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アスレティックトレーナーが持つべき評価スキルについて。

今回は、SOPについて記事を書き(足し)ました。
この記事は以前にもブログで公開している内容ですが、最近の解釈を付け加えリポストしたいと思います。

|What? SOP
記事のテーマであるSOPとはStandard Operation System:標準作業手順のことで、ざっくり言うと行動を起こす際の工程表といった内容になります。
この工程表(プラン)に沿って行動を起こすことで、安定した一定の成果を得ることが期待できます。

この記事をご覧いただくことで以下の項目についてクリアになります。

①評価において順序だった流れを構築できる。
②評価を順序立てて進めることで見えないものが見えるようになる。
②評価をより正確に。また、詳細に掴むことができる。

*過去の記事(全編)はこちらから
    SOP ver1.0
    SOP ver1.1


|SOP ver1.0 & 1.1 Review 過去の記事の中で考えていた事。

Ver1.0の記事の中で、ワッフルを作る工程でSOPの必要性をまとめています。

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ポイントは、応用は基礎の上に成り立つ。ということです。

この摂理を無視して行動を起こしてしまうと結果にムラが出てきます。

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あるとき。なにを思ったか、ちょっとシナモンフレーバーをトッピングしてみようか。

とSOPに無い行動をすると・・・・・。

いつもとは違う何か
。(シナモン風味のワッフル)が出来てしまいます。

そういったイレギュラーを生じさせない為に、一定の流れ(SOP)が必要だと感じることができます。


選手の体を評価するアスレティックトレーナーにおいてもこのSOPについては理解をして損は無いものだと感じています。

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例えば、 A=Bで評価が終えれればいいですが、実際はもっと複雑。
その中で多角的評価を入れその可能性を最大限に絞り込み仮説を立てます。
そんな時に何をどう見るのか

SOPに従ってムラなく満遍なく。

ここにポイントがあると個人的に感じています。


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この複数の事実の収集の仕方。SOPの力が最大限に発揮されるタイミングです。



|Ver 1.2 さらに活用するためには・・・。

物事に(絶対)はないけれど、このルートを通ればあながち間違いはない。
物事の大筋が掴める。そんな流れを構築する必要があると感じます。

例えば、足関節捻挫をした選手。(ものすごくざっくりと書きますが・・。)

①カットを切ろうとした際に、足の裏が内側に向いて痛めた。
②その後、両踝に痛みが出る。
③また、歩行時の蹴り出し時に外踝の後ろに痛みが出る。

と訴えてきたとします。

内側に足の裏が向いた。→内反捻挫!かも?(→でもこの情報だけだと評価しきれない)

両踝に痛み。→本当に内反捻挫か?また、付随する損傷があるかも??(→だって内側に捻ったと言いながら内踝が痛いと言っているし)

蹴り出しで痛い。→痛い場所が踝の後方・・・。後脛骨筋?長母趾屈筋?長趾屈筋?つま先が外側に向いた状態だったら踵腓靭帯?


こんな時に。取りこぼしなく、評価を進める工夫として

*ベーシックルート(Basic SOP)
*インディビデュアルルート(Individual SOP)

を設定します。


|Basic SOPとは
ここで言うベーシックとは、教育機関で習う測定と評価の内容で聞いて・見て・触って・スペシャルテストを用いてと言う普遍的な部分を指します。

このBasicな評価が済んだ後に本来であればIndividualの評価に進むことが流れとしては望ましいと言えます。

ただし。Basicが済んだ時点で評価を完結しがちな気がします。

内側に捻ったと言う訴えに対して、外側に位置する靱帯にストレステストを実施。
弛緩性や、疼痛がなければ陰性。

短絡過ぎない?と考えます。


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|Individual SOPとは
行動と結果を直結してしまうことは、見落としの原因とアンル。このことは自身が最もよく理解しています。よって、この記事でSOPについて書いています。

では、このケース。内側に捻った・・・。と言う訴えについて個別(Individual)に打ち手評価を進めると以下のようになります。

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ここで言いたいことは2つ!


①物事を多角的に評価するべき!と言うことです。
捻挫=どこかの部位に過度な伸張ストレスが加わっていると言うことは、その分、どこかには圧縮ストレスが・・・。そう考えることができれば、何をどのように評価するのか。また、問診で何を聞いておくべきなのか。この点について整理ができると思います。

②で結局?ということ。
評価を一方通行にしない。一見、当たり前ですが、評価の結果を最大限に統合すること。これが大切。と同時に陰性だったからと切り捨てない。(この辺についてはまたの機会に書きたいと思います。)つまり、可能性を最大限に広げて評価し、その可能性の高いものから中心に統合に結びつける。と言うことです。


では今回はこの辺で。


皆さんのルーティン(SOP)についてもシェアいただけると幸いです!


翼 



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アスレティックトレーナーとして働く中で、必要だと感じた評価におけるポイントをSOP(標準作業手順)的な視点を踏まえ、端的にまとめて発信していきます。知ってる情報から、使える知識に、情報をブラッシュアプしていきます。

スポーツ現場での経験を元に、アスレティックトレーナーとして必要な評価スキルを発信していきます。

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