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愛車の原付たち

私は普段原動機付自転車に乗っています.でも,自分をライダーだと思ったことは一度もありません.私にとってあくまで移動手段の一つなのです.

そもそも,二輪は危ないと認識しており,20歳を超えるまで乗る気は一切ありませんでした.20歳になった時,公的身分証明書を持っていないことに困った私は,友人の勧めで原動機付自転車免許を取りに行きました.

ご存知の方も多いと思いますが,原動機付自転車の免許は普通自動車などと違い,教習所に通う必要はなく,各県警の免許センターに朝行き,試験を受け合格すれば夕方には免許が手に入るものなのです.

私の周りには大学生にも関わらず,自分の自動車を所有している者もいました.大学生になるのに時間がかかった私は,学生のうちにいろいろな場所へ行きたいと考えていました.自分自身の足が欲しかったのです.しかし,自動車はどう計算しても収入のない学生には所有するのが難しいもの.私自身の考えとして,学生が勉強以外のことで成績に影響を及ぼすわけにはいかないと考えています.なので,バイトをガンガンして自動車を買う気はありませんでした.

大学生になる直前の3月,知り合いが50ccの原付を処分するので欲しければ格安で譲ると言ってきました.それが人生最初の自分だけの車両 リトルカブだったのです.

リトルカブくんは中野に住む友人から譲ってもらったのですが,「これは近所を移動するものなので,家に帰るのは辛すぎる」と忠告を受けつつ,それでも50㎞を初めての運転で移動し,千葉県の家まで帰りました.

そこからなのかもしれません.この子とは本当に様々な場所へ行きました.先輩たちと仙台から400㎞を運転して帰宅したり,赤城山へキャンプに出掛けたり,大学へも何度も行きました.自分のペースで自分の好きな場所へ出かける自由さ,楽しさを教えてくれたのはリトルカブ君です.

しかし,50㏄には「時速30km制限」「二段階右折」等の制限事項が多く,大変でした.しかしお金はありません.自動車は買えないし,普通二輪すら維持する余裕はありません.そこで「原動機付自転車二種」という存在を知ったのです.

原付二種は50㏄~125㏄までの二輪で,原付の名を冠していながら原付免許では運転できません.でも法的には原付なので,自動車保険は原付のままで乗れるし,自動車税は格安です.

問題は免許です.小型限定二輪免許というものが少なくとも必要になります.私は正直あまりバイク乗りにいい印象はありませんでしたが,オートバイ自体はカッコいいと思うものは小さい頃からありました.幼い頃見た仮面ライダーがオフロードバイクに乗っていたのです.おもちゃでもよく遊びました.どうせ乗るならオフ車に乗りたい,そこで入念に調べた結果出てきたのが「YAMAHA XTZ125」です.

125㏄のオートバイはやはり,原付ですので小型のものが多いのが事実です.このXTZ125は珍しいフルサイズのオフロードバイク.価格もお手頃です.2010年代にもかかわらずキャブレター式単気筒ですが,このフォルムに一目惚れしました.お金をため,新車を一括で買いました.家を買う以外ではローンを組むなと言うのが親の教えです.

どうせ免許を取るなら,限定免許などではなく,普通自動二輪免許を取得することにし,大学に通いながら必死に取得しました.普通自動車は既に持っていたので学科は免除でした.普通自動車免許代は親が出してくれましたが,二輪はさすがに自腹だったので,総合的になかなか大きな買い物でしたね(笑)

私はもともと機械いじりが好きですので,電気的な部分だけではありますが既に様々な個所をいじっています.USBの充電などの当たり前のことはもちろん,アマチュア無線が趣味ですので,無線機やアンテナは固定しました.

夢だったのです,自分の車両を持ったらアンテナを付けることが(笑)

誰かを乗せることはできませんが(法律的にいけても,僕がそんなことしたくない),私を様々なところへ連れて行ってくれる頼もしい相棒です.

自賠責保険も5年,ちょうど私が大学院を卒業する年まで取ってあります(大学院行けるといいなぁ).学生のうちは安全第一でこの子と一緒に旅ができればいいと考えています.

と言いつつ…最近周りが車を買いだして,夏や冬はバイク乗りに厳しい季節ですから,カーシェアを使うことが多いんですけどね.


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