日記24:群青(2019/08/28)

俺は若い。まだ若い。こんなにも生きてきた気がしているのに俺はまだまだ若者から脱していない。だから俺は若い。自分はもう若くないと思っているから、きっとまだ俺は若い。
若さとは、青さだという。

なあ、「青」って何だ?

今日、まだ青い柿を見た。どう見ても緑色なのに、俺は指さして「柿だね。まだ青いね」と言った。何だ?

青い、青い、青い、青い、青い青い青い青い青い青い、青い、群れ。群。群青。
小学校の図工の時間、絵の具の筆洗いの水が「ぐんじょう色になった!」とはしゃいでいた記憶。その茶色い水の塊の、なにが群青だったのか。

知らなかった言葉を手に入れて、その実態も知らずにはしゃいで使えた振りをしていた、眩しい日差し、青い群れ、青い群れ。
空の青より薄っぺらく、海の青より静かで、どの青よりも青い、あのどうでもいいただ青いだけの世界でおれはずっと息をしていたかった。

群青が好きだ。青とも水色とも灰色ともつかない、群青だけの薄ぼやけたあの色が好きだ。

群青はきっと未完成の青だ。

もう見えないし聴こえない。
なにを考えていたのだったかな。わからなくなってきた。寝る時間だ。

「おやすみ」で日記をしめると呪われるので言いません。
フェレットがいい匂いする。眩しい。命だ。

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