カタールW杯ヨーロッパ予選観戦メモ【第10節】

ついにラストの第10節!視聴期限ギリギリで見たのでメモが少ないです!

アルメニア×ドイツ

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2位と3ポイント差かつ得失点差で大負けしていて絶体絶命のアルメニア。勝たなければ何も起きないが、相手は前回普段着で挑んでボッコボコにされたドイツ。さすがに無策で挑むわけではいかないということで、いつもの4-4-2ではなく5-4-1。まずは点を取られないことを意識した。

一方のドイツはボールを持てることを想定していたのか今日は端から3バック。アルメニアとミラーの形となった。5レーンを埋めてもなかなかズレを作れない時にどうするかという課題を突き付けられたが、答えは同数で剥がしていくこと。WBが高い位置を取った時にシャドーがハーフスペースに立ってCBと対峙して2vs2を作り、そこからコンビネーションを仕掛けていく。15分に右サイドをワンツーで突破してハフェルツのゴールで先制すると、43分にはノイハウスが中央に侵入してワンツーで突破してPKゲット。コンビネーション主体の攻撃が結果に結びついた2得点であった。

後半開始早々にGKプーチネフにミスが出て3-0となって勝負あり。アルメニアはPKで1点返すのがやっとであった。一応ドイツ対策らしき5-4-1を敷いたものの5バックvs5トップで質の違いを見せつけられる形となったアルメニア。先に対戦したルーマニア、北マケドニアと違ってビルドアップ隊への圧力や連動してスペースを埋める意識の乏しさが目についた。
結局最初の3連勝のあと一つも勝てずに敗退が決定。タレントはいるだけにボール保持やプレッシング、守備ブロックなど組織的なところを見せられればかなり違うと思うのだが。

一方のドイツは悠々と1位突破。レーヴ体制では北マケドニアに敗れるなどお茶目なところもあったが、フリック体制では甘い部分はほぼ見られず。順当すぎる結果でW杯へ乗り込む。

気になった選手
トーマス・ミュラー(ドイツ)
ロシアW杯から順調に世代交代が進んでいるドイツだが、なんか気づくと毎試合出ているのがこの人。現代サッカーでは複数ポジションのできる選手が求められている気がするので、ポリバレントの権化みたいなミュラーはしぶとく生き残りそうだ。

試合結果
FIFAワールドカップ・ヨーロッパ予選
グループJ 第10節
アルメニア1-4ドイツ
@レプブリカン・スタジアム
【得点者】
アルメニア:59’ (PK) ムヒタリアン
ドイツ:15' ハフェルツ、45+4’ (PK)、50’ ギュンドアン、64’ ホフマン

ルーマニア×リヒテンシュタイン

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前節の引き分けにより、自力突破が不可能となったルーマニア。ひとまずリヒテンシュタインを倒し、アイスランドの勝利を願うしかない。リヒテンシュタインはいつもの5-3-2でスタート。いつもよりは前からボール狩りにいってたかな?という印象だったが開始7分でCKから失点して意気消沈。
この試合だけではないが、リヒテンシュタインは5-3-2の3センターが揺さぶられて崩されるとかではなく3センター脇からクロス挙げられて決定機を作られてしまうのがつらいところ。この試合でもルーマニアのSBからのクロスを防ぎかねていた。

ルーマニアは先制した後も引き続きボールを保持していたがなかなか2点目が取れず。ハンドで得たPKをスタンチュが枠を外すなどして怪しい雰囲気が漂っていたが、終盤にバンクのゴラッソで追加点を挙げて2-0で勝利。圧倒的なタレントはいないものの、スペースを埋めるソリッドな守備とモダンなボール保持で最終節までプレーオフ争いに絡んだ。特段危なげなく条件をクリアし、北マケドニアの結果待ちとなる。

リヒテンシュタインは1分9敗で終了。ずっと5-3-2引きこもりでFWがフラストレーションをためていたのでもう少し何とかならんかったんかと思う一方で、シンプルなフィジカルやアジリティで負けていることも多々あったので環境が厳しいのかなあと思ったりもした。人口4万人とかの国なので、そりゃチーム作りも難しいだろう。この舞台で戦ったことを財産にしてほしい。

気になった選手
ニクソル・バンク(ルーマニア)
2点目となるゴラッソを決めた左SB。これが代表初ゴールだったらしい。正直リヒテンシュタインの試合はこれくらいしか言うことがないので困る。

試合結果
FIFAワールドカップ・ヨーロッパ予選
グループJ 第10節
リヒテンシュタイン0-2ルーマニア
@ラインパーク・シュタディオン
【得点者】
ルーマニア:8’ マン、87’ バンク

北マケドニア×アイスランド

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勝てばプレーオフ進出の北マケドニアは前節ルーマニアを無失点に抑えて見せたアイスランドと対戦。アイスランドは1トップのグジョンセンがアンカー版をする形で臨み、CBの持ち上がりにはIHが対応しようとするが、そうなるとIHが空いてしまう。この日のIHはエルマスとバルディをという贅沢なチョイスで間受けはお手の物。前進してからは両サイドで旋回を繰り返しアイスランド守備陣をずらしにかかる。すると左の旋回から中に入ってきたアリオスキがソールザルソンを置き去りにしてニア抜きで先制。やはりエルマスとバルディがどこでもプレーできることが大きく、アイスランドはかなり振り回されていた。

先制点が入った後も両チームは特に振る舞いを変えないため引き続き北マケドニアがボールを持つ展開。失ったら前から取りに行くのでアイスランドはボールを持つシーンが作れない。北マケドニアの一方的な展開になっていたが、54分にアイスランドが得意のロングスローからワンチャン通して同点。これで北マケドニアは再び攻めに出る必要が出た。

バランスを崩してカウンターを浴びて不安が増した北マケドニアだが、それを断ち切ったのはエースのエルマスであった。65分にFKのこぼれ球を押し込んで勝ち越し点をもたらすと、86分にはショートカウンターを成就させて追加点を挙げた。一瞬ヒヤリとしたが地力の差を見せつけて勝ち点3を奪い、2位でプレーオフ進出を決めた。
そしてプレーオフの相手はイタリアというあんまりにもあんまりな仕打ち。しかも勝ったとしてポルトガル×トルコの勝った方なので、めちゃくちゃきつい。ドイツと同居して何とか抜けたと思ったらこれなのは可哀そうだが、これが欧州予選なのでやるしかない。ドイツとの戦いぶりを見てもただで負けるということはないだろう。頑張れ。

気になった選手
エリフ・エルマス(北マケドニア)
やはり重要な場面で決めて見せるのはさすが役者が違う。ドイツに勝った時の決勝点もエルマスだったし。しかしこの試合で警告を受けてMisses next matchと表示されていた。果たしてイタリア戦は出られるのか。

試合結果
FIFAワールドカップ・ヨーロッパ予選
グループJ 第10節
北マケドニア3-1アイスランド
@トシェ・プロエスキ・アレナ
【得点者】
北マケドニア:7’ アリオスキ、65’ 、86’ エルマス
アイスランド:54' ソルステインソン


グループJの最終順位はこちら。

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