演芸 個別短評 総括(20年通年)

■鑑賞回数(配信除く)
2020年通年(1/1~12/31)
〆て演芸会には156回足を運び、計737席。420k。
演者別では
① 神田松之丞・伯山 先生:108席
② 三遊亭萬橘 師匠:71席
③ 林家たけ平 師匠:41席
④ 立川かしめ さん:39席
⑤ 立川こしら 師匠:25席
最も観た噺は、かしめさんの「猫と金魚」 8回でした。

■2020年の振り返り

コロナ禍による演芸会の中止・延期が相次いだ2020年。
年明けは恒例になりつつある「ひぐらし亭」と、月の初めのお楽しみ「こしらの集い」で幕開け。1/5からは松之丞時代最後の完全通し公演「畔倉重四郎 完全通し公演2020」に通い続ける、という濃度高めの1月。2月は長きに亘り定期開催されていた「講談研究室」が大団円、2/10に「神田松之丞 最後の独演会(昼・夜)」がよみうりホール、そこから2/11の「松之丞改め六代目神田伯山 真打昇進襲名披露興行」が始まり……という伯山襲名に係る会を堪能した2月。
で、緊急事態宣言。浅草演芸ホール以降の襲名披露興行には行き難くなり……という状況でいち早く、こしら師匠が配信会を連続開催したり、ノウハウを教える動画配信を行ったりと“こしら節”全開。(良い意味で)騙された面々が信者と化す過程、知識が伝播して演芸会の若手の意識土台が変わっていく感じが刺激的な3月。
そこから4,5月と自粛自粛で殆ど生の演芸を観る機会がなくなり、6月頃からポツポツと現場が復活。その頃にはコロナ対策の現場ガイドライン、というか常識が構築・共通認識化されてルールを守れば開催出来るという雰囲気に。皆が恐る恐るという感じで生の演芸を楽しむ、という6月。
現場と生配信を同時並行で実施する『ハイブリッド落語会』のような言葉が生み出され、様々なプラットフォーム、有料無料、アーカイブ期間の違い等が或る程度出揃ってきた7-9月。今度は何年も続けてきた『足を運ぶ』という習慣自体がたった3ヶ月で消失して、現場が復活したにも関わらず足は向かない。配信チケットは購入するが、生配信は勿論アーカイブ期間にすら視聴しないという事が度重なる。御布施は御布施で良いのですが。目新しさが無くなった後、『やはり配信は面白くない』という事を実感。毎月定期的に足を運ぶ会以外は、という期間でした。
色々と立て直して9月末頃から復帰。この頃からにっぽり館の「ひぐらし亭」を定点観測するように。「ひぐらし亭」に足を運びつつ、「シブラク」や他の個別会に足を運ぶということで回数自体が伸び始め。加えて11月下席の松鯉先生・12月中席の伯山先生の末廣亭に行ったことで例年通り程度の鑑賞数に落ち着いたという着地点でした。

個人的な感覚としては、10-12月はコロナ禍での新たな形が出来上がり安定していたという印象。
裏で感染者数が増加していたものの、寄席や落語会の中では“クラスター”のような話題は無く、大人の遊び場は確保されていた感じでしたが……21年に入り再びの緊急事態宣言。既にコロナ対策は打った上での興行スタイルだったので、どの会もやれば良いのに、という楽観的な考えを持っていましたが。やはり1月上旬の会は軒並み飛んでしまい、残念な年明けに。コロナ禍2年目という事で、また新しい動きに注目しています。
以上

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