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[iRacing] Dirt Ovalのすゝめ

全国5000兆人のダートオーバルファンの皆さん、こんにちは

iRacingの2024 S2でMicro Sprintが新たに基本コンテンツとして加えられるということなので、改めてダートオーバルの基本について書いてみようと思います
オーバルは舗装でもそうですが、腕よりも知識と経験が結果を左右するシチュエーションは結構多いです
この記事が皆さんの一助になれば幸いです


ダートオーバルの走り方の基本

車種によって走り方が大きく変わるのでコレって言うのは難しいのですが、全車種共通でとにかく気をつけたいのはアクセルの踏みすぎかと思います
理由はリヤタイヤの空転は全てにおいて悪影響が出るから
基本的にダートのタイヤは横より縦の方が強いです
その為、適度なスライドアングルを保ちながらアクセルを入れることで、リアタイヤの縦グリップを曲がる力として使うことになります
また、スタッガー(タイヤの左右の外径に差をつけたり足回りを偏った形にして左回りに特化させるセッティング)も舗装よりかなり強くついてます
その為、踏みすぎて空転しすぎると加速しない上に曲がらないという最悪な状況に繋がります
ただ、逆に全くアクセル入れないとそれはそれで全然曲がらなかったりします
最適なポイントを頑張って見つけていきましょう
その最適ポイントはマジで車種によって大きく変わるので難儀します…

珍しくオンボード動画で上げてるやつが1個あったので、高速トラックでの360 Winged Sprint Carの乗り方の例として貼っておきます

ダートオーバルのライン取り

ダートオーバルでは水分のある柔らかい土がある部分の方がグリップがあります(ちなみにダートロードでは逆に土の無いところの方がグリップが上がります)
なので、そのグリップのある部分を選んで走るのが基本となります… が、車種やトラックによってその走り方は大きく変わります
レース中も路面の摩耗に合わせて最適なラインが変わるので、まだ経験の浅い段階では、プラクティス中やレース後のリプレイで速い人のラインを見てマネすることをオススメします
速いラインをなぞれるようになるだけでも、かなり勝てるレース増えます

とりあえず思いついた使うことのあるラインを図に入れてみましたが、そのときの路面・トラックの特性・マシンの特性、セッティングによって、どれを使うかは変わります


ダートオーバルの振る舞い

ダートオーバルでちょっと気を付けてもらいたいところは、「とにかく頭を押さえたもん勝ち」なところです
これは実車の動画見ていただくのが一番早いです

いわゆる『スライドジョブ』ってやつです
ダートはターン中の姿勢の自由度がめちゃくちゃ高いのと、アウトサイドを使うことが多いので、スライドジョブの機会も多いです
こういうのを受けて「危ないパッシングされました!!!」とか言って動画晒したりしないようにしましょう
逆にこちらが仕掛けるときは、Ping200超えの世界からやっているということを忘れないようにしましょう
(ちなみに舗装でもスライドジョブをできることはありますが、ダートより難易度は高いです)

また、多少の接触は致し方ないレースです
他車と当たって結果的にクラッシュとなってしまったときは、なんで当たったかを考えるより、どうやったら避けられたかを考えることのほうが結果に繋がります
もちろん、明らかに悪質なものはプロテストしましょう
iRacingではトラック上のゴミ掃除はプレイヤーの申告に基づいて行われます

車種のオススメはある?

カテゴリーによって乗り方とか諸々違い過ぎてなんとも言えません!!!
大きく分けるとスプリントカー系列とレイトモデル系列とモディファイド系列になると思います
できれば試乗して、自分の好みに合うクルマを選んでみてください
Micro Sprintが今回のアップデートで追加されるので、スプリントカー系列に興味のある方はそれに乗ってみましょう
Modifiedに興味のある方はBクラス車両なのに何故か無料のUMP Modifiedに乗ってみてください
Late Modelに興味のある方は… メンテ時のTest Driveを活用しましょう
ちなみに、Dirt Midget以外の車種はエンジン違いで2つか3つのカテゴリーに参戦できるようになってますので大変お買い得となっております
なお、iRacing内のスペシャルイベントが用意されているのは410 Winged Sprint Carで行われるKnoxville Nationalsと、Dirt Midgetで行われるChili Bowl Nationalsの2つです
ご参考までに

トラックのオススメはある?

