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青白スピリット備忘録#3【パイオニア】

注意事項


この記事は私のmtgのスピリットに関する事柄を整理し保管するために書く記録である。そのため、蛇足等を多く含むと予想される。また、根拠の多くを自身の経験を頼りにしていること、続きであるため前回参照の項目が多数あること、私の考えの整理が第一の目的であることをご了承いただきたい。以上のことに同意できない場合はブラウザバックを推奨。


*4月上旬の環境を基に書いているので5月現在では参考になりません。そのためサイドボード入れ替えなどの項は書いておりません。ご了承ください。完全に備忘録の役割しか持たないです。

デッキデータ

フォーマット:パイオニア 2019/10/23よりMOに実装

禁止カード *2019/12/16最終改定
   2019/11/4
     ・守護フェリダー/Felidar Guardian
     ・豊穣の力線/Leyline of Abundance
     ・ニッサの誓い/Oath of Nissa
   2019/11/12
     ・夏の帳/Veil of Summer
   2019/12/3
     ・むかしむかし/Once Upon a Time
     ・死者の原野/Field of the Dead
     ・密輸人の回転翼機/Smuggler's Copter
   2019/12/16
     ・王冠泥棒、オーコ/Oko, Thief of Crowns
     ・運命のきずな/Nexus of Fate      

デッキ名:青白スピリット

デッキリスト *2020/4/2
 クリーチャー/Creatures (32)
  4 霊廟の放浪者/Mausoleum Wanderer
  4 幽体の船乗り/Spectral Sailor
  4 倒し霊/Topplegeist
  4 鎖鳴らし/Rattlechains
  4 至高の幻影/Supreme Phantom
  4 無私の霊魂/Selfless Spirit
  4 天穹の鷲/Empyrean Eagle
  4 呪文捕らえ/Spell Queller
 エンチャント/Enchantments (4)
  4 執着的探訪/Curious Obsession
 スペル/Spells (1)
  1 翼の結集/Ally of Wings
 土地/Lands (23)
  2 氷河の城砦/Glacial Fortress
  4 神聖なる泉/Hallowed Fountain
  3 港町/Port Town
  8 島/Island
  6 平地/Plains
 サイドボード/Sideboard (15)
  4 神秘の論争/Mystical Dispute
  2 無効/annul
  2 神討ち/Deicide
  2 神聖な協力/Blessed Alliance
  2 敬虔な命令/Devout Decree
  1 残骸の漂着/Settle the Wreckage
  2 ネベルガストの伝令/Nebelgast Herald

画像1

図1:MOでデッキのスクリーンショット

通算戦績 *2020/4/2 現在
  Magic The Gathering Online
    Pioneer League 5-0 23回

デッキの新コンセプト

 ・バントスピリット及び青白スピリットのミラーに勝つ
 ・コンボへの耐性を落とさない
*従来のコンセプト(特徴)については前回以前を参照

デッキの歩み

 テーロス環魂記追加後からを書き残す。それ以降は前回記事参照。

 まずはテーロスが環境に与えた影響を振り返ってみたいと思う。

 端的に言えば環境が圧倒的にコンボに傾いた。テーロス前、コンボはロータスがメタに食い込むのが精一杯というレベルに禁止の煽りを受けていた。それが一変。青黒インバーター、白単というコンボを搭載しつつ骨太なサブプランを持つデッキが二つも誕生。さらにロータスコンボにも強化が施された。この二つのデッキはすぐにトップメタまで登りつめ環境の定義を変えたと言える。

 この環境の変化に耐え切れなく数を大きく減らしたデッキをいくつか把握している。


 一つはイゼットフェニックス。フェアデッキ相手には無類の強さを誇り確実にメタデッキであったはずだ。しかし、クリーチャーカウンターをメインに積む余裕がなかったのか、その構築思想とカウンターが噛み合っていなかったのか2月を境にmoのリーグでは全くマッチングしなくなってしまった。

 もう一つはハイドロイド混成体や精霊龍ウギンのようなカードを採用したランプデッキだ。ウーロという素晴らしいカードを手に入れたにも関わらず、パイオニアランプではコンボに勝てないのは明白。あれほどいた茨の騎兵や世界を壊すものはめっきりみない。

 このようにインバーターと白単、この2つのコンボに勝つために必要な速度か干渉力を持たないデッキは軒並み締め出されてしまった。

 そして、このコンボ環境になったおかげで勢力を伸ばしたのがスピリットである。赤単(ビックレッド)がコンボの影響で減り、除去満載にすること自体が環境的に噛み合わないことがこのデッキの後押しをしたと思う。特に青黒インバーターに力負けしないため、集合した中隊を採用したバントスピリットがトップメタになった。プレイヤーズツアー名古屋2020で原根選手がこのデッキで優勝したことも大きな要因と言える。

