ピピンは素晴らしい

先日、ミュージカルピピンを観劇しました。
もし人生のミュージカルを一本選べと言われたら、間違いなくピピンを選ぶ!と今回の再演の観劇で、確信しました。

2019年に初演も観ており、その感動と衝撃が今でも忘れられませんでした…。当時、観劇後にあまりにも感動して、席に縛りつけられたように、しばらく呆然と動けなくなったような感覚を覚えています。

その感動を再び…!ついに2022年の再演を観に、オリックス劇場へ向かいました。
座席は3階席後方、舞台全体を見たい派人間なので、今回の席はかなり好み席でした。

ピピンはあらすじを話すことが難しいので割愛します。とにかく見て!!!!!としか言えないのです。公式のあらすじを初めて見た時も、何言ってんだこれ、どんな話なんだ、と全然分かりませんでした。(おい) 言葉で表せない…それがピピンの魅力かと思います。

公式サイトのあらすじはこちら!

※この先ネタバレあるかもなので、ご注意ください!!!そして、あくまで素人個人の感想です!あしからず!

私の拙い言葉で感想を語ることも憚られるのですが、ほんとに最高だった、それに尽きるのです。(語彙力皆無)
地味にずっと張られている伏線とか、それぞれ曲の歌詞もそうだし、お客さんの拍手や笑い声まで含めて皮肉となり演出となっているというか、こっちもすっかり騙されるというか、、、なんか言葉に出来ないけど舞台にしか出来ない色んな仕掛けがあって、まじで脚本から振付、音楽までよく出来すぎてる、最高なんです。

【伏線】
ピピンではクライマックスへ向かって、さり気ない伏線がちょこちょこ忍んでいるかと思います。
火はまだ?と時々出てくる団員や、キャサリンの頬に触れたピピン 、歌い続けるキャサリン…最初に観た時は、なんとなく見ていた場面も、すべてクライマックスへ繋がっていたのですね…知った上で、この伏線を辿っていくと心がドキッとします。

【観客を巻き込むクライマックス】
クライマックスにピピンを炎の中へ飛び込ませようとするリーディングプレイヤーと団員達。ここで流れるのは、全員で歌い上げるオープニングを彷彿とさせるような、ワクワク系ミュージック。このミュージックに釣られ、私達観客も手拍子をし、ピピンが飛び込むことを見守ります。観客もサーカス一座と一緒に、ピピンを飛び込ませる側になっているのです、会場が一体となっていることに気付いたとき、鳥肌でした…観客の拍手までが演出なのです。

【何者かになりたかったピピン】
自分は何者なんだろう、と自分探しを始め、王にまでなったピピンが最終的に辿り着いたのは、照明も当たらない、衣装も無い、BGMも無い「何者でもない自分」であり、そこにある平凡な幸せを見つけ出し選んだのです。
うわぁ…なんだこれ最高じゃあないか……

カラフル衣装にメイク、アクロバット盛りだくさんの、超派手エンターテイメントかと思いきや、辿り着くのが何者でもない、愛しい誰かと生きていく普通の平凡な幸せがそこにあるという物語だったんだ………そしてテオが再びステージへ……

【曲を聴き直すと皮肉に聞こえる】
舞台を観終わったあとに、もう一度曲を聴いたり歌詞を見たりしていると、あのラストを知っちゃってるので、なんだか全部皮肉のように聴こえてしまいます。それも面白い。
あと当たり前の前提として、名曲揃いすぎます。
ジャクソン5やマイケルジャクソンのカバーも最高です。新しい曲ではないのに、こんなに色褪せない曲はほんとにすごい。

どうしても感想を残しておきたくて殴り書きしました……しばらくはCDを聞いてピピンの世界に浸りながら通勤する予定です。

いつかブロードウェイでピピンを見たい!!!死ぬまでに絶対!!!!!!

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