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つまみ細工小話〜つまみ細工として表現する花


科博の筑波の方でクレマチスの公開してて…
クレマチスはとても好きな花なので、つまみ細工に絡めてちょっとご紹介。
品種がとても多くて、釣鐘草みたいなのもあるんですよね。可愛いです…

クレマチス

クレマチスといえば。
つまみ細工にもよく使われることで有名ですが(ですよね…?狭い世界の中だけかもしれないけれど…)、このリンク先に画像があるような釣鐘草みたいなクレマチス、これは弊社でいうと、つまみ細工にはしない

「このクレマチス可愛いなあ」とは思いますが、

万人が「これはクレマチスである」と認識できないからです。

あと何十年かして、この品種がクレマチスの主要な位置に来たとしたら、その時はつまみ細工や造花にもなるかとしれません

つまみ細工とは、造花の技法のひとつ。

つまみ細工は、工芸品というとらえ方をされてはいますが、結局のところ、咲いているお花に対しての言葉は

「造花」=作り物の花、です

なので、作り物で作るお花だからこそ、

「そのものだと分かる」

このことはかなり大大前提としてあります。

馴染みの花に例えます

今配布中のおうちつまみ細工第七回で扱うのは「剣菊」(けんぎく」で、日本人なら90%の人が

これは菊だ」と思います。

でも、これまた「作り物」の良さでもあるのですが、

「菊じゃないもの」としてこの形で使ってもOKなのです。

例えば…ミヤコワスレとか
色によってはマーガレットかもしれないし、ひまわりかもしれない。

そこは、作り手、使い手、受け取り手の自由、です。

自由だけど、釣鐘型のクレマチスは作らない

クレマチスの時とと言ってることが微妙に違うが??と思いますよね。

自由だからこそ、括りは必要というか…

クレマチスなら、花を知ってる人からすると

「初夏に咲く尖った花びらの大きな花」とか
「蔓に咲く紫の花」とか、

認識は多少異なるものの、

釣鐘草みたいな…と思う人よりは、上記の表現の方が一般的なのです。

なので弊社では釣鐘型のクレマチスは作らないのです。

クレマチスのつまみ細工を作るときは

その代わり…大元のクレマチスの花に近づける努力を作り手もしていて、

例えば
「花びらは角出し(つのだし)」
「原種の花びら6枚からは大きく外れない」
「シベの作り方に気をつける」
「葉っぱはまあるく」
などなど…

で、これは教室で作る半くすのクレマチスの画像です。
クレマチスっぽく…してる…つもり…

半くすコースの見本です
手前の小さな八枚の花もクレマチスとして作っています


.で、このデザインになりました。

花びら6枚、花芯気をつけて、色は紫系から大きくははずれない…です(一応)

まとめ

そんな感じで、
「実物に近づけ」つつ、「造花として、工芸品としての美しさ」
を追求していくのがつまみ細工
だなあ…と日々思っている、そんな小話でした。

クレマチスも埼玉県ではほぼ終わりましたが、北端てどの辺りなんでしょうね😊
とても好きな花です🌸✨

盆栽町つまみ細工教室
株式会社東京クラフト
埼玉県さいたま市北区盆栽町84-2

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