収録トラックがあまり多くないので、わりと均質にいろいろ使われる印象があります
参戦したいカテゴリーのカレンダーを参考にするか、いっそ全部買うか…
強いて言えば、Chili Bowlはレイトモデル系やモディファイド系や360以上のスプリントカーでは基本的に使われませんので出番は少ないかもしれませんが、ダートオーバル界最大のイベントの開催地でありますので、持ってても損は無いかなと思います
1つだけ、ダートブリストルは今後はどんどん使われなくなると思いますので、舗装オーバルでストックカー系列やってないのであれば無理して買う必要は無いと思います

最後に…

OPTIONからTear Off Visorのボタンの設定だけは絶対忘れないようにしましょう
結構な頻度でバイザー汚れるので、押しやすいところに設定しとくことをオススメします
現実と違って捨て放題です

あと、車内からいろいろ弄れる車種があります
僕から言えることは、羽付きスプリントカーのウィング位置はめちゃくちゃ前寄りが基本位置ってことだけです
あとのクルマはあんまりわかりません()


以上、とりあえず自分が言語化できる範囲で書いてみました
もしご不明点等ございましたら私のXのアカウントやiRacing ForumsのJapan Club Discussion AreaにDirt Oval総合スレッド内等でお気軽にお尋ねください
1人でも多くの人がダートオーバル沼、そしてショートトラック沼に足を踏み入れてくださると嬉しいです


うんちくコーナー

・なんで湿った土のあるとこの方がグリップあるのか

タイヤに思いっきり面圧をかけることで土にめり込んでグリップする仕組みになってるからです
ラリーやダートラなんかで使われるような路面は均一でなかったり砂利も入ってたりする路面の為、柔らかい部分を掻きだしてその下の硬質な部分にタイヤを当ててグリップするような形になってます
WRCではよくグラベルだと出走巡が早い方が不利ということが説明されてますが、iRacingでもダートロードの場合はこういった性質が再現されてる為、表面の土が減った部分の方がグリップします
均質な土の上に散水して行われるダートオーバルの場合、それを生かしてめり込む形にした方が速いようです
私が以前読んだ海外サイトの記述だと、『土にリアルタイムでレールを作るような形』と表現されていました
なので、ダートオーバルではタイヤにかかる面圧がめちゃくちゃ重要な要素となり、セッティングや構造もいろいろと特殊な構造になってます
例えばDirt Modifiedは最も空力的要素の弱いクルマの為、メカニカルな形でアウトサイドのタイヤに面圧をかけるために特殊な構造になってます
めちゃくちゃ右に傾いたシャーシ、重心を上げてロールを増やす為のナロートレッドとシートポジション、なんか理屈はよくわからんけどアクセルオンで左リアの脚が伸びるようになってるアクスルなどなど…

めちゃくちゃアウトサイドに荷重かける為に命かけてるクルマ


・羽付きスプリントカーの羽ってなんであんな変な形してんの

スライドさせながら走ったときにイン側にロールさせる為です
羽付きも基本的にスライドさせながら走ります
その際イン側が高い左右非対称の翼端板とすることでイン側の翼端板が正面から空気を受けることができ、イン側にロールする力を生み出すことができるという理屈です
(ちなみにアウト側は低くなってるので羽の下面に正面から気流が入り込むことを防いでダウンフォースが抜けないようになってます)
モディファイドがいろいろ頑張ってアウトサイドへの荷重を稼ごうとしてたのに対し、羽付きは膨大なダウンフォースがあるのでインサイドにも荷重をかけられる余裕があるわけですね

モディファイドと違ってほんのりインにロールしてるのわかります?


・なんかめっちゃ路面削れてくけど、実際そんなに削れんの?

めちゃくちゃ極端な例として某氏のツイートを紹介します
ちなみにこういう端っこの土が溜まる部分をクッションって言います

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