 つまりは、青黒インバーター、白単、バントスピリット。この3つが今のパイオニアのトップメタである。これに勝てるデッキを探していくことにした。

 しかし、調整は難航した。私個人のスランプもあり全く勝てない時期が続いた。それに加え、新たにスルゥタイカラーのミッドレンジが開発され、見事に上記3つのデッキと肩を並べることになる。

 特にバントスピリットの存在が頭を悩ませた。鎖鳴らしが好きでスピリット握っているのもあるが、運やプレイングの要素が大きいミラーマッチが嫌いでマイナーデッキを握っている節があった。いざスピリットが敵に回った時に大体同じカードを使ってどう勝てばいいのかさっぱりわからないままだった。

 その沼から抜け出すまで1ヶ月半ほどかかってしまった。最終的に出た答えがデッキの軽量化、すなわちテンポアドバンテージ面での改善である。前回の記事にしたリストはランプやフェニックス、ビックレッドに力負けしないようにハイカロリーなカードを多く採用し、相性改善を図っていた。しかし、その仮想敵は環境から姿を消してしまい、さらにそのカードを効率よく強く使えるバントスピリットに有利がつく状況ではない。そこでバントスピリットには出来ないことを探し出し、優れる点はなんのか、スピリット殺しのスピリットとなるように改善点を模索した結果だ。

 まずは3マナ域のカードの見直しである。環境初期から愛用していた厚かましい借り手だが、パーマネントバウンスである意味が薄くなりがちであったのに加え、cip能力は防ぐことができない点が致命的なためリストラすることに。また、ネベルガストの伝令の役目は茨の騎兵などの到達のでかい奴を倒し続けることであった。その敵がいなくなってしまったのでこちらもリストラである。呪文捕らえはパイオニア屈指のパワーカードであるので採用しない手はない。天穹の鷲はデッキを飛行スピリットに固める最大のメリットなので残す。新デッキの3マナ域はこの8枚までに絞ることにした。

 デッキの軽量化で入れるカードとして白羽の矢が立ったのは倒し霊である。1マナ 1/1 飛行 cip能力でクリーチャーをタップする能力(昂揚はインクの染み)を持つ。カードパワーはとても低いだろう。霊廟の放浪者はもちろん、幽体の船乗りにも負けるスペックだ。しかし、このカードの存在するおかげで青白スピリットは1マナスピリットを12枚積むことができる。これにより速度の点で大きく安定化することが出来る。速度が安定することによってタップし続ける必要性は薄くなり、鎖鳴らしと組み合わせで1ターン1回のみのタップでも十分な仕事量であることが多くなった。これはバントスピリットの平均6枚とは大きく異なる点であり、最大の強みである。

 1マナを12枚採用することにより盤面の構築が1段階早くなった。これはロードの恩恵をより早く多くのクリーチャーが受けることを可能にしている。そこで9枚目のロード枠として翼の結集を採用した。順風ではない理由として奇襲性と打撃力が挙げられる。1ターンのみとは言え全体2/2修正は破格の数値である。3体並べば2マナ6点火力相当であり、それ以上もこの型であれば十分に期待できる。アンタップまでついていて相手の意表を突くのに最適かつ合理的な採用だと考える。

 そして完成したのが以下の画像のリストである。

画像2

図2:MOでのスクリーンショット

 ここからさらに土地、サイドを弄ったものが現在のリストになっている。それについては後述する。

採用理由

*前回との変更理由のみ記載

・倒し霊 4枚
 前項で述べた通りだ。バントスピリットとのパワー勝負を避けるためテンポ、最序盤での安定度の向上を目的に4枚採用している。また、副次的に平均キルターンが向上しており、スピーディーな試合運びが可能だ。

・無私の霊魂 3枚→4枚
 数を増やした理由としては、デッキの軽量化で3マナ域をリストラしたことによる枠埋めというところが主である。しかし、全軍破壊不能付与は対ミラー、コントロールに有効である。また、先置き出来る除去対策として執着的探訪との相性もよい。

・執着的探訪 3枚→4枚
 こちらも霊魂同様数を増やしている。非力な1マナ域を12枚も採用しているメリットを最大限生かすためだ。初手にあればとても安定して2ターン目からドローを開始することが出来る。2ターン目までに3アクション取れるテンポの良さが光る一枚。運用方法は前々回と比べてとても雑だ。とりあえず1回は確実に殴れる時につけておき、返しで除去されなかったらラッキーというものだ。とても横に並べやすいので相手のメインに即除去されてしまっても二の矢をすぐに放つことが簡単に出来る。また、このデッキはあくまでスピリットの部族デッキであり、探訪に頼らなくとも勝てる点がこの運用方法を可能にしている。

