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映画時評2022&2023

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2022年10月から2023年12月に劇場公開していた映画の感想記、時評をまとめたものです。
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2023年7月の記事一覧

なんで今更……『インディ・ジョーンズと運命のダイアル』感想

世間じゃあもうトム・クルーズが話題を掻っ攫ってるそうですが、冗談じゃねえ!ハリソンを観ろ!!清々しいまでに同時代性とかガン無視した、なんで今インディジョーンズ?という急に降って沸いた企画。しかし、ただおもしれぇ映画が見てぇえよ俺は!!!という欲望をひたすら叶えてくれる欲望の揺籃……それでいいじゃねぇか!ということで映画を観てきた感想です。 あらすじ1944年WWⅡ末期、敗戦濃厚のナチスドイツ軍は、さまざまな歴史的遺物を列車で移送し持ち去ろうとしていた。冒険好きの考古学者イン

映画における超スピード表現を知ってる限り集めてみた&『ザ・フラッシュ』感想

観ようかどうしようか迷ったけど、結局観たフラッシュ。 ド直球のエンタメ映画で、暗めな映画が多いDCの中ではマーベルテイストというか、コミカルな感じでした。 主人公のバリー・アレンが面白いやつでよかった。フラッシュが出てくる映画やドラマを一切知らないんで、今作がファーストインプレッション。 バットマンも出てくるんで、キャラの対比が効いてて面白い。 あらすじバリーの父は、自分の母を殺した罪で裁判にかけられていた。 セントラルシティで鑑識官として働くバリーは、父親の無罪の証拠

俺たちの戦いはこれからだ!!!! 『アクロス・ザ・スパイダーバース』感想

140分の中に、爆発的な情報量が圧縮されていて、見た後はヘトヘトに疲れた。 なので今回はじっくり二度鑑賞して(字幕・吹き替えで)感想を書いています。 私自身今作でいちばん気になっていたのが、テーマに関してでした。 前作は、アニメの手法、アートスタイルなどが、がっちりテーマと結びついていて、コンセプトが明確でした。 コミックの世界の忠実な再現と、異なる世界(異なる画風)のスパイダーマンたちを一緒くたに画面に収めること。 そのためにマルチバースというコンセプトをひっぱってくる