「疲れたから休ませてー」

母方の祖父と祖母の話。
祖父は数年前に他界した。

何を考えているのか良く解らないけどとっても面白い人で、結構うまが合っていて私は祖父のことが大好きだった。
元気な頃は一緒に機械工作したり、木材加工したり、テレビ見たり、最後入院してた時もしょっちゅう顔を見に行ったりしていた。

そんな祖父が亡くなって、40日位後の事。

祖母が夜寝ていると、夢かどうかは解らないけど、祖父が普通に「ただいまー」と帰ってきた。
祖母もそんな自然に帰ってくるもんだから普通に「おかえりー」と返したらしい。

祖父は知らない男の人を連れていて「なんかさ、賑やかな所にずっといたから疲れちゃって。ちょっと休ませて。(男の人をさして)この人はね、そこで出会ったの。この人も疲れたっていうから連れてきちゃった~」
祖母はあっけにとられていたそうだが、そういうと祖父はそのまま仏壇のある方の部屋に男の人と歩いていって、そのまま消えてしまったらしい。
それから48日までの間、祖父は家に居たようだ。
姿は見えないんだけど、やけに猫が機嫌よくしていたり(祖父に懐いてた)、人が居る気配がしていたそうだ。

49日の夜明け前、また夢の中かどうかは解らないらしいが祖母に「じゃあ行くわ~、またね~」と手を振って家から出ていったらしい。
この話を聞いた時なんか祖父らしいなーと思ったのと同時に、なんでうちにも遊びに来てくれなかったのさ!と思ったので、お供えに買ってきたケーキを下げつつ仏壇にちょっと文句を言っておいた。

その後祖父のお墓のある地域から離れてしまったからか、母曰く実家の方には遊びには来ていないらしい。

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