は進行していくのでした。とはいえこの記事が見つかってしまえば私も同罪ですね。

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