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BTS:花様年華&Art work 〜WINGS #5 REFLECTION〜


この記事では『WINGS Short Film #5 REFLECTION』をもとにそのストーリーとイメージから描いた絵を記事にしています。


簡単に説明すると、ショートフィルムの映像やセリフ、歌詞とともに、語られていない部分について、創作で埋めていくことをしています。

創作前になんとなくのイメージで描いた絵もあわせて掲載し、最後にちょっぴり解説する流れです。


詳しくはこちらの記事をご参照ください↓




『WINGS Short Film #5 REFLECTION』はこちら↓です。

※未視聴の方はぜひ先にフィルムを観ることをお勧めいたします😊




では、始めます。







『WINGS Short Film #5 REFLECTION』



The other realm
however overlapping half our house 
was completely different

A loud mixture of horrendous
intriguing, frightful, mysterious things
including slaughterhouses and prisons
drunkards and screeching fishwives
calving cows, horses sinking to their death
tales of robberies, murders, and suicides
残りの領域は
半分が我々の家と折り重なっていたとしても
完全に異なるものだった

いわばひとつの巨大な混合物で
背筋を凍らせ、好奇心をそそられ、神秘的なものであり
含有するのは、とさつ場や牢獄
大酒飲みと金切り声をあげる五月蠅い女たち
出産する牛、死にかけている馬
強盗、殺人者、自殺者の話の数々である







#5 REFLECTION 〜反射〜







薄暗く、薄汚れた小さなコンテナ。

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それが、ナムジュンの領域のすべてだった。

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不信な封筒が届いた。

差出人はわからない。


中には黒い鳥の絵。

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描かれた黒い鳥と対峙する。

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悪くないな…。


ナムジュンは小さな領域に差し込む小さな光を見上げた。

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どこかで見た森。

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前々から決めていた。

最初にピンときたものを腕に刻もうと。

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どういうわけかわからないが、出会った瞬間にコレだと感じた。

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まるでもとからそこにあったかのうように、インクがみるみる腕に溶け込んでいく。

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良い出来だ。

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もう、こいつはいらない。

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お前は俺の中で生きるんだから。

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燃えゆく黒い鳥が、グラスの中で溺れている。

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ナムジュンはそのグラスの中身を躊躇なく飲み干した。

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その目に映るのは、何だ?

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ナムジュンは静かに目を閉じ、意識は闇に溺れた。

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今、鏡の中に誰かが見える


電話が切断された音。




腕に溶け込んだ黒い鳥は、少しずつ脈を打ち、その「領域」を広げていった。

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ガラスが砕ける音。

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生き残らなければならない



ナムジュンはぼんやりとする視界の中で、いつか自分が記した落書きを見つめている。

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そうだ、俺は生き残らなければならない。



鏡に囲まれたコンテナの中、床に沈むように重い身体をどうにか起こす。

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俺は、生きているか?

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生き残ったのか?



今、鏡の中に見えるのは俺自身だ。

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それも、ひとりじゃない。

どこを向いても、何人もの俺がいる。

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いったい、どの俺が本物だ?

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そもそも、本物とは?

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そもそも俺とは?

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すべてだった「領域」が粉々に砕けていく。



打ちあがる花火のように。

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一度に砕け、美しく闇に消えていくんだ。

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このまま俺も消えるのか…。

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ふいに聞き覚えのある音が聞こえ、ナムジュンは我にかえる。


なんだ、この音は…。

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電話だ…、電話の音だ。

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呼んでる。

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俺は、この電話に出なくちゃいけない。

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この「領域」を飛び出して…。

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ナムジュンは電話の音がする方へ急いだ。


しかし、たどり着いた先には、触れることが叶わない受話器。

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電話ボックスは鎖で巻かれ、頑丈に施錠されている。

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鍵はない。


わかっている。

鎖がほどけることはない。

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それでも抗わずにはいられない。

あいつの電話に出なくちゃいけない。



何で…。

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何で…。

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何でだ…。


何で、いつも俺はこんなに無力なんだ。

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I wish I could love myself…
(自分自身を愛せたらいいのに…)



ナムジュンは、電話ボックスを背に頭を抱えた。

電話ボックスに書かれていた落書きは「LIAR=嘘つき」。

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いつでもその「領域」がすべてを「反映」する。





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作品







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モノクロVer.






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解説


WINGSのショートフィルムの中で、もっとも謎が多く、イメージにするのが難しかったのがこの作品。


ナムジュンについては、今ひとつエピソードがはっきりしていなくて、ぼんやりとした物語しかないことに気がつきます。



ジョングクが封筒に入れた鳥の絵がナムジュンの元にきて、その絵はナムジュンの腕に刻まれます。

絵は燃やされ、それを入れたお酒らしきものを飲み干して、トリップする。

腕に刻まれた鳥は自ら色を帯び、浸食していきますが、他の動画ではこのようなファンタジーな仕掛けはないのではないでしょうか。

トリップしたからこその幻影でしょうか。


しかしながら、最も現実世界に近いところにいる人物にも思えるため、闇の間から隙間をのぞかせました。

最も視界が開けている人物のような気がしたんですね。


同じ電話ボックスがあることから、ナムジュンとつながりがあるのはテヒョンのようです。

ただし、つながるはずの電話は電話ボックス自体が鎖で縛られていて、出ることができません。

電話ボックスにはよく落書きで使うようなスプレーで「LIAR」=嘘つきと書かれています。

落書きといえばテヒョンです。


もしかしたら、かつて何かあれば電話してくれ、というような約束があったのかもしれません。

しかし、どこかの時間軸でテヒョンが電話してもナムジュンは出ることができなかった。

一つの可能性として、ナムジュンは電話の音でトリップから我に返るように見えますが、実は最後までずっとトリップしたままで、意識を失っていてそもそも電話に出ることができなかったのかもしれません。

そうであれば、それまでいたコンテナが鏡ばりになり、砕け散るような非現実的な状況でることも合点がいきます。


電話ボックスも本来電話をかけるツールであって、電話がかかってくるものではありません。

ましてや利用可能な状態の電話ボックスがあそこまで執拗に鎖がかけられ施錠されるという違和感も、夢または幻影の中であれば納得がいくような気がします。


繋げていったら、ナムジュンがものすごくキーパーソンにもなりえるかもしれません。


最後に、別の意味で電話に出られなくする破壊神のビハインド動画を貼っておきますので、どうぞ心穏やかにご覧ください😌

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