ひとりぼっちの宇宙交流『中継ステーション【新訳版】』クリフォード・D・シマック
『中継ステーション』は『デューン 砂の惑星』(雑誌連載版)とカート・ヴォネガットの『猫のゆりかご』などを押しのけて、1964年のヒューゴ賞長編小説部門に選ばた小説で、錚々たるメンツを下した当時の傑作です。
著者のクリフォード・D・シマックはアメリカのウィスコンシン出身で、緑の裾野が広がる大自然のなかで生まれ育ち、新聞記者をしながらSF小説も執筆していたという人物です。
『中継ステーション』もかれの生まれ故郷であるウィスコンシンが舞台の小説で、SFとは似つかわしくない、牧歌的