2021/05/04 18:00 晴

春が来た。
そして春が終わろうとしている。

以前、毎日このnoteで日記を書いている時期があって、精神衛生にメリットがあった気がしたのでまた書いてみる。

スギ花粉が落ち着いて、梅雨入りはまだ少し先で、けれど気圧の変動は大きくて、時々何かを主張してるみたいな勢いで滝のような雨が降るこの時期の、しっとりとした晴れの日が好きだ。

仕事がない日に誰かと通話をながらゲームやお絵描きをする時間が増えた。休日、外に出ないかわりに家の中でできることが増えた。
けれど案外、今日のような天気の日には何もせず、窓を開けて日光と風を浴びて冒頭を知らないミステリードラマをぼうっと眺めて犯人を知る、そのくらいの余暇感が必要なのかも知れないと思う。実際のところ洗濯やら掃除やらそろそろどうにかしなくてはいけない環境のことを一生懸命消化したので、一日何もしないということはなかったのだけれど、一人で黙っている時間が自分にはどうしてもないと困るもののように思う。

心に空白を作っておくのは保身だ。
いざと言う時、そこを詰められるから。

明け方、4:30がもう明るい。
いつのまにか世界は春を諦めて、夏を受け入れつつある。オレンジ色の4:30に吸うタバコは世界一うまいかもしれん。涙が止まらない明け方の空に、死にたくなった夕暮れのことを思い出して、今日もまた変わらない一日を生きていくしかないのだと、普遍的な絶望を適当にかき回して漬け置いて、そうしてできたたくあんは、水色かも知れない。

夢と現実の区別がつきすぎて気味が悪い。
下の前歯が全て抜ける夢を見た。歯の抜けた歯茎を舌で触って確かめて、確かに歯のないところを確認したけれど、起きたらいつのまにか生えてきていて泣いてしまった。寝ている時は地続きなのに、起きると全てが終わってしまう、いや、なかったことになってしまう、きっとおれが生きている全てはそうやって地球が見た一瞬の夢になってしまって、何もかも、あったってなくたって変わらずに、回って回って、やがて回らなくなったとき、おれは本当に世界の何もかもと関係がなくなって、それでも終わっていくのだね。

空白を持って歩きます。
夢は覚めたら終わりです。

もう覚めてしまったのかも知れない。

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