見出し画像

cheer for "SELECTION PROJECT" #8 セレプロアニメ第6話「誰も知らない胸の内」感想

「正々堂々勝負したいって玲那ちゃんが言ってくれて、すごく嬉しかった」

何と脱落者を出すことなく1次審査を突破した候補者9人。
2次審査の内容とは?そして鈴音が秘めていたとある事実とは?

ということでセレプロアニメ第6話の感想です。

※記事中の画像はSELECTION PROJECT公式サイトより引用しています。
※ややこしくならないよう劇中のオーディションは「SELECTION PROJECT」、現実のコンテンツ全般は「セレプロ」表記にしています。

お品書き

1.前置き

第6話を見返していて思ったんですが実はこの回ってストーリー的な動きとしては第1話並みに少ないんですよね。
というのも第2話~第5話って中心となるキャラが2人~4人だったので話も動いてたんですが、9人平等に描写するとどうしても進まないよねっていう。
なので今回はストーリーについては簡単にまとめて、印象的だったキャラに焦点を当てて感想を述べていきたいと思います。

2.夏への扉

2次審査の内容はズバリ「水着でサマーソング」。
合格条件は個人ごとに100,000エールを獲得すること。いよいよ本格的なオーディションバトルである。

9人は思い思いの水着を選ぶが鈴音はスクール水着を選んだり、普通の水着でも上着を着たままだったりとなぜか肌の露出を拒んでいるフシがある。

画像1

(真夏の海で司会進行するスミパンダ。暑くないのだろうか…?)

結局番組企画のビーチバレー大会は鈴音抜きで行われ、ぶっちぎりの身体能力を持つ逢生と母親の代わりにママさんバレーやってそうなまこのペアが優勝した。

画像2

(内心キャラが被ったと思っていそうな凪咲・詩ペア)

ここで更衣室にて鈴音と玲那がひと悶着。水着について玲那が鈴音を問い詰めた時に見たのは、鈴音の胸に残る傷跡だった。
これは過去に鈴音が心臓の手術を受けた時の跡であり、頑なに胸元の肌を見せようとしなかった理由である。
無遠慮な自分の発言を謝罪する玲那。玲那は課題曲の衣装を水着から変更してもらえないか提案すると言うが、鈴音はそれを遮った。あくまでもこれは自分の問題としておきたいようだ。

ビーチバレーの次は各々のイメージビデオ撮影となった。夏の海辺という絶好のロケーションを活かせるかがエール獲得のカギである。

画像4

(ある意味凪咲の真骨頂とも言えるシチュエーション。あざとかったりやらしかったりしろ)

画像3

(夏の青空から洗濯物を連想するまこ。武芸百般ならぬ家事百般だったりするのだろうか)

それぞれが夏や海についての想いを語る中、鈴音は相変わらず上着を着たまま。そしてそんな鈴音を見つめる玲那は浮かない表情だった。

画像5

撮影が終わり遂に課題曲のレッスンが始まった。
しかし鈴音は元気が無く、玲那は彼女にしては珍しく鈴音をやけに気遣っている様子。そんな二人を見て怪訝に思う他候補者たち。

このままはっきりしない状態ではチームワークを発揮しパフォーマンスを行うことなどできないと考えたのか、まこと広海はスタッフに直訴し公開ミーティングの場を設けることとなった。その名も「緊急企画!夜ふかしサミット」。

候補者たちは鈴音が何かしらの不満を持っていると思ったらしく、それを聞き出そうとする。
しかし事情を知っている玲那は鈴音の口から真実を言わせたくなかった。あくまでも個人戦であることを強い口調で主張する。
ただ広海は「Splasoda°」の活動を経てチームワークが重要であることを身をもって知っている。鈴音が違う方向を向いてしまっているのであれば、その訳を理解したいと彼女なりに思ったのかもしれない。

すれ違いによって嚙み合わない言葉と言葉。険悪なムードになりつつあった雰囲気の中でついに鈴音が口を開いた。それを察してカメラを止めるようスタッフに求める玲那。
鈴音は震える声で明かした。手術を受けたこと、胸に傷跡があること、そしてその事実を隠したいと思っている自分がいること。
堪え切れなくなった鈴音は部屋を飛び出した。あふれる涙を拭うこともせずに。

3.二人の胸の内

セレプロアニメにおいて「オーディションリアリティショー」に並ぶストーリーのテーマと言ってもいい「鈴音の秘密」が明かされたので、それにまつわるキャラクターの心情をまとめてみます。

・鈴音について
彼女は本当に抱えていた悩みというのは傷跡があって肌を人前に晒せない、のではなく、

「家族や病院関係者といったたくさんの人の助けがあって自分の命があるという事実は恥ずべきものではない(肯定的に考えるべきこと)」
「ティーンの女性にとって肌に傷があるのは恥ずかしい(特にアイドルを目指すならなおさら)」

という強い二律背反があることだろう。
だから鈴音にとって肌を見せるのは当然辛いわけだが、一方で隠しているのも辛いわけで少なくとも第6話時点では自分でもどうすればよいかわからなかったのではないだろうか。

・玲那について
第3話ではやたら鈴音に対してキツいイメージがある彼女だが、「B.B.」のライブ中に横目で鈴音のことを見ていたり第5話でまこの相談に乗ったりと他人を気にかける描写もあったりする。
第6話でもストイックな性格から鈴音を問い詰めたりするが、事情を知ってからは自分が矢面に立って鈴音を守ろうとしていた。
しかも夜ふかしサミットはチアーズも見ており、個人主義を主張すればそれに対する視聴者の反感も十分に考えられた(そもそも本当に個人主義なら他人事でわざわざ反論したりしない)。

姉を亡くしているという経験もあって、もしかしたら9人の中で一番情の深い性格なのかもしれない

次回は2次審査後半戦。
水着を着ることのできない鈴音はこのまま初の脱落者となってしまうのか?

野土香がいなかったらこのアニメもっと殺伐とした雰囲気になってたよね