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cheer for "SELECTION PROJECT" #5 セレプロアニメ第4話「ラッシュ!クラッシュ!スプラッシュ!」感想

「やっぱりわたしたちには、炭酸系がぴったりなんだよ!」

早々に1次審査を突破した「Suzu☆Rena」。
次にスポットライトが当たるのは「ダンス」チームの4人。
年長である広海がチームを引っ張っているようだが…?

ということでセレプロアニメ第4話の感想です。

※記事中の画像はSELECTION PROJECT公式サイトより引用しています。
※ややこしくならないよう劇中のオーディションは「SELECTION PROJECT」、現実のコンテンツ全般は「セレプロ」表記にしています。
セレプロラジオ第3回で私が送った感想メールが採用されました!やったね!

お品書き

1.第4話の見どころ

①個性が出ている「ダンス」チームのレッスンウェア。野土香の「胃」Tシャツも商品化しそう。
②「勘違いしないでよね。あなたを助けたわけじゃない」とか言いそうなポジションになっている玲那。
③スポ根の雰囲気で進むストーリー。夕日に向かって走れ!

2.ほう…炭酸(抜いてない)ジュースですか

1次予選の合格条件である100,000エール獲得のため、広海・凪咲・野土香・逢生で構成される「ダンス」チームも本格的に活動を開始した。まずは自分たちのユニット名を決める相談を配信し、ファンの興味を引こうというもの。

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4人の共通点は「炭酸飲料が好き」ということだったらしく、それに基づいた候補を各々が挙げることに。

広海:「炭酸スプラッシュ!」
凪咲:「おどれそーだ。」(句点がハートマークになっている。あざとい)
野土香:「シュワワワワ」
逢生:「ダッシュアワー!!」

お互いの案にツッコミを入れつつユニット名のお披露目はダンス配信時であることをファンに向けて告知する。私は凪咲と逢生の案は上手いこと言うなあと素直に感心してしまった派である。

和やかな空気も束の間、ダンスの練習は真剣そのもの。「Suzu☆Rena」のハイレベルなライブを見た後ではファンの目も厳しくなるという懸念もあったのかもしれない。特に広海は先輩アイドルのダンスを完コピすることに執心していて、焦りを滲ませていた。
夜、逢生が自室のベッドでストレッチをしているところに凪咲がやってきた。練習の厳しさを嘆く凪咲。運動神経抜群であるはずの逢生もそれに同意する。曰く「(陸上競技とは)使う筋肉が違うから」とのこと。二人の話題は逢生の陸上競技生活に移っていく。この時視聴者の中には「凪咲は何でわざわざ逢生の隣に移動したんだ?」と感じた人もいると思うが答えらしきものはこの後出てくる。
凪咲は逢生がどうして陸上を辞めてしまったのか尋ねる。逢生はもともと運動することが好きで陸上をやっていたのだが、いつしか楽しむためではなく勝利や記録が目的になり嫌気が差してきてしまった。そんなタイミングで友達が逢生のことを勝手にSELECTION PROJECTに応募した、というのがアイドル志望の流れである。
だが皮肉にも今の「ダンス」チームの雰囲気は勝利をひたすらに目指す部活の雰囲気そのものになっている。逢生としてはそれも仕方ないとして受け入れるようだが…。

再びダンスの練習時間。少しでも完成度を上げるため広海を中心にハードな練習が繰り返される。しかしそんな広海の方針に待ったをかけたのが凪咲だった。このチームのゴールはダンスの完コピでいいのか、それは自分たちらしいパフォーマンスと言えるのか。時間的にも精神的にも余裕の無い広海にとって、それは凪咲からの反発に感じたのかもしれない。残り三日、方針転換をしている時間が無いことを強い口調で答える。

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(広海の「知らんけど」Tシャツ。何と商品化されます。シリアスな場面でもこのTシャツのせいで話が入ってこない視聴者もいるとか。知らんけど)

それをきっかけに広海と凪咲の口論が始まる。平行線のやり取り。SELECTION PROJECTに合格したいという明確な目標がある広海、逢生の事情を知っているだけにこのままの状態を認められない凪咲。そんな二人の間でケンカを止めようとオロオロする野土香。結局、野土香が差し出したバターサンド(実家から送ってもらった)を食べ一時休戦することに。

動画配信された「ダンス」チームの様子を見て彼女らを心配する鈴音。玲那は他チームの心配ではなくあくまで自分自身のことに集中すべきと鈴音に告げる。だが鈴音はアイドルを目指す上で誰かの希望になりたいと思っていた。天沢灯がそう教えてくれたのだ。
早速屋上にいる広海に会いに行く鈴音。どうやら広海は凪咲に言いすぎてしまったことを気にしているらしく、珍しくへこんでいるようだ。とはいえライバルである鈴音の配慮を素直に受け入れられるような状態でもない。気遣う鈴音に対し皮肉めいた答えを返してしまう。
広海がアイドルを目指したきっかけ。男兄弟の影響で女らしくない負けず嫌いな性格に育ち、学校では女子生徒からバレンタインチョコをもらうほどの「カッコイイ」女子になってしまった。ただ周囲からの評価とは異なり、自分自身は女の子らしくなりたいとずっと思っていた。アイドルになって今までの自分から変わりたい――。

自分らしさについての迷いを口にする広海。凪咲は陰でそんな彼女の話を聞いていた。思わず広海と鈴音の前に姿を現す。意図せずとはいえ広海の話を聞いてしまったからには自分ことも話さなければ不公平だと感じたらしく、凪咲はしまい込んでいた自分の過去とアイドルを目指す理由を話し始めた。
凪咲は母子家庭育ちであり、母親がスナックのママとして働いているため自宅でも一人でいることが多かった。幼い頃から母親の分まで食事を作るなどしっかり者のようだ。といっても凪咲自身の性格は(いつもの計算されたあざとさではなく)かなりの寂しがり屋で、一人で食事したくない、夜一人で眠れない、といった幼子じみているとさえ言えるレベルだった。

