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大人のための図鑑のススメ

 先日本屋さんで「きかいのしくみ図鑑」を購入しました。カギや懐中電灯、時計、ドライヤーなど身近にあるものの仕組みや構造が分かりやすく解説されています。図鑑は本屋さんで子ども向けに児童書のコーナーに置かれていることが多いと思います。もちろん、子どもの教育として重要ですが、大人だからこその面白さがあると思いました。今回は図鑑を読んでみて感じたことをまとめてみます。

 例えば「カギやドライヤーの仕組みや構造がどうなっているか」と聞かれて、意外とすぐに答えることは難しいのではと思います。大人であっても身近なものの仕組みや構造を知らなかったりします。でも、そこにこそ様々な工夫が施されており、なるほどと唸るものも多いです。その様々な知恵が結集されたシステムのストックを増やし、転用することで自分が取り組む領域の問題解決にも貢献できる可能性があるのではと感じています。

 そして、図鑑を通じて身近なものの仕組みや構造などのシステムを理解することで、以下の3つのスキルの習得につながるのではと思います。

① 観察力:身近なものがどうやって成り立っているのかを理解する過程で、全体や部分、それぞれのパーツ間の関連性を明らかにする必要があります。全体を体系的に理解するためにはそれらを丁寧に観察していくのです。図鑑を見ることで、それらのトレーニングになるのではと思います。

② 論理力:仕組みは論理で構成されています。論理とはA→Bのように要素のつながりのことです。一つひとつの要素を理解するとともに、それぞれの関連性をシステム全体として理解することで論理力が身についていくのではと思います。

③ 構想力:図鑑を通じて、あるモノ・コトを構想し、全体の設計をデザインする際に役立てられるのではと思います。物事の成り立ちを理解し、システムの知識をストックしておくことによって、新しいものを1からデザインするといった構想を着想する際に寄与できるのではと思いました。

 図鑑を読んだからといってすぐにこれらのスキルが身につくわけではないのですが、観察力・論理力・構想力に必要なエッセンスが図鑑には含まれていると感じました。図鑑というと子どもの教育用というイメージが強いかと思いますが、大人になったからこそ真剣に読み直してみるのも面白いのではと思いました。「なぜ空は青いの?」といった子どもが感じたそもそもの疑問こそが物事の本質を捉えなすというお話もよく聞きます。図鑑以外にも子ども用コンテンツを大人が本気で学んでみることで、想像を超える効果が出るということもあるかもしれませんね。

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