・翼の結集 1枚
 前項に記載した通りだ。結局のところ、このパイオニアを生き残るにはある程度の速度が必須であり、そうでないデッキは大量の妨害手段を用意する必要がある。バントスピリットのようにロードのアクセスする手段がないので単純に増やしてみた。使用感は結構よいものであった。ただし、2枚同時に引くと肝心のクリーチャーが足りないことが多いので1枚のみの採用。

・土地について
 今回土地基盤も改変している。枚数自体は変わらず23枚、3ターン目に3マナでることはデッキを軽量化したとしても重要事項である。
 大きな変更点としてマナの合流点、変わり谷、そして氷河の城砦の2枚を全て基本土地に変更したことだ。共通する理由としては港町、氷河の城砦を安定してアンタップインさせることにある。何度も言うようでくどいが、序盤のテンポが命のデッキであるゆえに3ターン目までは全てアンタップインさせたい。また、初手のキープ率向上を狙っている。

・サイドボードについては後述

不採用理由

・厚かましい借り手
 優秀なクリーチャーであったが不採用。コンボがcip能力であること、バウンスしたい対象が激変したことが挙げられる。テーロスが悪い。

・ネベルガストの伝令
 緑系アグロにはほしいので2枚はサイドに留まっている。しかし、デッキ軽量化によりメインからはリストラに。

・変わり谷
 基本土地が多くなり、色が単純に足りなくなったので枠がなくなってしまった。また、変わり谷の有無でデッキ相性がよくなる相手がとても少ないのも理由の一つ。

キープ基準

*お互いのデッキがわからないメインのみ記述する。

 先攻後攻問わず、土地が2~4枚であればキープする。それ以外はマリガン。基本的にマリガンは嫌っていくのが良い。以下の例外時のみマリガンすると良い。

・青マナがでない
・白マナがでない
・土地が氷河の城砦と港町のみ
・3マナ域のカードのみ
・クリーチャーが0枚

ワンマリした後のキープ基準

土地2~4枚あればキープする。ダブルマリガンはしたくないのでよっぽどじゃない限りここで止めたい。以下はマリガン。

・青マナがでない
・白マナがでない
・土地が城砦と港町のみ
・クリーチャーが0枚

・マリガンで戻すカード
 基本的に余分な土地を戻す。アンタップインできる土地が2枚になるように土地を戻す。キープした時点で土地が2枚しかない場合は3マナ域から戻すのが良い。ただし、3マナ域が1枚しかない時は残してよい。また、翼の結集や執着的探訪も手札によっては戻す候補筆頭である。

サイドボード

 現在のメタゲームは前項で述べた通りだと考えている。それに加えて、黒緑アグロ、赤系、イゼットハサミ、緑単信心を想定している。

・神秘の論争 4枚
 対スピリットミラー用だ。効果があるのは中盤までだがテンポ面でかなり優秀なカードを入れない手はない。これと執着的探訪により、後攻からもミラーをまくっていけるだろう。その他の対象としては青白コンの時を解すものテフェリーや夢さらい。ロータスコンボのドローソース。インバーター相手にもサイドインするだろう。

・神討ち 2枚
 わかりやすい白単対策カードだ。ヘリオッドであれば全て追放可能。コンボは絶対に成立しなくなる。ヘリオッドだけでなく、サイドインされるであろうエンチャント除去に撃つこともできる。

・無効 2枚
 こちらも主な目的は白単対策だ。こちらはカウンターではあるがアーティファクトも対象にとれるのが魅力的である。歩行バリスタは存在するだけで脅威であるし、4マナフクロウの3/3飛行も地味に厄介であるそれらを1マナで消すことができるのはとても良い。イゼットハサミにも効果的なのは言うまでもない。

・敬虔な命令 2枚
 赤単対策だ。もっと具体的に言うとゴブリンの熟練扇動者や永遠衆の秘儀術士を除去するためにいれている。白単のおかげかかなり数は減っているものの、不利なマッチには変わりない。

・神聖な協力 2枚
 緑アグロに対してサイドインする。封じ込めなどでもよいのだが、軽蔑的な一撃も安らかな眠りもサイドに取ってないので魂剥ぎが怖い。ということで布告の除去を入れている。ライフゲインすることも出来るので赤系に対しても強いカードである。

・ネベルガストの伝令 2枚
 こちらも緑アグロに対するサイドである。このカードのクリーチャーデッキに対する強さは前回デッキでわかっている通り。ランプが減っているというメタ読み、デッキの軽量化の影響でサイドに移行。

・残骸の漂着 1枚
 アグロデッキに対するメタカード。他にもアグロメタカードを入れている、複数枚引いても強い場面が少ないなどの理由から1枚に留めている。

最後に

 ここまで読んでいただきありがとうございます。イコリアの導入から激変してしまった環境では全く役に立ちませんが自分の記録として公開することにいたしました。相棒環境にやる気がでない日が続いていましたがまた頑張っていこうと思います。

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