ここで前述した凪咲と逢生の会話シーンを見返してほしいのだが、彼女が気にかけた相手と物理的にも距離を近づけようとするのは(意図的かどうかは別にして)こういった寂しがり屋の性格が影響しているのではないだろうか。そして本選ではライバルとはいえ誰かと寝食を共にできるので内心喜んでいたりするのかもしれない。実は凪咲が逢生を気にかけているらしい描写が第3話にも少しだけあるので見つけてほしい(これついては私も最初気づかなくて荒井瑠里さんのインタビュー記事を読んで知りました)。

いつまでも寂しがり屋でいるのではなくアイドルになることで一人で生きていける強い人間になりたい、というのが凪咲の想いだった。

第3話で描写された鈴音と玲那の話と比較すると、
鈴音・玲那:「天沢灯のようになりたい」という目標があってアイドルを目指している(「今の自分」を否定していない)
広海・凪咲:「今の自分」を変えたくてアイドルを目指している(アイドルは自己肯定の手段)

といった感じで出発点が対比的になっている。玲那の場合は姉が別の職業を選んでいてもそっちを目指しそうな気がする。

負けず嫌いな広海、誰にも頼らずひとりで生きようとする凪咲。お互いの「自分らしさ」を指摘し合う二人。期せずして相手の内面を理解できたのはこの後の二人にとってどんな影響を及ぼすのか。

3.泡弾けて地固まる

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野土香と逢生は休憩がてら二人で昼食をとっていた。逢生は本選に出場できたことで満足してしまっていた自分がいたことを明かす。陸上をやっていた時も同じ経験があるようだ。そういった甘さがチームの足を引っ張っているのではないか、それが生真面目な逢生の懸念だった。
対して野土香はといえばお弁当を食べながら…というかお弁当を食べ終わってすかさずおやつの「じゃがほっくり(じゃがバター味)」を取り出していた。ちなみに逢生のお弁当は全く減っていない状態である。母親が勝手に応募したからか「スタートからして意識低いよね~…」と自虐しつつ、食べる手は一向に止まらない(羊宮さんは実際にお菓子を食べながらアフレコしたそうです)。つまり逢生と野土香のアイドルを目指すきっかけは他薦ということだ。意外とも言える共通点。
とはいえ下を向いてばかりもいられない。本選に出場した以上は予選でエールをくれたチアーズのためにも、悔いの無いように楽しみたい。逢生は気持ちを切り替えてサンドイッチを口に運ぶ。そんな逢生の言葉で何か気づいた様子の野土香。

昼食時間が終わりレッスン室に集まる「ダンス」チーム。だが凪咲の姿が見えない。まさかボイコット――?!広海は自分の態度が原因だと二人に頭を下げる。三人は慌てて凪咲を探すことに。合宿所内をあちこち走り回る広海は凪咲が行きそうな場所に思い至る。昼に言い争いをした屋上に向かうと凪咲がひとりでダンスの練習をしている最中だった。

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(広海の後を追って逢生と屋上に向かう野土香。このスタイルの良さで中学生…?!)

自分を探しに来た三人に見つかりバツの悪そうな表情の凪咲。広海に言われたことを気にしていたのか、自分ひとりでもダンスを完成させようと必死になっていた。凪咲も勝つことを諦めたり投げ出したわけではなかったのだ。ただ彼女の場合はひとりで頑張ってきたが故に、ひとりでしか頑張れないという意固地な面もあるのかもしれない

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そんな凪咲の手に自分の手を重ねる広海。勝ちたいという気持ちが強いあまりにチームメイトへの配慮が欠けていたことを謝罪する。だが広海のリーダーシップが無ければチームの雰囲気が緩みパフォーマンスの完成度も当然低いままだっただろう
重くなってしまった空気を払うように明るい口調で野土香と逢生が提案する。目いっぱい楽しむこと、ダンスを合わせるだけではなく自分らしく好きなように踊ること。そしてユニット名は広海と凪咲の案を組み合わせた「Splasoda°(スプラソーダ)」とすること。
ぶつかって弾ける、だけど喉ごし爽やか。ユニット名も決まりついに心がひとつにまとまった「Splasoda°」のライブが始まる!

(「Splasoda°」による「SPARKRASH」。遊び心満載のダンスミュージック。ライブでクラップするのが楽しみで仕方ない。なおこの曲も中の人によるMVが配信されそうなのでその時はリンク貼ります。11/13追記→YouTubeにて配信されました)

ライブパフォーマンスが大成功に終わり早速エール数をチェックする凪咲。その数はなんと99,800。僅かに合格ラインに届かず呆れたような声を漏らす広海。「ウチらお手頃価格やないっちゅーの」
残り200のエールを稼ぐために凪咲には何やらサービスショットなるアイディアがあるらしい。彼女はようやくいつもの調子が戻ったのか悪戯っぽく人差し指を唇に当てて三人に告げるのだった。「ヒ・ミ・ツ♡」

この時点で1次審査は残り2日。「Suzu☆Rena」と「Splasoda°」はパフォーマンスを披露したが「楽器」チームの三人は未だに練習の真っ最中だった。
時間が限られていることから早くライブを配信するべきと意見する詩。あくまで自分が納得できるレベルまで演奏の完成度を上げるべきと主張する栞。二人の言い争いを止めるまこ。
お互いをあだ名で呼び合っていたことからすんなりいきそうと思っていたら全くそんなことはなさそうである。共通点の無さそうな三人の行く末は??

まとまったと思ったら言うほどまとまってなかった…